先週話題を集めたもう1つの目玉は、NVIDIAの新型GPU「GeForce GTX 580」だ。11月10日に複数のメーカーから搭載カードが登場し、5万円前後から6万5000円前後の値で売られている。週末までにZOTACとMSI、玄人志向、リードテック、Parit、GALAXY、EVGA、InnoVISION、ELSA、ギガバイトのカードが確認できた。ただし、それぞれの入荷数は少数で、すでに入手困難なモデルもある(関連レビュー:FermiにはCUDAコアが512あったんだ──GeForce GTX 580で「本当の力」を知る)。
GeForce GTX 580は、「GTX 480から性能が1〜2割増しになって消費電力がちょっと下がった、いわば“GTX 485”的なGPU」(フェイス秋葉原本店)といわれるように、400シリーズと同じ40ナノメートルプロセスで製造されており、大きな進化点はみられないものの全体的な性能向上がなされている。CUDAコアは512個で、コアクロックとメモリクロックは772MHz/1544MHz。標準搭載のメモリは1536MバイトのGDDR5となる。補助電源は8ピンと6ピンを各1基備え、消費電力は最大244ワット、ピーク時の温度は最大97度となる。映像出力はMini HDMIと2基のDVIだ。
TSUKUMO eX.は「GeForceで最強というのは間違いないので、ハイスペック志向のユーザーに人気があります。まだレビューなどを読んで性能を調べている様子見な方も多いですが、入荷数が少ないのですぐに売り切れています。各モデルの再入荷は1カ月近くあとになるので、ASUSTeKなどの残りのメーカーからカードが登場したら、その後しばらくは入手困難な状態が続くと思います」と話していた。
また、実用性を重視して購入するゲーマーも少なくないようだ。フェイス秋葉原本店は「消費電力が下がったうえにリファレンスクーラーが優秀になったので、定格で動作させているとファンの音が本当に小さい。GTX 480と比べると歴然です。机の上にマシンを置いている人なら、買い換えるメリットは大でしょう」と評価していた。
なお、GTX 580の登場によって、GTX 480の価格が各ショップで下がり始めている。モノによっては3万円台後半でも買えるようになっており、巻き返しの需要が発生しているようだ。ドスパラ秋葉原本店は「GTX 580がまだ品薄なので、その間は価格的にも数量的にも、ハイスペック志向の人にはGTX 480が有力な選択肢になるでしょうね」と語った。
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