新命名ルールでラインアップを集約──地デジ対応モデルを強化した東芝の2010年秋冬モデル2010年PC秋冬モデル(1/2 ページ)

» 2010年10月05日 10時00分 公開
[ITmedia]

dynabook/Qosmio新モデルの特徴

ラインアップ

  • 全モデルで新しい命名ルールを導入
  • 8系統あったシリーズを「D」「T」「B」「R」「N」の4シリーズに集約(Bシリーズは秋冬モデルで登場せず)
  • 旧シリーズからの移行のみで新シリーズの投入はなし

ハードウェア

  • 地デジチューナー搭載モデルを拡充
  • 3D立体視対応、Core i7シリーズCPUの高性能モデルを強化
  • MaxxAudio3、MaxxVolumeSDなどの最新サウンド技術を導入

ソフトウェア

  • 全モデルで32ビット版/64ビット版のセレクタブルOSを搭載
  • 初心者ユーザーをサポートする「動画で学ぶPowerPoint 2010」「動画で学ぶOutlook 2010」を用意
  • CELL REGZAと同じアルゴリズムを導入した2D映像を3D立体視映像に変換するソフトウェア「TOSHIBA VIDEO PLAYER 3D」を採用


新命名ルールの導入でシリーズを集約

2010年秋冬モデル 2010年夏モデル
dynabook Qosmio D710 dynabook Qosmio DX
dynabook Qosmio T750 dynabook Qosmio V65
dynabook Qosmio T560 dynabook TV
dynabook T550 dynabook TX(3D)
dynabook T560 dynabook TX
dynabook T350 dynabook EX
dynabook R730 dynabook RX3
dynabook N510 dynabook MX

 東芝の2010年秋冬モデルでは、地デジチューナー搭載モデルの強化が図られた。20型ワイド級の液晶ディスプレイ搭載モデルでは個人向けの2台目テレビとしての利用を訴求するとともに、5年前に出荷されたアナログチューナー搭載モデルの買い替えも喚起する。

 ハイエンドモデルは、Core i7シリーズとNVIDIAの外付けGPUを搭載したモデルをノートPCで用意するほか、3D立体視モデルを秋冬モデルでも投入し、東芝の独自に開発してCELL REGZAでも採用している2Dから3D立体視へ変換するソフトウェアを導入する。

 サウンド機能も強化され、従来から取り入れていた「harman/kardon」ブランドのステレオスピーカーと高音質システム「MaxxAudio 3」に加えて、「MaxxVolume SD」を導入するモデルが登場する。

 なお、2010年秋冬モデルから新しい命名ルールを適用する。従来の命名ルールでは、「dynabook Qosmio」「dynabook」に続いて、製品の用途(カテゴリーとグレード)を示す2文字のアルファベット、最後に世代を表す数字という並びだった。新しい命名ルールでは、「dynabook Qosmio」「dynabook」の区別はそのままに、最初に「カテゴリー」を示す1文字のアルファベット、続いて3ケタの数字が並ぶ。3ケタの数字は「グレード」「画面サイズ」「世代」を示すという。

 カテゴリーには、液晶一体型PCの「D」、個人・家庭向けA4ノートPCの「T」、ビジネス向けA4ノートPCの「B」、B5サイズ2スピンドルノートPCの「R」、ネットブック/ネットノート(CULVノートPC)の「N」といった5種類が定められている(10月5日時点で「B」カテゴリーモデルは発表されていない)。

 この命名ルールの変更によって、2010年夏モデルで用意されたラインアップが、2010年秋モデルでは次のように移行する。


ハードウェアは、CPUとHDD強化のマイナーバージョンアップ

 液晶一体型PCの「dynabook Qosmio D710」は、従来モデルと同じくREGZAを意識したデザインを採用。カラーバリエーションは「プレシャスブラック」「シャイニーレッド」の2種類を用意する。地デジ“ダブル”チューナーとCore i5-460M搭載モデルのほか、価格を抑えた地デジシングルチューナーとPentium P6100を搭載するモデルも投入する。

 「dynabook Qosmio T750」は、スリムボディのA4ノートPCだ。SpursEngineを搭載して動画のエンコード処理などを高速に行えるのが特徴。「dynabook Qosmio T560(TV)」は、16型ワイド液晶ディスプレイとBlu-ray Discドライブ、地デジチューナーを搭載しながら、CPUにPentium P6100(2GHz)を採用して価格を抑えたモデルだ。

 「dynabook T550(3D)」は、3D立体視に対応したモデルで、NVIDIAの3D Visionを利用するほか、CELL REGZAにも採用される東芝の独自開発によるアルゴリズムで2Dを3D立体視に変換するソフトウェア「TOSHIBA VIDEO PLAYER」を導入する。CPUもクアッドコアのCore i7-740QM(1.73GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大2.93GHz)に強化された。

「dynabook Qosmio D710」(写真=左)、「dynabook Qosmio T750」(写真=右)、

「dynabook T560(TV)」(写真=左)、「dynabook T550(3D)」(写真=右)

 16型ワイドの液晶ディスプレイを搭載するdynabook T560も、CPUをCore i7-740QMに強化した。HDD容量も640Gバイトと増やし、サウンド機能ではMaxxAudio3を導入する。エントリークラスの「dynabook T350」も従来モデルのdynabook EXからCPUとHDDを強化したほか、サウンド機能として「MaxxVolumeSD」を導入する。

 モバイル利用を重視した薄型軽量の「dynabook R730」は、CPUを従来のdynabook RX3と同じTDP35ワット版を採用するが、搭載するモデルはCore i5-560M(2.66GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.2GHz)、もしくは、Core i3-370M(2.4GHz)に強化された。また、全モデルでモバイルWiMAXを標準構成で利用できる。

 低価格超低電圧版CPUを搭載するネットノートのdynabook MXは「dynabook N510」に移行する。CPUにTDP18ワットのCore i3-380UM(1.33GHz)、または、Pentium U5400を採用。OSでは、64ビット版のWindows 7 Home Premiumを選択できるようになった。

「dynabook T560」(写真=左)、「dynabook R730」(写真=中央)、「dynabook N510」(写真=右)

CELL REGZAと同等の機能を持つ3D立体視変換ソフトウェア

 秋冬モデルでは、導入するソフトウェアも強化される。動画編集用ではAdobe Premiere Elemens 8でSpurs Engineに対応するエンコードプラグインが用意される。東芝の説明では、Premiere標準のソフトウェアエンコードと比べて5倍の速さで処理が行えるとしている。

 2D映像を3D立体視映像に変換する「TOSHIBA VIDEO PLAYER 3D」では、「ベースライン3D機能」「モーション3D機能」「カラー3D機能」「クロストークリダクション機能」の高画質機能によって、3D立体視変換でも映像劣化を抑える。特に、ベースライン3D機能とモーション3D機能はCELL REGZAに採用されたものと同じ処理を行っているという。

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