キヤノンのスモールオフィス向けプリンタが「Satera(サテラ)」シリーズだ。単機能のレーザープリンタ製品の名前には、「LBP:Laser-Beam Printer」という文字が必ず付加される。同社とブラザーが低価格ビジネスプリンタの市場をけん引してきたといえるだろう。
今回ピックアップした「Satera LBP6200」と「Satera LBP6700」は、それぞれ「Satera LBP6xxx」シリーズの最下位と最上位に位置するモデルだ(別に「Satera LBP3xxx」シリーズがある)。いずれもキヤノン独自のオンデマンド定着技術を採用しており、定着器を瞬時に加熱できるため、すばやい起動や復帰が行えるうえ、待機時の消費電力も低い。
最下位のLBP6200は、今回紹介するモデルの中で最安クラスながら、自動両面対応で25枚/分の印刷速度を確保。一方、最上位のLBP6700はオプション類も多く、最大3段で計1600枚もの大容量給紙が行える。しかも、40枚/分の超高速印刷もこなす。
京セラミタというと、大型の複合機を得意とする印象が強い。実際同社のラインアップを見ると、100万円を軽く超えるカラーやモノクロの複合機を数多くラインアップしており、大企業や大規模事業所向けの製品が充実している。
そんな同社のA4モノクロ単機能プリンタが「ECOSYS FS-1370DN」だ。35枚/分の高速印刷と自動両面印刷を標準でサポートしているほか、標準のネットワークに加えてオプションで用意されるネットワークを追加すると、2系統のネットワークからFS-1370DNを利用できるのが面白い。また、トナー補給のみで印刷可能なオンリートナー方式の採用により、A4用紙1枚当たりのランニングコストを1.94円まで下げている。
ブラザーは、低価格帯のレーザー/LEDビジネスプリンタ市場において代表的なメーカーだ。「JUSTIO(ジャスティオ)」シリーズとして、安価ながらも高機能なモデルを多くリリースしている。
今回ピックアップしたのは「HL-2240D」と「HL-2270DW」の2モデルだ。いずれも低価格帯ながら、26枚/分のプリントエンジンと自動両面印刷機能を標準で備えつつ、高さ183ミリの極薄ボディを実現している。この薄さは今回紹介する製品の中でもトップだ。
HL-2240DはインタフェースがUSB 2.0しか利用できないが、実売1万円台前半〜1万円台半ばという安さがポイント。有線LAN/無線LANを使いたいなら、上位のHL-2270DW(実売2万円前後〜2万円台半ば)を選択するとよいだろう。なお、ボディが薄く、増設用の給紙ユニットがないので、最大給紙枚数は251枚になる。
以下に今回取り上げたA4モノクロプリンタの仕様をまとめた。各製品の詳細なスペックや測定条件については、前述した各メーカーの製品情報ページで確認してほしい。
今回紹介したA4モノクロ単機能プリンタ(1) | ||||
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メーカー名 | エプソン | エプソン | OKIデータ | OKIデータ |
製品名 | Offirio LP-S210 | Offirio LP-S310 | COREFIDO B411dn | COREFIDO B431dn |
印刷方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 | LEDヘッド+乾式電子写真方式 | LEDヘッド+乾式電子写真方式 |
最大印刷解像度 | 2400dpi相当 | 2400dpi相当 | 600×2400dpi | 1200×1200dpi |
プリント速度(A4片面) | 30枚/分 | 35枚/分 | 33枚/分 | 38枚/分 |
プリント速度(A4両面) | 17ページ/分 | 19ページ/分 | 17ページ/分 | 20ページ/分 |
自動両面印刷 | 標準対応 | 標準対応 | 標準対応 | 標準対応 |
ネットワーク対応 | オプション(無線LAN) | オプション(無線LAN) | 標準対応(有線LAN) | 標準対応(有線LAN) |
給紙枚数(標準) | 300枚 | 300枚 | 281枚 | 390枚 |
最大給紙枚数 | 550枚 | 800枚 | 861枚 | 970枚 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 378×390×255ミリ | 378×390×255ミリ | 387×393×245ミリ | 387×393×245ミリ |
