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» 2011年02月23日 11時30分 UPDATE

勝手に連載「海で使うIT」:「GALAXY Tab」と「NAVIONICS」で冬の海を渡る! (1/4)

携帯電話にスマートフォン、防水防じんの“ハンディ”TOUGHBOOKと進化をしてきた“手のひら電脳航法”。ついにAndoridタブレットデバイスでも可能になった!

[長浜和也,ITmedia]

Android対応のベクトルデータ電子海図が航海ソフト込みで1000円から!

 「手のひらで電脳航海」については、すでに、Windows Mobileスマートフォンの「X02HT」で実践した伊豆諸島巡航の状況を報告している。キャプチャーしたピットマップを利用するという制約はあったものの、その機能と動作速度は航海支援に問題なく、ARM搭載端末という限られた性能と320×240ドットという解像度でも航海機器として実用できることを実証した。実際、甲板で使う高機能GPS端末としてその後も多くの伊豆諸島巡航を支えてくれた。

 このように、ARM搭載端末の性能でも何ら問題なくGPSプロッタとして利用できる。となると、ようやく日本でも複数の製品が登場して、携帯電話の契約プラン次第ではかなり安価で入手できるAndroid採用タブレットデバイスでも「手のひら」航海機器として運用できる性能を有していることになる。では、実用に耐えられるだけの航海ソフトとそれで利用できる「電子海図」はあるのだろうか。

 幸いにして、NAVIONICSというメーカーが、iPhone、iPad、そして、Androidのそれぞれで利用できる電子海図を販売しており、この海図に専用の航海ソフトが付属している。NAVIONICSでは、収録するエリアが異なる海図データごとにパッケージを用意しており、このうち、日本海域を収録するのは、「Marine:Pacific Is & Japan」になる。ラインアップには「Marine:S.Chine、Korea、Japan」もあるが、こちらは、日本海西部から、黄海、東シナ海、南シナ海を収録するもので、日本海域は一部しか含まれない。「Marine:Pacific Is. & Japan」では、北海道(北方領土も一部含む)から南西諸島、南方諸島にとどまらず、マリアナ諸島、ハワイ諸島、ミクロネシア、ポリネシアまでという、広大な海域をカバーする。

kn_glaxsea_01.jpgkn_glaxsea_02.jpg NAVIONICSの「Marine:Pacific Is.& Japan」が収録する海域

パンニングもズームも軽快に

 海図データは、安価な航海ソフトで使用されている「紙の海図をスキャンしたようなビットマップ」ではなく、ベクトルデータで構成されている。そのため、表示倍率を拡大していっても海図線はスムーズに描かれる。表示エリアのパンニングは、ディスプレイにタッチした指をスライドして行う。評価作業では、SamsungのAndroid 2.2採用タブレットデバイスで解像度600×1024ドットの7型ワイドディスプレイを搭載する「GALAXY Tab」と、600MHzで動作するMSM7227を搭載した解像度320×240ドットのAndroid 2.1採用携帯端末に導入しているが、そのどちらでも、指のスライドに海図のパンニングが追従しており、海図の再描画に待たされることもなかった。表示はいたって軽快だ。

 拡大縮小は、画面上部右側に設けられた「+」「−」のアイコンをタップして行う。NAVIONICSのマニュアルには、マルチタッチに対応したデバイスでピンチズームをサポートするとあるが、GALAXY Tabでは利用できなかった。ただ、アイコンをタップする操作でも特に問題を感じず、片手で持てる携帯端末では、かえってアイコンをタップする操作も片手で完結するというメリットがあった。拡大縮小も軽快で、アイコンをタップしてから再描画まで1秒もかからない。

kn_glaxsea_03.jpgkn_glaxsea_04.jpgkn_glaxsea_05.jpg 三浦半島南端を拡大していく。ベクトルデータの海図なので、拡大しても線や文字の描画はきれいなままだ

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