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» 2011年01月19日 11時00分 UPDATE

この価格でこの仕上がり:「Vostro V130」実力診断――極薄アルミボディで5万円台からのモバイルノート (1/3)

モバイルノートPCもだいぶ安くなったが、低価格機は質感や使い勝手が気に入らないという人もいるだろう。しかし、「Vostro V130」なら満足できるかもしれない。

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

デルのスモールビジネス向けモバイルノートがさらに進化

tm_1101_v130_01.jpg 13.3型ワイド液晶搭載の薄型モバイルノート「Vostro V130」

 「Vostro V130」は、デルの中小企業向けPCブランド「Vostro」シリーズに加わった薄型軽量のモバイルノートPC。2009年12月に発売された「Vostro V13」の後継モデルだ。

 13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載した高級感抜群のアルミ製スリムボディをV13から受け継ぎながら、超低電圧版Core iシリーズの採用でCPU性能を大幅にアップし、HDMI出力も追加するなど、モバイルノートPCとしての価値を高めている。それでいて、5万円台から購入できるコストパフォーマンスの高さが大きな魅力だ。

 同社の直販サイトには、BTOのベースとなる基本スペックが違った複数のパッケージが用意されているが、今回はその中からハイスペックな「パフォーマンスモデル」を取り上げ、性能や使い勝手をチェックしていこう。

最薄部16.5ミリのスリムボディを継承

tm_1101_v130_02.jpg アルミニウムとマグネシウム合金を組み合わせたフラットでスタイリッシュなボディを採用。カラーは写真のアバディーン・シルバーのほか、ルーサン・レッドが選べる

 ほぼフラットなボディは従来機のV13譲りだ。天面、底面ともに左右の側面のみ端を軽く絞り込んでいる。こうした薄型軽量ノートPCでは、薄さを強調するため、手前側を絞りこんでいる製品が多い(こうすることでカタログスペックの最薄部の数値をかなり小さくできる)が、V130の前面は断面のようなデザインとなっており、新鮮に映る。

 天板はアルミニウムにアルマイト加工し、キメの細かい乱反射のある表面仕上げを施した。ボディの端より少し手前にある亜鉛強化素材のヒンジ部も独特の存在感がある。かつて同社が販売していたデザイン重視のノートPC「Adamo(初代モデル)」を思わせる外観で、高級感は抜群といえる。

 パームレストや液晶ディスプレイのフレームは、マット調で落ち着いたブラックのカラーに統一されており、シルバーとブラックのコントラストが楽しめる。ここにはマグネシウム合金を採用しており、剛性感は非常に高い。

tm_1101_v130_03.jpg バッテリーは内蔵型で、背面はフラットに仕上がっている。ACアダプタ本体は小型だが、電源ケーブルが3ピンで少々かさばる

 ボディのサイズは330(幅)×230(奥行き)×16.5〜19.7(高さ)ミリ、重量は約1.59キロ。実測での重量は1651グラムと、わずかだが公称値より重かった。バッテリーはリチウムイオンで6セル(11.1ボルト/30ワットアワー)というスペックだが、本体に内蔵されており、着脱ができない。

 デザインを優先したノートPCには、このような仕様を採用するものがいくつかあるが、予備バッテリーとの交換によって駆動時間を延長することができないほか、万一バッテリーが故障したり、劣化してきたときに容易に交換できないデメリットがある。ビジネス向けのモバイルノートPCながら、こうしたデザイン重視の姿勢は珍しい。

 ACアダプタのサイズは46(幅)×107(奥行き)×29(高さ)ミリと比較的コンパクトで、電源ケーブル込みの重量は約337グラムだ。電源ケーブルは3ピンで若干かさばる。

超低電圧版のCore iシリーズを中心にシンプルな構成

 今回入手したパフォーマンスパッケージは、CPUに超低電圧版のCore i5-470UMを採用している。定格の動作クロックは1.33GHzと低めに押さえられているが、Intel Turbo Boost Technologyにより、高負荷時には動作クロックが上昇し、最大1.86GHzで動作する。また、CPUにGPUコア(Intel HD Graphics)を内蔵しており、GPUコアも166MHzから最高533MHzまで、Turbo Boostにより動作クロックが変動する。TDP(熱設計電力)は18ワットだ。

