FF14が圧倒的な影響力を示した9月のアキバ5分で分かった気になる、9月のアキバ事情(2/2 ページ)

» 2010年10月06日 12時41分 公開
[古田雄介,ITmedia]
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PCI Express接続のSSDに本格普及の兆し?――OCZ「RevoDrive」シリーズが出回る

9月25日と26日に開かれたイベント「2010 AKIBA PC-DIY EXPO 秋の陣」に展示された、OCZ「RevoDrive」シリーズ(手前)と「Vertex 2E」シリーズ(奥)

 8月末から9月中旬にかけて、OCZのPCI Express x4接続型SSD「RevoDrive」シリーズが計7モデル登場し、複数のショップで扱われている。容量は480/360/240/180/120/80/50Gバイトで、価格は順に14万円前後と11万円前後、7万円前後、5万5000円前後、4万円前後、3万5000円前後、2万500円前後だ。内部でRAID 0を構築することにより高速化を図っており、リード速度は7モデル共通で最大540Mバイト/秒。ライト速度は120Gバイト以上のモデルで最大480Mバイト/秒、90Gバイト以下のモデルで450バイト/秒となる。

 PCI Express接続のSSDは2009年5月にx8接続のProFast「G-Monster PROMISE PCIe」などが一時的に出回ったが、128Gバイトモデルで約16万円、1Tバイトモデルで45万円前後と飛び抜けて高価だったこともあり、定着には至らなかった。しかし、今回のRevoDriveは普及を期待する声が多く寄せられている。

 TSUKUMO eX.は「120Gバイトモデルで約4万円というのは現実的な価格だと思います。速度は60GバイトのSATA SSDをふたつ使ったRAID 0と同じくらいでしょうか。60GバイトSSDは1万円強で買えるようになっているので単純計算では割高と思えますが、マザーボード側にブートドライブを置くことで自作の自由度が向上しますし、内部RAIDなので起動時間も犠牲になりにくいなど独自のメリットもあります。まだ大量生産が難しい段階でここまで値段を下げてきたのは、素直にほめたたえたいですね」と話していた。実際に、240Gバイトモデル以下のラインアップがそこそこ好調に動いているというショップも多く、PCI Express型SSDが着実に浸透している様子だ。

 一方、SATA型SSDでは、SATA 3.0対応のCrucial「RealSSD C300」シリーズがヒットを続けているが、従来のSATA 2.0タイプも安定した売れ行きをみせている。9月末にはOCZの「Vertex 2E」シリーズに4万5000円弱の180Gバイトと6万円弱の240Gバイトモデルが追加されたほか、9月中旬にインテルの「X25-M」シリーズ80Gバイトモデルが2万円切りで販売されるようになるといった動きがあった。T-ZONE.PC DIY SHOPは「インテル系のオンボードチップではSATA 3.0接続のSSDが性能をフルに発揮できないこともあって、SATA 2.0のRAID 0構築を選ぶ人が普通に多いですからね。なんだかんだで、インテルからSATA 3.0対応のチップセットが出るまではSATA 2.0タイプが主流だと思いますよ」と話していた。

OCZ「RevoDrive」シリーズ(写真=左)。OCZ「Vertex 2E」シリーズ(写真=中央)。9月後半にT-ZONE.PC DIY SHOPで見かけた「X25-M 80Gバイト」のキャンペーンPOP(写真=右)

ハイスペックCPUがグングン買いやすく!――Core i7とPhenom II X6の値下がり、そして新製品

AMD「Phenom II X4 955」

 CPUは一カ月を通してAMDから多数の新製品が登場した。まず9月初めに、7500円弱の3コアCPU「Athlon II X3 445」と、TDPが95ワットに下がって“Black Edition”の名称が取れた4コアCPU「Phenom II X4 955」が1万4000円弱で店頭に並んだ。続いて、9月後半に4コアと2コアの各ブランド最上位シリーズがデビュー。4コアは1万8000円弱の「Phenom II X4 970 Black Edition」と、1万2000円弱の「Athlon II X4 645」。2コアは1万円弱の「Phenom II X2 560 Black Edition」と7500円弱の「Athlon II X2 265」だ。

 ただし、一番の目玉になるはずだった6コアCPUの新ラインアップ「Phenom II X6 1075T」は、パッケージの仕様にミスがあったため、10月1日まで発売が延期されている。価格は2万3000円弱だ。Phenom II X6 1055Tの1つ上のモデルで、動作クロックは3GHz。TDPは125ワットだ。入荷後に発売を見合わせていたツートップ秋葉原本店は「AMDは1年前にも似たようなことがあったので特に驚いていません。まあ、9月19日前後の連休に間に合えば面白いモデルだったと思いますが、今は最上位の1090Tが安くなっているので、結局そちらに人気が集まったでしょうしね」と淡泊に話していた。

 コメントのとおり、連休前には6コアCPU最上位「Phenom II X6 1090T Black Edition」を期間限定でプライスダウンするショップが多く、2万5000円以下で買える機会が多かった。9月後半になるとその価格が定着し、2万円強の1055Tと並んで安定した人気を保っている。

 しかし、CPU全体では、複数のショップがインテルのLGA1366対応モデル「Core i7 950」を売れ筋ナンバーワンに挙げていた。8月末に従来の5万5000円前後から3万円以下に急激な価格改定が行われ、突然注目を集めるようになった。ソフマップ秋葉原本館は「LGA1366はハイエンド志向のユーザーに好まれますが、i7 950がそのハードルをぐっと低くしました。性能面でいえば、やはりLGA1156よりLGA1366のほうが圧倒的に速いので、FF14特需も手伝ってヒットしました」とコメントしている。

手前から「Phenom II X2 560 Black Edition」「Athlon II X4 645」「Athlon II X2 265」(写真=左)。10月1日にようやく発売されたAMD「Phenom II X6 1075T」(写真=中央)。ソフマップ秋葉原本館に吊されていたCore i7 950の値下げを知らせるポスター(写真=右)

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