b-mobile Fairのパッケージは、SIMカードと台紙を兼ねる利用マニュアルのみのごくシンプルなものだ。SIMカードにユニークな080から始まる電話番号とUSIM番号が振られている。サイズは標準のSIMカードサイズのみ。iPhone 4などで用いるmicro SIMサイズのラインアップはないが、「それも検討している」という。
利用できる機器は、SIMロックフリーのデータ通信端末やFOMAハイスピード対応3Gモジュールを内蔵するPCやスマートフォン、タブレット機器などが挙げられる。詳しくは、技術基準適合証明を受けた(技適マークありの)SIMロックフリー機器を含む、2100MHz帯あるいは800MHz帯を用いるW-CDMA(HSDPA/HSUPA)を利用するFOMAネットワーク対応端末──となる。
ポータブルルーターなら同社「b-mobile WiFi」や「IDEOS」など、USBデータ通信端末はNTTドコモの「L-05A」や「A2502 HIGH-SPEED」ほか多数、PCは例えばソニースタイルで“b-mobile 最大6カ月無料ワイヤレスネット接続パック”などを用意する「(3Gモジュール内蔵)VAIO P」などで利用できる。詳細は「b-mobileSIMの動作確認端末一覧」サイトを参照するとよいだろう。今回はその一例として、SIMロックフリーのポータブルルーター「b-mobile WiFi」を用いて検証する。
b-mobile FairのAPN設定(Access Point Name:データ通信を行うためのネットワーク設定文字列)は以下の通りだ。
b-mobile FairのAPN設定 | (参考)b-mobileSIM U300の設定 | |
---|---|---|
APN | dm.jplat.net | |
ユーザー名 | bmobile@fr | bmobile@u300 |
パスワード | bmobile | |
b-mobile WiFiと使用する機器を無線LANで接続し、ブラウザの「http://192.168.0.1/」よりアクセスするweb設定ツールで、このAPN設定を追加する。b-mobile WiFiにあらかじめ設定されるU300のAPN設定とはユーザー名のみが異なり、これにより利用サービスを切り分けているようだ。
初回利用時は、パッケージに記述されている「24時間対応開通手続きダイヤル」に電話をかけて開通手続きを行う。パッケージに記述される開通手続きダイヤルの電話番号へ携帯電話(や音声サービス対応のスマートフォンなど)で電話をかけ、音声ガイダンスに従って購入したSIMカードの電話番号(こちらもパッケージに記述)をキー入力する。入力後、5分ほどで開通手続き(アクティベート)が完了する。
初回の利用期限は、この初回手続き完了から1Gバイト分(上り、下り含む)通信するか、120日に達するまで。あとどのくらい通信できるか(あと何日利用できるか)──は、スマートフォンならAndroidアプリ、PCなら「My b-mobile」(http://www.bmobile.ne.jp/mypage/)サイトより確認できる。ユーザーID/クレジットカードの登録で、ここから1Gバイト分のチャージやストック(1Gバイト単位で複数単位分をストックできる)、「残りデータ数が少なくなったら/有効期限が5日を切ったらオートチャージする」といった設定が行える。
改めて、b-mobile Fairの利用条件は以下の通りだ。
また、NTTドコモの定額データプランと比較し、SkypeなどのVoIPを利用するアプリケーションの利用制限、そして「3日間の通信量が300万パケット以上となった場合、通信速度を制限する」といった縛りを設けないのも特徴だ(もっとも、当初はアプリケーション・ポートの制限がきつかったドコモの定額データプランも、2010年11月に利用制限がかなり緩和され、ネットラジオやオンラインゲーム、Windows Live Messengerなどが普通に利用できるようになっている)。
続いて実速度をチェックしよう。
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