第12回 WiMAX Speed Wi-Fiの新基準──Wバッテリーで10.5時間動作「URoad-9000」の実力検証本田雅一のハイスピード・ワイヤレス・チャンネル(2/2 ページ)

» 2011年03月25日 10時00分 公開
[本田雅一,PR/ITmedia]
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例えばこんな使い方はいかがだろう

 WiMAX Speed Wi-Fiは使用状況によって消費電力が大きく変化する。せいぜい5時間ほどだろうと思っていても、思いのほか長持ちして6時間以上使えることもあれば、逆にすぐバッテリーがなくなってしまう場合もある。これは携帯電話やスマートフォンなどでも同じだが、使用する場所の電波状況やルーターを通じた通信量の違いなどによって、電力の消費具合が変化するためだ。

 例えばURoad-9000は、電源をオンにしたまま外出し、都内を持ち歩きながらスマートフォンなどで7時間分しっかり使ってもバッテリー残量にまだ余裕があったが、PCでじっくり作業すると5時間以下で切れるということがあった。

 バッテリーの容量は標準バッテリーが3.7ボルト/1350mAh、大容量バッテリーはその2倍となる3.7ボルト/2700mAhだ。実はこの大容量バッテリーはWM3500Rの3.7ボルト/2500mAhより容量が大きいものだが、動作時間値の差は細かな省電力の設定の違いによるものか、測定方法の違いによるものと思われる。

photophoto URoad-9000と他機種のサイズを比較。左からAtermWM3500R、URoad-9000(大容量バッテリー装着時)、AtermWM3300R

 大容量バッテリーとともに電源を入れっぱなしで移動しながら使う実利用時においては、URoad-9000の方が長持ちする傾向があると感じた。これはURoad-9000に、無線LAN機器がつながっていない場合はWiMAX接続を自動的にオフにする機能がある点などが効いているのではと思う(標準設定では無効になっている)。この設定を有効にすると、無線LANに接続している機器がない場合はWiMAX接続をオフにして、電力の消費が抑えられる。

 そして、ここにもう1つの標準バッテリーが加わると事情がより変化してくる。大容量バッテリーがなくなった時の緊急用として持ち歩けるからだ。WiMAX Speed Wi-Fiは電源を入れっぱなしにして運用すると、より使い勝手がいい。予備バッテリーや充電手段がない場合、ふと気が付いた時にバッテリーがなくなっているとそこでオシマイだが、URoad-9000なら予備の標準バッテリーに交換することで、残り3時間の通信手段を確保できる。もちろん他のバッテリー交換が可能なモバイルルーターやUSB外付けバッテリーなどを併用しても同じなのだが、バッテリーを単体で充電できる専用充電器を用意しつつ、大容量と標準、2つのバッテリーにより、「標準パッケージ」で運用性や利便性を高めている点がアドバンテージだと思う。

WiMAX Speed Wi-Fiの新しい基準

 WiMAX Speed Wi-Fiは「帯域制限なしの安価・快適・高速な通信環境」+「テザリングも利用可能」とするWiMAXサービスにマッチする機器として2010年度に多くの製品が投入されたが、URoad-9000はそれら以上のWiMAXルーターの新しい基準になる製品だ。単にパッケージングがよいだけでなく、細かなデザインにも配慮が行き届いている。例えば付属ストラップ1つ取っても手抜きがない質感の高いものだった。

 大容量バッテリーを装着したボディサイズはWM3500Rより若干大きくなるが、前述のように実利用時の使い勝手を考えると、URoad-9000はかなりよい選択肢になるはずだ。

 今後、URoad-9000のノウハウを生かした製品も追って登場することだろう。もちろん、これからWiMAXを使いたいという人にとって、今一番の注目製品だと思う。

 世代を重ねるごとに使いやすさが向上してきているWiMAXサービスを巡る環境を見るにつけ、やはり実際にビジネスを行い、ユーザーからのフィードバックも得ながら継続的に改善することの大切さ、重要さを実感している。URoad-9000は、まさにそうした精神を具現化した製品と言える。

photo 2011年PC春モデルでは、魅力的なWiMAX内蔵パソコンのラインアップがさらに増えた。写真は東芝のモバイルノートPC「dynabook R731」

 また、春商戦向けの2011年春モデルとして、さらにたくさんのWiMAX内蔵パソコンも発売された。これらWiMAX内蔵パソコンは、URoad-9000の追加機器として利用できることも覚えておいてほしい(機器追加オプションとして登録可能)。追加機器料金となるプラス200円/月で、URoad-9000+スマートフォンなどでの利用はもちろん、WiMAX内蔵パソコンでも高速で快適なWiMAX通信を利用できる(※)。

 WiMAX Speed Wi-Fiは回線を1つに統合でき、自宅でも外出先でもブロードバンドを使う手段として使いやすい特徴があるが、自宅に家族がいる場合はWiMAX Speed Wi-Fiを持ち出してしまうわけにはいかない。そんな場合はモバイルWiMAX内蔵パソコンを選び、モバイルWiMAXルーターと使い分ければより柔軟な使い方ができるだろう。ちなみにBIC WiMAX SERVICEは加えて公衆無線LANオプションが手厚く、UQ Wi-Fiのエリアと同じ「Wi-Fi プラス」以外に、ワイヤ・アンド・ワイヤレスのWi2 300サービスも無料で利用できる特典がある。家でも外でも、そして公衆無線LANエリアでも、どこでも高速なインターネット環境が利用できるわけだ。

 このようにWiMAXサービスは、1つの契約でどんな運用にも対応できるのがやはり使いやすい。新生活でモバイルおよび自宅のブロードバンド環境を導入するなら、まずはWiMAX Speed Wi-Fiから始めて、その先の展開は柔軟に決めていくという方法で検討してみてはいかがだろう。


※ 登録したそれぞれのWiMAX搭載機器を同時にインターネット接続(利用)することはできません(インターネット接続が可能な台数は常に1台となります)


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