インテル初のSATA 3.0対応SSDやP67/H67マザー情報も――「自作の祭典2011」古田雄介のアキバPickUp!(2/2 ページ)

» 2011年03月01日 09時34分 公開
[吉川慧、古田雄介,ITmedia]
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「4月までにはサポートが完了、製品も潤沢に回ります!」――思ったよりも早かったP67/H67マザーへの対応

自作パソコン速組みバトルの予選風景。用意されたマザーボードにCPU、メモリ、HDD、電源配線を行う。合計125人が参加した

 同会場では自作パソコン速組みバトルや、インテルの天野氏によるSATA 3.0対応SSDの紹介及びP67/H67マザーの対応状況の説明や日本マイクロソフトの溝口氏によるWindows7及びInternet Explorer 9 RC版(製品候補版)のセッションも行われた。

 自作パソコン速組みバトルでは予選会が行われ、33秒15と37秒59のタイムを記録した「さん」氏と「サンボ」氏の両名で決勝が行われた。ルールは会場に用意されているパーツ群から予算10万円以内でPCを組むというものだ。審査員はインテルの天野氏、日本マイクロソフトの溝口氏、テクニカルライターの高橋氏、DOS/V POWER REPORT編集長の佐々木氏の4名。審査内容は、見た目などの組み込みテクニック、コンセプト、コストパフォーマンスの3点だった。時間は当初予定されていた時間から30分追加した1時間30分で実施された。

 結果は配線の見た目やバランスを重視したさん氏の勝利。審査員らは「2人とも甲乙つけがたく、それぞれに方向性がしっかりあってよかった。途中、サンボさんがメモリ相性などに悩まされるなど、確かに運はあったが勝負は勝負。投票の結果、バランスよく無難にまとめられているさん氏の勝ちになりました」とコメントしていた。

予選を勝ち抜いた「さん」氏と「サンボ」氏。ベスト10がすべて50秒以内という激戦だった(写真=左)。会場に用意されたパーツ類(写真=中央)。制限時間1時間30分。両氏ともに凄まじい勢いでPCを組んでいく(写真=右)

さん氏の制作したPC。P67マザーを使い、最新のパーツで誰でも使えるにバランスを重視したパソコンをコンセプトに作っていた。配線など細かいところまで配慮してある(写真=左)。サンボ氏の制作したPC。X58マザーを使い、10万円以内でハイエンド構成を目指している。メモリトラブルなどの不運もあったが時間内に完成(写真=中央)。左がさん氏、右がサンボ氏(写真=右)

 一方、イベント内で行われた各セッションでは、日本マイクロソフトの溝口氏より、先日公開されたばかりのWindows 7 SP1とInternet Explorer 9 RC版(製品候補版)の説明、インテルの天野氏からは近々リリース予定のSATA 3.0対応のSSDの発表が行われた。

 Windows 7 SP1について溝口氏は「SP1を導入するとSandyBrigeに搭載されているAVXを有効にできます」と今回の変更点について説明。よりSandyBridgeとの相性が増したことを押していた。また注意事項として更新プログラム「KB976902」を事前にインストールする必要があることについても言及。通常はWindows Updateから自動でインストールされるが、正常にアップグレードできない場合は、同更新プログラムがインストールができているか確認が必要とのことだ。

日本マイクロソフトの溝口氏よりWindows 7 SP1とInternet Explorer 9 RC版の情報が発表された(写真=左)。Windows 7 SP1の導入時の注意事項や方法(写真=中央)。Internet Explorer 9製品候補版の主な変更内容。β版で受けた1万7000件ものフィードバックから、製品候補版では2000以上のコードを書き直したようだ。主にJavaScriptの高速化、電力消費の改善、UIおよび検索機能の追加をアピールしていた(写真=右)

 インテルの天野氏は、まずセッションの開始前にIntel 6シリーズの修正チップセットついて「4月までにまず既存ユーザーへのサポートを行い、市場にも修正チップセットを載せた製品が潤沢に回ると思います。修正したチップセットには、SATA関連の問題を解消しただけで、新たな機能などはありません。メーカーおよびショップ、ユーザーの方々には本当ご迷惑をおかけしました」とコメント。

 本題となるSSDについては、「インテルSSDの7・5・3」と題してロードマップを公開。700シリーズはハイエンド向けに、500シリーズはミドルレンジ向け、300シリーズはコストパフォーマンス重視といった具合だ。

 そして今回発表されたインテル初のSATA 3.0対応SSD「インテル SSD 510」シリーズについて、250Gバイトと120Gバイトの2モデルをリリースしていくことを発表。250Gバイトのモデルはシーケンシャルリード及びライトが500Mバイト/秒と315Mバイト/秒。120Gバイトのモデルは450Mバイト/秒と210Mバイト/秒となっている。価格は「まだ、未定」としながらも、250Gバイトが6万円前後、120Gバイトが3万円前後になるだろうと話していた。発売時期は「明日には出ないけど、うとうとしてると出ますよ」とのことだ。

SSDの紹介の前に、天野氏は修正チップセットの状況について話していた(写真=左)。インテル製SSDのロードマップ。今後は700、500、300と各ユーザー層に向け3シリーズで展開していくようだ(写真=中央)。「インテル SSD 510」シリーズの製品仕様。インテル初のSATA 3.0対応のSSDとなる(写真=右)

 イベントが終わった後、天野氏に対しP67/H67マザーの件をさらに詳しくたずねたところ「まずは、すべてのIntel 6シリーズ既存ユーザーへのサポートを優先的に行います。これはメーカー、自作ユーザーといった区切りはありません。同様に修正チップセットを載せた製品の出荷も行うので3月中、4月までにはサポート、製品の供給ともに潤沢になっていると思いますよ」と話してくれた。

 そのほか「みなさんが要望されている“全部載せのマザー”についてもまだもう少し先ですが、予定があります。まだハッキリとは言えませんが、第2四半期から第3四半期ぐらい……それぐらいの時期ですね。またそのほかの機能へのプラスαもあると思いますが、そのへんはごにょごにょといった感じで」と、さらに“先”を見据えたコメントもしてくれた。

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