5万円切りの11.6型モバイルノート――「Inspiron M101z」を試す低価格ノートにRadeon HDの恩恵を(3/4 ページ)

» 2010年12月29日 15時30分 公開

Nileプラットフォーム中心にまとめたM101zの実力は?

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 ここからは各種テストでM101zの実力を見ていこう。Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは、グラフィックスのサブスコアが3.7と少し低めだが、プロセッサは3.9、ほかは5.0以上を獲得した。Netbookを大きく超えるCULV版CPU並のパフォーマンスを確保しており、Windows 7の基本操作やWebブラウズなどの用途ではストレスなく使える。

 PC USERで定番の各種ベンチマークテストの結果については、以下に示した。M101zはあまり見かけないプラットフォームを搭載しているため、参考までに超低電圧版Core i3-380UM(1.33GHz)とIntel HD Graphics採用の「VAIO Y(YA)」、CULV版Celeron SU2300(1.2GHz)とIntel GMA 4500MHD採用の「UL20A」、デュアルコアAtom N550(1.5GHz)とIntel GMA 3150採用の「HP Mini 210-2000」といった3台のテスト結果もグラフに併記した。

 PCMark05のスコアを見ると、CPUのパフォーマンスはデュアルコアAtom N550(1.5GHz)の2倍近くにおよび、デュアルコアのCULV版Celeron SU2300(1.2GHz)に肉薄している。その一方でグラフィックスのスコアは、CULVノートで定番のIntel GMA 4500MHDに差を付けており、AMDプラットフォームの優位性を示した。

 DirectX 9.0世代の3D描画性能を測定する3DMark06のスコアは1311で、Intel GMA 4500MHDに大きく勝り、次世代のIntel HD Graphicsも上回った。DirectX 8.1世代となるFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコアも同様の傾向が見られ、Low設定で4118、High設定で1976と飛び抜けたスコアをマークしている。本格的な3Dゲームのプレイは困難だが、この程度のゲームであれば十分楽しめるだろう。

PCMark05のスコア
3DMark06(1280×768ドット)のスコア
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコア

ベンチマークテストの結果を記したノートPC
製品名 Inspiron M101z VAIO Y(YA) UL20A HP Mini 210-2000
CPU Athlon II Neo K325 (1.3GHz/2次キャッシュ2Mバイト) Core i3-380UM (1.33GHz/3次キャッシュ3Mバイト) Celeron SU2300 (1.2GHz/2次キャッシュ1Mバイト) Atom N550 (1.5GHz)
チップセット AMD M880G Intel HM55 Express Intel GS45 Express Intel NM10 Express
グラフィックス ATI Mobility Radeon HD 4200(チップセット統合) Intel HD Graphics(CPU統合) Intel GMA 4500MHD(チップセット統合) Intel GMA 3150(CPU統合)
メモリ 4Gバイト(DDR3) 2Gバイト(DDR3) 2Gバイト(DDR2) 1Gバイト(DDR3)
HDD 320Gバイト(7200rpm) 320Gバイト(5400rpm) 320Gバイト(5400rpm) 250Gバイト(7200rpm)
液晶ディスプレイ 11.6型ワイド(1366×768ドット) 11.6型ワイド(1366×768ドット) 12.1型ワイド(1366×768ドット) 10.1型ワイド(1366×768ドット)
OS 64ビット版Windows 7 Home Premium 64ビット版Windows 7 Home Premium 64ビット版Windows 7 Home Premium Windows 7 Starter

6セルバッテリーの駆動時間は?

バッテリー駆動時間テスト(BBench 1.01)の結果

 バッテリー駆動時間のテストは、BBench 1.01(海人氏作)を実行した。BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」の設定だ。インターネットには無線LAN(11g)で常時接続し、Windows 7の電源プランは「バランス」(ディスプレイ輝度40%)と「省電力」(ディスプレイ輝度9%)の2パターンで試した

 テスト結果はバランスの設定で4時間51分、省電力の設定で5時間12分だった。6セルバッテリーの公称値である約6時間36分にはおよばないが、低価格のモバイルノートPCとして及第点といえるだろう。大容量の9セルバッテリーも用意しているので、その気になればサイズと重量の増加と引き替えに、さらなる長時間駆動を手に入れられる。

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