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» 2011年02月28日 17時30分 UPDATE

SSDでもようやく反撃!:インテルのSSDがSerial ATA 6Gbps転送に対応!――Intel SSD 510シリーズぐりっと使う (1/2)

高速性と信頼性でSSDの普及に貢献したインテルのSSDといえば「X25-M」だ。その次世代モデルとなる「Intel SSD 510」は正式に発表された。その実力を検証する。

[長畑利博,ITmedia]

Serial ATA 6Gbpsに対応するインテルの次世代SSD

 X25-Mシリーズは、MLCを採用したインテルの普及価格帯モデルとして、SSD市場を拡大するのに大きな役割を果たした。しかし、2009年8月にプロセスルールが34ナノメートルに微細化したモデルチェンジがあったとはいえ、それから1年以上が経過しており、性能的に競合のSSDに見劣りする面が出てきた。そこで登場したのが「Intel SSD 510シリーズ」だ。

 Intel SSD 510シリーズのラインアップは、容量120Gバイトの「SSDSC2MH120A2C」と250Gバイトの「SSDSC2MH250A2C」だ。“第2世代”X25-M(以下、単にX25-Mとする)からの変更点としては、インタフェースがSerial ATA 6Gbps対応になったことが挙げられる。また、コントローラも変更することで、先頭から順番にデータを読み書きを行なうシーケンシャル転送速度が大幅に向上した。

 SSDの性能は、コントローラやフラッシュメモリの積層数(ダイ数)によって変わってくる。これは、並列にデータを読み込むことでデータの読み書きを高速化しているからだ。このため、転送速度は容量によって違いが出てくることが多い。従来のX25-Mでは、シーケンシャルリード250Mバイト/秒、シーケンシャルライト70Mバイト/秒であったのに対し、Intel SSD 510シリーズの120Gバイト版ではシーケンシャルリード450Mバイト/秒、シーケンシャルライト210Mバイト/秒、容量の大きな250Gバイト版では、シーケンシャルリード500Mバイト/秒、シーケンシャルライト315Mバイト/秒と、容量の大きなモデルほど性能が向上していることが分かる。(3月1日追記:掲載当初の値から公式値が変わったとの連絡がインテルからあり、それにあわせた数値に修正しました)

 SSDの評価ポイントとしてもう1つ挙げられるのが、1秒間に行なわれるデータの読み出しと書き込みの回数を表わす「4KBランダムIO IOPS」だ。このIOPSはIntel SSD 510でリード時2万、ライト時5000となっている。書き込み性能についてはX25-M(160Gバイト)のライト8600に対して、3万5000と比較すると低下していることになる。(記事掲載当初、リード時の値で誤りがありました。おわびして訂正いたします)

 フラッシュメモリのプロセスルールは、従来と同じく34ナノメートルだ。価格も120Gバイトが284ドル、250Gバイトが584ドル(各1000個受注時単価)で、容量単価ではX25-Mシリーズよりやや高めになっている。今回のモデルチェンジは価格の低下を目的としたものではなく、容量が異なるモデルをそろえてラインアップを強化し、コントローラの変更によるシーケンシャル性能の向上がポイントということになる。

製品名 Intel SSD 510 Intel SSD 510 X25-M
容量 250Gバイト 120Gバイト 160Gバイト
フラッシュコンポーネント MLC MLC MLC
プロセスルール 34ナノメートル 34ナノメートル 34ナノメートル
シーケンシャル(読み出し) 450Mバイト/秒 400Mバイト/秒 250Mバイトト/秒
シーケンシャル(書き込み) 300Mバイト/秒 200Mバイト/秒 70Mバイト/秒
4KBランダムIO IOPS(読み出し) 20000 20000 35000
4KBランダムIO IOPS(書き込み) 5000 5000 8600
価格 584ドル 284ドル 実売約3万5000円

ケースはまったく新しいデザインに

 Intel SSD 510シリーズでは外観も変更された。X25-Mは、2.5インチHDDとサイズの互換性を保つための厚み調整用フレームが本体の取り付けられていたが、Intel SSD 510シリーズは最初から9.3ミリの厚さでボディが成形されている。内部を開けてみると、本体の厚みが増えた分、ケースの内部側にフラッシュメモリの熱を誘導するための熱伝導シートが貼られている。

 内部には、本体底面のネジを外すだけで簡単にアクセスできる。基板部分はケースに合わせて2.5インチサイズにまとめられている。フラッシュメモリ以外はコントローラ、キャッシュメモリ、基板ともに120Gバイトと250Gバイトは同じものを使用している。

 中を開けると一番目立つのがコントローラで、採用されているのはIntel製ではなくMarvell製の「88SS9174-BKK2」だ。このコントローラは、Serial ATA 6Gbpsに対応しているほか、最大10チャネルの並列アクセスをフラッシュメモリに対して行なうことで、高速なデータ転送を可能としている。

 搭載されているフラッシュメモリチップは、120Gバイトモデルでは、Intelの「29F64G08CAMDD」(64Gビット)が基板の両面に20個搭載されている。同様に250Gバイトモデルでは、Intelの「29F16B08JAMDD」(128Gビット)が20個搭載されている。キャッシュメモリはHynixのDDR3 SDRAM 1Gビットモデル「H5TQ1G63BFR-H9C」という組み合わせだ。

kn_ssd510_42.jpgkn_ssd510_01.jpgkn_ssd510_02.jpg 2.5インチドライブベイへの搭載を意識したのは、Intel SSD 510シリーズでも同じだ(写真=左)。下にあるIntel SSD 510シリーズ250GBモデル「SSDSC2MH250A2C」は、上にあるX25-Mと比べると厚さ調整用のフレームがなくなり、厚みが一般的な2.5インチHDDと同じ9.3ミリとなっている(写真=中央)。Intel SSD 510シリーズの内部を開けたところ。ボディの厚みが増えた分、内側に熱伝導シートが貼られているのが分かる(写真=右)

kn_ssd510_03.jpgkn_ssd510_04.jpgkn_ssd510_05.jpg 基板レイアウトは120Gバイト版も250Gバイト版も同じで、コントローラはSerial ATA 6Gbpsに対応したMarvellの「88SS9174-BKK2」。キャッシュメモリはHynixのDDR3 SDRAM(DDR3-1333)の1Gビットモデル「H5TQ1G63BFR-H9C」。それぞれ片面に10個ずつのフラッシュメモリを搭載している。コントローラはSerial ATA 6Gbpsに対応したMarvellの「88SS9174-BKK2」だ。フラッシュメモリに対して10チャンネルの並列アクセスを行なえる(写真=左)。120Gバイト版と250Gバイト版の違いはフラッシュメモリになる。250GバイトモデルではIntelの「29F16B08JAMDD」(128Gビット)(写真=中央)、120Gバイトモデルでは同じIntelながら「29F64G08CAMDD」(64Gビット)を載せている(写真=左)(写真=右)

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