PC USER Pro

「Vostro V130」実力診断――極薄アルミボディで5万円台からのモバイルノートこの価格でこの仕上がり(2/3 ページ)

» 2011年01月19日 11時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

1366×768ドット表示の13.3型ワイド液晶は非光沢仕上げ

 白色LEDバックライトを採用した液晶ディスプレイのサイズは13.3型ワイド、表示解像度は1366×768ドットに対応する。ビジネス向けの製品らしく、表面は非光沢仕上げとなっている。光沢仕上げのような色鮮やかさはないが、太陽光や照明などが映り込みにくく、長時間の利用でも目が疲れにくいといったメリットがある。

 輝度や視野角、表示品質はモバイルノートPCとして、ごく普通といった印象だ。液晶ディスプレイの角度は約145度まで開くので、ヒザの上で使う場合など、ある程度上のほうからのぞき込む姿勢での利用にも対応できる。

液晶ディスプレイの角度は約145度まで開く

ゆとりあるキーボード、操作性のよいタッチパッドを装備

キーボードは、Enterの右側にPgUp/PgDnキーなどを配置したレイアウト。タッチパッドは標準的な2ボタン式だ

 キーボードは、ほとんどのキーでキーピッチを19(横)×18(縦)ミリ確保したゆとりのある作りだ(実測値)。6段配列だが、Enterキーの右側にPgUp/PgDnキーなどを置く、少しクセのある配列を採用する。Enterキーは大きく(実測の横幅は26〜31ミリ)、キートップの段差などを少し工夫しているので、それほどミスタイプしやすいという感覚はないが、好みが分かれるところだろう。

 キーボードユニットの固定は少々甘く、少し強めにタイピングすると、ユニット自体がたわむものの、キーボードユニットの下の部分を含めてベースボディの剛性感が高いためか、それほど不快な印象はない。キーのスイッチは少し反発が強めだ。しっかりしたクリック感はあるが、少し疲れやすいかもしれない。

 キーボードの手前側には、2ボタン式のタッチパッドが用意されている。パームレストと同じ素材だが、滑りはよい。左右独立成形のボタンのスイッチも適度なストロークがあり、安っぽい音がすることもなく、操作感はとてもよい。

 タッチパッドにはデル(シナプティクス)の多機能ドライバが導入されており、2本指を使った上下/左右スクロールや、3本指で弾くことによるページ送り/写真送り、3本指を置くことによるアプリケーション起動(標準ではメモ帳が起動)などが標準で有効になっている。つまみズームや回転などの機能もユーティリティで設定すれば有効にすることも可能だ。これらジェスチャーのレスポンスも悪くない。

2ボタン式のタッチパッドはマルチタッチジェスチャーに対応。2本指の縦横スクロール、3本指で弾く(ブラウザのページ送りや写真送り)、3本指を置くことによるアプリケーション起動(標準ではメモ帳)などが標準で有効になっている。ユーティリティで設定を行うことで、つまみズームや回転といった機能のほか、1本指でのパッドの右辺/下辺をなぞることによるスクロールや、パッドの左辺をなぞることでのズーム機能なども有効にできる

各種ベンチマークテストで性能をチェック

 それでは、各種テストの結果を見てみよう。評価機の構成は「パフォーマンスモデル(Windows 7 Professional)」パッケージの標準構成で、Core i5-470UM、4Gバイトメモリ、500GバイトHDD、64ビット版Windows 7 Professionalといった内容だ。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは、グラフィックスのサブスコアが3.1と低めだが、プロセッサ、メモリ、プライマリハードディスクでは5.5を超える高いスコアをマークしており、Windows 7の日常的な操作を快適に行えることを示している。

 PC USERで定番の各種ベンチマークテストの結果は以下に示した。参考までに超低電圧版Core 2 Duo SU9400(1.4GHz)を搭載したASUS「UL80AG」、超低電圧版Celeron SU2300(1.2GHz)を搭載した同じくASUS「UL20A」のテスト結果も掲載している。どちらもグラフィックス機能はIntel GS45 Expressチップセット内蔵のIntel GMA 4500MHDだ。

 PCMark05のスコアでは、CPUで約21%、Memoryで約12%、Graphicsで約29%と、いずれもUL80AGを上回った。定格の動作クロックではCore 2 Duo SU9400(1.4GHz)に及ばないCore i5-470UM(1.33GHz)だが、Hyper-ThreadingやTurbo Boostで最大1.86GHz(2コア動作時1.6GHz)まで上昇するだけあって、はっきり格上といえるスコアだ。また、HDDに7200rpmの高速タイプを採用しているため、2.5インチHDDにしてはHDDスコアも高い。PCMark Vantageでも全般的にUL80AGを上回るスコアを出した。

PCMark05のスコア
PCMark Vantage x64(1024×768)のスコア

 DirectX 9.0c世代の3Dベンチマークテストである3DMark06では、UL80AGよりもよいスコアをマークしているが、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3ではUL80AGを少し下回った。これはCore i5-470UMではCPUコアかGPUコアかどちらかしかTurbo Boostが有効にならないことが影響していると思われる。

3DMark06(1280×768)のスコア
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコア

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2024年04月19日 更新
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