レノボジャパンが、10月になって発表したThinkPad T410sはボディとインタフェースの仕様は従来シリーズと同様だが、システム構成で、NVIDIAの外付けGPUのNVS 3100Mを搭載して、この外付けGPUとCPUに統合されるIntel HD Graphicsを切り替えて使うNVIDIAの「Optimus Technology」に対応する。
本体に搭載されたインタフェースや液晶ディスプレイ、キーボードなどは従来と同様で、本体側面に用意されたUSB 2.0が左側面後方にしかないなど、その使い勝手は2010年4月に掲載したレビュー記事で紹介した内容と共通だ。
NVIDIAのOptimus Technologyの詳細は、こちらの記事で紹介しているが、処理性能が高いが消費電力も多い外付けGPUと、消費電力は抑えられるが処理性能も低くなるCPU(もしくはチップセット)統合型グラフィックスコアを、NVIDIAが用意するプロファイルに従って動いているアプリケーションごとに切り替える機能で、この切り替えが自動で、かつ、再起動なし、そして、画面のブラックアウトなしで行われるため、ユーザーは、その切り替えを意識することなく利用できるのがOptimus TechnologyのアドバンテージとしてNVIDIAはアピールしている。
コンシューマー向けモデルで、外付けGPUの性能は3Dゲームなどで特にメリットがでてくるが、NVS 3100Mを搭載するThinkPad T410sでは、“ビジネス利用におけるOptimus Technologyのメリット”が求められる。NVS 3100Mは、ビジネス向けのGPUラインアップのミドルレンジモデルで、上位モデルにはNVS 5100M、下位モデルにはNVS 2100Mがある。
それぞれで、内蔵するCUDAコア(統合型シェーダユニット)の数と物理シミュレーションエンジン「PhysX」のサポート、グラフィックスメモリの容量とバス幅、コアクロック、シェーダクロックが異なるが、NVS 3100Mは、CUDAコアを16基搭載し、コアクロックが600MHz、シェーダクロックが1470MHz、グラフィックスメモリを512Mバイト搭載してメモリバス幅は64ビットになる。動作クロック以外は下位モデルのNVS 2100Mと共通で、デスクトップPC向けGPUでは、バリュークラスのGeForce 210などに相当する。
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