重量 | 約11.9キロ(消耗品含む) | 約11.9キロ(消耗品含む) | 約10.2キロ(消耗品含まず) | 約10.2キロ(消耗品含まず) |
消費電力 | 最大:880ワット以下、印刷時:平均約441ワット、レディー時:平均9ワット、スリープ時:平均3ワット | 最大:880ワット以下、印刷時:平均約453ワット、レディー時:平均9ワット、スリープ時:平均3ワット | 最大:900ワット、動作時:平均510ワット、待機時:平均70ワット、省エネモード時:約6.5ワット以下 | 最大:900ワット、動作時:平均550ワット、待機時:平均70ワット、省エネモード時:約6.5ワット以下 |
実売価格 | 2万円半ば〜3万円前後 | 3万円半ば〜4万円前後 | 3万円台後半〜4万円台後半 | 5万円台前半〜6万円台半ば |
ランニングコスト(A4モノクロ) | 4.0円 | 3.8円 | 3.0円 | 3.0円 |
今回紹介したA4モノクロ単機能プリンタ(2) | |||||
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メーカー名 | キヤノン | キヤノン | 京セラミタ | ブラザー | ブラザー |
製品名 | Satera LBP6200 | Satera LBP6700 | ECOSYS FS-1370DN | JUSTIO HL-2240D | JUSTIO HL-2270DW |
印刷方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 |
最大印刷解像度 | 2400dpi相当 | 2400dpi相当 | 1200×1200dpi | 2400×600dpi (HQ1200) | 2400×600dpi (HQ1200) |
プリント速度(A4片面) | 25枚/分 | 40枚/分 | 35枚/分 | 26枚/分 | 26枚/分 |
プリント速度(A4両面) | 15.4ページ/分 | 20ページ/分 | 19ページ/分 | 10ページ/分 | 10ページ/分 |
自動両面印刷 | 標準対応 | 標準対応 | 標準対応 | 標準対応 | 標準対応 |
ネットワーク対応 | オプション | 標準対応(有線LAN) | 標準対応(有線LAN+オプション) | − | 標準対応(有線/無線LAN) |
給紙枚数(標準) | 251枚 | 600枚 | 300枚 | 251枚 | 251枚 |
最大給紙枚数 | − | 1600枚 | 550枚 | − | − |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 379×293×243ミリ | 454×424×342ミリ | 375×393×267ミリ | 368×360×183ミリ | 368×360×183ミリ |
重量 | 約7.0キロ(消耗品含まず) | 約16.7キロ(消耗品含まず) | 約12キロ(消耗品含まず) | 約7.0キロ(消耗品含む) | 約7.0キロ(消耗品含む) |
消費電力 | 最大:730ワット以下、動作時:平均約405ワット、待機時:約1.3ワット・約1.2ワット | 最大:1070ワット以下、動作時:平均約680ワット、待機時:約12ワット・約4.5ワット・約1.3ワット | 最大:927ワット、動作時:550.1ワット、レディモード時:90.8ワット(EcoFuserオン時:10.2ワット)、スリープ時:5.4ワット | ピーク時:830ワット、印刷時:495ワット、スタンバイ時:65ワット、スリープ時:0.9ワット | ピーク時:830ワット、印刷時:495ワット、スタンバイ時:65ワット、スリープ時:2.8ワット(無線LAN有効)・0.9ワット(無線LAN無効) |
実売価格 | 1万円台前半〜1万円台後半 | 6万円前後〜7万円台後半 | 4万円前後〜4万円台半ば | 1万円台前半〜1万円台半ば | 2万円前後〜2万円台半ば |
ランニングコスト(A4モノクロ) | 3.9円(標準カートリッジ使用時) | 3.3円(大容量カートリッジ使用時) | 1.94円 | 3.0円 | 3.0円 |
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