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» 2010年10月04日 18時53分 UPDATE

大日本印刷、電子図書館の構築支援に本腰

大日本印刷とその子会社であるCHIグループは、全国の図書館向けに包括的な電子図書館サービスを提供することを明らかにした。利用者は図書館の蔵書の一部を電子書籍として図書館に行くことなく借りることができるようになる見込みだ。

[西尾泰三,ITmedia]

出版社から利用許諾を得たものを電子書籍として貸し出し可能に

 大日本印刷(DNP)とその子会社であるCHIグループは10月4日、全国の図書館向けに、包括的な電子図書館サービスを提供することを明らかにした。

 同サービスは、DNPのグループ会社で電子出版の流通ライセンス事業を行っているモバイルブック・ジェーピー協力の下、出版社から利用許諾を得た「自然科学」「人文社会」関連の書籍など約5000タイトルを電子書籍として図書館向けに販売する。これにより、各図書館では紙書籍と電子書籍の2パターンで利用者に向けて貸し出すことができるようになる。図書館の蔵書すべてが電子化されるという話ではなく、一部が電子書籍でも提供されると考えればよい。

tnfig1.jpg 検索システムから紙の蔵書と電子書籍を透過的に検索可能にするという

 これに併せて、各図書館が保有する郷土資料や貴重書などの電子化や検索システムの構築も同ソリューションで提供される。検索システムについては、図書館流通センター(TRC)の保有する約300万件におよぶ書籍データベース「TRC MARC」と、各図書館が現在運用している貸出システムと連動する形で提供されるという。これにより、各図書館での貸出システム上で、読みたい書籍のタイトルや検索キーワードを入力すると、該当する書籍が紙または電子書籍で借りられるようになる。電子書籍のフォーマットやDRMについては柔軟に対応できるとしている。

 また、貸し出しシステムをインターネットと接続することで、図書館に行かずとも蔵書の検索や電子書籍の貸し出しといったサービスを利用者が受けることができるようにするという。電子書籍の貸し出しに当たっては一定期間閲覧可能なDRMが用いられる予定だ。

 同ソリューションの販売は、公共図書館はTRCが、大学図書館は丸善が主に担当する。電子図書館サイト構築・運用の部分はASPで提供され、月額5万円から。図書館に対して販売される電子書籍コンテンツは、1タイトルに対して1ライセンス与えられる「都度購入方式」で提供することが想定されているが、月額固定や従量課金などの方式も検討するとしている。

 DNPとCHIは同ソリューションを5年後に500館へ導入、20億円の売り上げを狙いたいとしており、今後、出版社などの協力を得ながら、ビジネス系実用書、専門書を中心に1万タイトル以上の電子書籍コンテンツを揃える計画だ。

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