速くて安い“Sandy Bridge”ノート――「HP Pavilion dv6-6000 プレミアムライン」を試す抜群のコストパフォーマンス(4/4 ページ)

» 2011年04月28日 19時22分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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幅広い用途を快適にこなせるハイレベルのパフォーマンス

 評価機の構成を改めて紹介すると、ダークアンバーのボディカラーにCore i7-2720QM(2.2GHz)、Radeon HD 6770M(1Gバイト)、メモリ4Gバイト(2Gバイト×2)、160GバイトSSD、15.6型ワイド(1366×768ドット)液晶、BD-REドライブ、64ビット版Windows 7 Home Premium 64という内容だ。この構成でベンチマークテストを実施した。

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは掲載画面の通り。6.9とハイレベルの基本スコアをマークしている。PCMark05、PCMarkVantageといった総合性能を見るテスト、3D描画性能を見るテストでも同様にハイレベルのスコアをマークしており、Windows 7の基本操作が快適にできることはもちろん、3DゲームやHD動画の再生/エンコードまで、幅広い用途を快適にこなすパフォーマンスが備わっているといえる。

PCMark05(画面=左)、PCMarkVantage(画面=中央)、3DMark06(画面=右)の結果

SSDにより高速な操作性

 SSDのパフォーマンスも測定した。IntelのX25-M(のHP版)を搭載しているため目新しさはないが、高速なSSD本来の性能がしっかり発揮できていることが確認できる。

 バッテリー駆動時間は海人氏のbbench 1.01を使って測定した。bbenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」。無線LANで常時接続し、電源プランは標準で設定されている「HP推奨(ディスプレイ輝度70%)」を利用している。

 駆動時間は2時間47分(残り5%)だった。公称値の約5.5時間に比べると半分程度であるが、先日レビューし、同一の設定で計測した「ENVY17-2000」の結果を参考にすれば、本体構成やバッテリー容量の比較から妥当だと思われる。据え置き型なのでディスプレイ輝度を40%に下げた状態(多くのモバイル機でバッテリー駆動時の一般的な設定となっている)には統一していないが、そのように計測すればもう少し公称時間に近い駆動時間が得られるだろう。

 動作音については、アイドル〜低負荷時は静かな部屋なら動作していることが分かる程度だが、CPUやGPUに負荷がかかるような高負荷状態ではかなり大きな音がする。また、長時間使っていると低負荷時でも不意に短時間(数秒)だけ少し大きくなるときがある。発熱については左パームレストなどボディの左側が少し暖まるといったところで、夏の暑い時期などは気になるかもしれない。これはこれまでテストしてきた日本HPのSandy Bridge(第2世代Core i7)搭載ノートPCと同じ傾向だ。

群を抜くコストパフォーマンスが魅力

 直販サイトでは最小構成で4万9800円と5万円を切る価格から用意されている。もっとも、これはベースボディがエスプレッソブラックの「スタンダードライン」を選んだ場合に限られる。ダークアンバーボディの「プレミアムライン」を選択すると、CPUはCore i7、グラフィックス機能はRadeon 6770Mの選択が必須となるため、最小構成でも7万円ほどは必要になる。こういった制約を警告するため、BTOメニューの操作中にポップアップが頻発してわずらわしい。実質別モデルなのだから別のメニューにしてもらいたいところだ。

 BTOメニューの構成に改善の余地がある点はさておき、評価機の構成で見積もると10万8255円(税、配送料込)となる。これがクアッドコアのCore i7に高性能GPU、高速SSD、Blu-ray Disc(BD-RE)ドライブを搭載しての価格なのだから、コストパフォーマンスは非常に高い。基本操作の快適さを重視する人、外出先でも3Dゲームをプレイしたい人などにはぴったりだろう。TV視聴/録画機能や3D立体視機能などはないが、そういった機能が不要でシンプルで高速な据え置き型ノートPCが欲しいというユーザーは、検討の価値がある1台だ。

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