ここからは実際にソフトウェア化された「Lui」の使い勝手を見ていく。今回は2010年秋冬モデルの液晶ディスプレイ型の「VALUESTAR N VN790/CS」(以下、VALUESTAR N)をサーバー側PCに、ミニノートPCの「Lavie Light BL550/CS」(以下、LaVie Light)をクライアント側として用意した。Lavie Light BL550/CSの詳細については、別途掲載したインタビュー記事も参照いただきたい。
今インターネット環境は、VALUESTAR Nを自宅内と想定した最大100Mbpsの光ファイバー固定回線、Lavie Lightは外出先と想定し、内蔵WiMAXモジュールを用いたモバイルWiMAX回線(実測値で下り5Mbps/上り2Mbpsが出る環境)を使用した。
まずはLuiの設定作業を検証しよう。ここからは設定画面の表記に合わせて、サーバー側PC(VALUESTAR N)を「親機」、クライアント側のPC(LaVie Light)を「子機」として表記する。設定作業はLANで親機と子機が接続された状態で開始し、子機から操作を開始するわけだが、ここでは実質親機に設定する子機のPC名を確認するだけだ。
親機での作業は、使用環境の選択と外出先から接続する場合に必要な「セーフコネクト機能」に利用するメールの送受信設定、接続用パスワードの設定などを行うだけ。メールの設定はすでに設定してあるメールソフトの設定を取り込むこともできるので、初心者も大丈夫だろう。基本的に、インターネット利用の設定が自分で行えるなら難しい点はほとんどない。
子機に戻って親機のコンピュータ名、接続用パスワードを登録すると、親機から必要な情報を取得して子機への設定が行われる。これだけで設定は完了。VPN接続の設定が不要なことはもちろん、UPnP対応のブロードバンドルータを使っているなら、ルータ側の手動設定も不要だ。
あとは親機のリモートスクリーンメニューで「Lui接続待機」を選択しておけば、LAN内はもちろん、外出先でも自宅にある親機のデスクトップ画面を子機に表示し、操作できるようになる。「セーフコネクト」機能より自動発信される電子メールの情報より、親機のIPアドレス(ルータを使っている場合にはルータのIPアドレス)を子機が自動で取得することで外部ネットワークからでもアクセスできる仕組みだが、ユーザーはそのことをほぼ意識しないでよい。
ともあれ、LAN内(家庭内)と外出先での利用を区別・認識をする必要なく、何も考えずに親機へ接続できるのが便利だ。
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