インテルは、CeBIT 2011が開幕した3月1日(現地時間)にプレスカンファレンスを行った。米本社から来独したコンシューマークライアントマーケティングディレクターのカレン・レギス氏は、2011年1月に発表した“Sandy Bridge”世代のCoreプロセッサー・ファミリーのパフォーマンスと機能を必要としている、現在のPCユーザーの利用方法について紹介した。
カレン氏は、現在、ユーザーがPCを利用する場面で、ビデオやインターネットコンテンツ、撮影画像、ゲームなどビジュアル体験の利用機会が増えて、より高いグラフィックス性能が求められていると述べた上で、Sandy Bridge世代のCore iシリーズに統合された新世代のIntel HD Graphicsによって、これまでとは次元の違う、新しいビジュアル性能をユーザーに提供できると訴求する。
さらに、新しいIntel HD Graphicsによって、PCに保存しているHDコンテンツをモバイルデバイスで利用するために必要なトランスコート処理がリアルタイムでできることや、タイトルが増えているステレオ立体視コンテンツへの対応なども統合されたグラフィックスコアで可能になったと、欧州のPC関係者に向けて説明した。
続いてカレン氏は、2011 International CESで発表したコンテンツ配信システム「Intel Insider」に言及した。これは、Sandy Bridge世代のCPUと対応プラットフォームで構成されるPCで、コンテンツの権利を保護した状態で利用できることを目指した技術で、2011年に米国と西欧、インドで運用を開始する予定になっている。
CeBIT 2011では、西欧において2011年の後半で英、仏、独で運用が開始予定であることが明らかにされたほか、Intel Insiderによって、実際に映画コンテンツを選んでダウンロードし、視聴できるデモが紹介された。
CeBIT 2011の「いの一番」のタイミングで行われたインテルのプレスカンファレンスだったが、Sandy Bridge世代のCPUに統合されたIntel HD Graphisの性能訴求と、欧州で運用を開始した、もしくは導入が予定されているサービスのデモの紹介で構成され、Intel 6シリーズチップセットの問題にはまったく言及していない。
なお、3月3日(現地時間)には、ムーリー・エデン氏による、基調講演が予定されている。
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