 パフォーマンスパッケージのBTOメニューには、CPUのほかの選択肢はないが、パッケージによっては、グレードを下げた超低電圧版Core i3-380UM(1.33GHz/Turbo Boost非対応)や超低電圧版Celeron U3400(1.06GHz/Turbo Boost非対応)も選べる。

tm_1101_v130_04.jpgtm_1101_v130_05.jpg CPUは超低電圧版のCore i5-470UMを搭載。1コアにつき2スレッドを取り込んで同時に処理するHyper-Threadingに対応しており、2コアで4スレッドの同時実行が可能だ。定格の動作クロックは1.33GHzだが、高負荷時にはTurbo Boostにより、最大1.86GHzで動作する。また、省電力機能のEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)に対応しており、アイドル時/低負荷時には動作クロック(最低667MHzまで)と駆動電圧を下げて消費電力を節約する

 メインメモリはPC3-8500 DIMMに対応し、標準で4Gバイトを搭載する。データストレージには2.5インチHDD(7200rpm)を採用しており、容量は500Gバイト。320GバイトHDD(7200rpm)も選べるが、SSDの選択肢が用意されていないのは少々残念だ。光学ドライブは内蔵していない。

 なお、底面にメモリスロット用の小さなカバーなどはないが、キーボード上部の細長いカバーを持ち上げて取り外すことで、1基のSO-DIMMスロットにアクセスすることが可能だ。また、底面と背面のネジを外すと、底面のカバー全体が外れ、HDDが現れる。

tm_1101_v130_06.jpg データストレージには7200rpmの2.5インチHDDを採用。衝撃や振動を関知すると、HDDのヘッドを退避させてクラッシュを防ぐ「Free Fall Data Protection」に対応している
tm_1101_v130_07.jpg 底面と背面のネジを外すと、底面のカバー全体がスライドして外れる仕組み。カバーの下には薄型のバッテリーや2.5インチSerial ATA HDDなどが配置されている
tm_1101_v130_08.jpg 取り外したアルミニウム製の底面カバー。中央部もしっかりネジ止めする設計なので、剛性感がある

モバイルノートPCとしては十分な拡張性・通信機能を確保

 通信機能は、1000BASE-T準拠の有線LANのほか、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth 3.0+HSにも対応する。モバイルWiMAXは採用しない。

 端子類は、前面にサウンド端子、右側面にSDHC対応SDメモリーカードスロットがある以外、すべて背面にまとめられている。内容はUSB 2.0が3基(うち1基はeSATA兼用)、HDMI出力、アナログRGB出力、有線LANと、薄型軽量のモバイルノートPCとしては十分だ。液晶フレームの上部には200万画素の高画質Webカメラも装備する。

 ただ、やはりUSB 2.0など頻繁に使うポートは側面にあったほうが便利だろう。デザインのために使い勝手が犠牲になっている部分があることは否めない。

tm_1101_v130_09.jpg 前面は左側に電源インジケータ、右側に音声入出力の端子が並ぶ。ラッチレスでボディ手前側がえぐれているので、液晶ディスプレイを開けやすい
tm_1101_v130_10.jpg 背面には2基のUSB 2.0をはじめ、インタフェースが集中している

tm_1101_v130_11.jpg 左側面に端子類はなく、すっきりまとまっている
tm_1101_v130_12.jpg 右側面にはSDHC対応SDメモリーカードスロットを装備する

 プリインストールOSはWindows 7 Professionalの32ビット版と64ビット版が選べる。同じハードウェア構成でWindows 7 Home Premium(32ビット版/64ビット版)が選べるパッケージも用意されている。

tm_1101_v130_13.jpgtm_1101_v130_14.jpgtm_1101_v130_15.jpg Vostro V130のデバイスマネージャ画面。HDDはWestern DigitalのWD5000BEKT(7200rpm/500Gバイト)とある

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