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» 2010年11月19日 11時00分 UPDATE

“WiMAX Speed Wi-Fi”レビュー:“自宅でもWiMAX”という選択肢はアリ?──据え置きWiMAXルータ「AtermWM3400RN」のメリットとデメリット (1/3)

高速&低価格が魅力のモバイルWiMAX、ノートPCなどとともに外出先で使う人は増えているが、実は屋内で使っても便利。今回は据え置き型WiMAXルータ「AtermWM3400RN」の実力チェックと利用シーンを考察する。

[坪山博貴,ITmedia]

家や会社用として──据え置き型のWiMAXルータ

photo NECアクセステクニカ「AtermWM3400RN」

 外出先で使うモバイルWiMAX、最近は都市圏において特にサービスエリアが拡充されてきており、ノートPCやスマートフォン、ポータブル端末で便利に活用するユーザーも増えてきている。では、そんなユーザーも家や会社での通信手段はどうしているだろうか。

 NECアクセステクニカの「AtermWM3400RN」は、モバイルWiMAX通信モジュールを内蔵する無線ルータ“WiMAX Speed Wi-Fi”だ。バッテリーを内蔵しするポータブル型「AtermWM3300R」(レビュー:これ1つでかなりイける──WiMAX対応無線LANルータ「AtermWM3300R」使いこなしガイド)をベースに、「据え置き型」とした製品となる。「家で使うWiMAX」を製品テーマに、AtermWM3300Rよりいくつかの仕様変更が施されている。

 本機の特徴は、面倒な工事を一切なしに下り最大40Mbps/上り最大10Mbpsで、利用制限のないモバイルWiMAXによるブロードバンドインターネット接続を導入できる点と、無線LAN接続に加えて有線LAN接続もサポートする点だ。

 有線LAN接続をサポートするWiMAXルータ機器は、過去にOKIネットワークス製の「WiMAX Wi-Fiゲートウェイ(UG01OK/UD01OK)」が販売されていたが、UQコミュニケーションズブランドとしての販売は終了(現在、特定事業者からの販売のみのようだ)、モバイルWiMAX以外では3Gデータ通信対応のバッファロー「ポータブルWi-Fi(DWR-PG)」(および姉妹製品となるNTT東西の「光ポータブル」、NTTドコモの「BF-01B」)などがあるが、その数はそれほど多くはない。


photophoto 左側面に有線LANポートと電源コネクタを備える。LANポートの専有面積からその小ささが想像できるだろうか。見た目では分からないが電源コネクタは簡単には抜けないように簡単なロック機構も備えている。右側面にはリセットボタンと無線LANの電源スイッチを備え、簡単に有線LAN専用に切り替えることも可能だ

 通信モジュールの通信方式は、UQコミニュケーションズとそのMVNOが採用するモバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005)に準拠しており、本機は2010年現在の現行サービスでフルスペックとなる下り最大40Mbps/上り最大10Mbpsでの通信をサポートする。モバイルWiMAXは、地域WiMAXを除くとUQコミニュケーションズがインフラを構築し、UQコミニュケーションズのUQ WiMAXのほか、プロバイダや家電量販店などが展開するMVNO事業者を含めると20社近くが接続サービスを提供している。本機はこのうち10の事業者との接続が確認済みとなっている。

 モバイルWiMAXサービスは、サービスエリア内であればその場でオンラインサインアップ(契約)などが可能だ。本機はブラウザからアクセスして最小に表示される設定画面“WiMAXポータル”からのサインアップにも対応しており、PCとUSBケーブルなどで直接接続する必要もない。2010年11月現在、本機は接続サービスの加入とセットでの販売が主となっているようだが、単体で購入しても、自宅や会社、喫茶店など、WiMAXのサービスエリア内で契約や機器追加の作業はもちろん可能だ。本機と無線LAN接続したスマートフォンのブラウザからでもOKである。

 なお、WiMAX機器については、一部の特定接続サービスでしか利用できない専用製品も販売されている。この場合、機器の販売価格が安価になる代わりに、ほかの接続サービスでの利用はできない制限がある。NECアクセステクニカの製品は、型番で認識できる。本機の場合は「PA-WM3400RN(AT)」という型番であれば接続サービスの制限がなく、UQ WiMAXなどでは機器追加オプションも利用できる。

 無線LANは2.4GHz帯の電波を用い、最大300MbpsのIEEE802.11nとIEEE802.11b/gに対応する。

 インターネット側の最大速度が40Mbpsである現在のモバイルWiMAXにおいて、IEEE802.11nは必須でないとは思う人はいるだろう。ただ、屋内で利用するのであれば、本機をできるだけWiMAXの電波状態がよい場所に設置し、複数の部屋や異なるフロアで利用するということもある。このため、LAN内の速度面はもちろん、通信距離の延長にも寄与するIEEE802.11n対応はメリットが大きいと考えたい。パフォーマンスについては後ほど検証する。

 一方、有線LANは100BASE-TX準拠となるが、LANハブを介せば複数の有線LAN機器(デスクトップPC以外に、ネットワーク対応テレビなど)を接続できる。ギガビットLAN対応ハブを用いれば有線LAN機器間では最大1000Mbpsの通信が行えることにもなる。

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