「Eee PC VX6」実力診断――ランボルギーニの世界観を表現したミニノートもはやNetbookとはほど遠い!?(5/5 ページ)

» 2010年11月11日 17時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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スペックの割に静音性と放熱性は高い

 バッテリー駆動時間のテストは、SHEはオフにしてテストした。海人氏のBBench1.01を使い、10秒ごとにキー押下、1分おきに無線LANでWebアクセスを行う設定で、Windows 7の電源プランはOS標準の「バランス」(ディスプレイの輝度40%)を使用して測定したが、4時間37分経過後、残り6%で休止状態に移行した。公称値(約5時間)からしても妥当なところだ。

 騒音と温度は、ION 2に3D描画負荷をかけるかどうかでかなり変わってくる。WebブラウザやYouTubeなどの再生がメインの利用法では耳を澄ませば音が聞こえる程度でボディ表面にもあまり熱を感じないが、3D描画負荷をかけるとはっきりファンの回転音がするし、ボディもキーボード左端付近を中心に暖かいというレベルの発熱がある。ボディが大きいこともあるが、Atom D525とION 2を搭載している割に、静音性、発熱の処理は優秀といえる。

騒音テストの結果
発熱テストの結果

内も外もNetbookの枠を超えたプレミアムモデル

 Eee PC VX6の価格は7万4800円だ。Netbookの一員と考えた場合、かなりの割高ではあるが、デスクトップ向けデュアルコアCPUのAtom D525、外部GPUのNVIDIA ION 2、1366×768ドット表示で大きめな12.1型ワイド液晶、高速なUSB 3.0ポートといったスペックのこだわりによって、Windows 7でエンターテインメントを快適に楽しめるだけのパフォーマンスを備えており、Netbookの枠には決して収まらない魅力がある。

 もちろん、パフォーマンスだけでなく、静音性や発熱の処理、バッテリー駆動時間、ACアダプタの携帯性なども配慮されており、Eee PCシリーズならではの使い勝手のよさ、モバイルマシンとしての完成度の高さも健在だ。

 そして、ボディデザインをはじめとしてランボルギーニとのコラボレーションモデルならではの数々の特典も付いてくることを考えると、この価格も決して割高ではない。パフォーマンスもデザインも「Netbookのワンランク上」を望む幅広いユーザーにとって、購入を検討する価値は十分にある。

 なお、ランボルギーニとのコラボにはこだわらず、この性能、機能でもっとシンプルなミニノートが欲しいと考えているならば、弟分として「Eee PC 1215N」も用意されている。こちらはEee PC VX6のベースモデルともいえる製品で、よりシンプルなボディデザインにEee PC VX6クラスのスペックを持つ。カラーはグロッシーレッド、グロッシーブラック、シルバーの3色があり、価格は5万9800円まで下がるので、こちらも検討してみるといいだろう。

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