“間違いだらけ”の液晶ディスプレイ節電術本当に有効な“節電テク”とは!?(3/3 ページ)

» 2011年05月25日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR
前のページへ 1|2|3       

間違い3――液晶ディスプレイはこまめにスクリーンセーバーを使えばいい?

 離席中など、液晶ディスプレイの未使用時にスクリーンセーバーを起動するように設定しているユーザーは少なくないだろう。これはCRT時代から継承された文化の1つだ。本来スクリーンセーバーはCRTの焼き付き現象を防止するために推奨されてきた機能であり、焼き付きとは無縁な液晶ディスプレイでは、伝言板や時計などの情報表示、お遊び用のツールといった意味合いが強い。

 スクリーンセーバーはPCを使わないときのための機能なので、節電に貢献するように思う人もいるかもしれないが、実はその逆である場合も少なくない。前述した黒や白の画面に切り替えるようなものであれば、多少の節電効果は見込めるだろうが、グラフィックスを表示するようなスクリーンセーバーはPCのCPU/GPUパワーを使い、ディスプレイの映像処理も行うため、予想外に無駄な電力を消費してしまう懸念もある。

 節電を重視した使い方では、離席時は素直に電源を切ったほうが大きな効果を得られるのは間違いない。それでは1日にどれくらい離席しているかというと、ナナオが自社内で調査した結果では就業時間の約29%が離席時間だったという。それも意外に部門や職種による偏りは少なかったとのこと。実際に自分の離席時間をタイマー式のスクリーンセーバーで測定したところ、33%が離席時間という結果だった。液晶ディスプレイを起動している時間の約1/3が実は未使用というのは、決して無視できない数値だ。

 ここでは試しに、FlexScan EV2313W-BTにおけるWindows 7標準のスクリーンセーバー「3Dテキスト」動作時と、通常のWebページ表示時、そして2次電源(前面電源ボタン)と1次電源(背面電源スイッチ)オフ時のそれぞれで消費電力の変化を計測してみた。

Windows標準のスクリーンセーバー「3Dテキスト」は、よく伝言板代わりに使われる(写真=左)、FlexScan EV2313W-BTの2次電源をオン/オフできる前面の電源ボタン(写真=中央)、1次電源をオン/オフできる背面の電源スイッチ(写真=右)

消費電力の計測結果

 結果は、スクリーンセーバー(3Dテキスト)利用時はTN方式の特性(ノーマリーホワイト)と黒の背景が影響し、28ワットとFlexScan EV2313W-BTにしては高い消費電力となってしまった。一方、2次電源オフと1次電源オフの計測値は、いずれも0ワットだ。今回利用したワットチェッカーPlusは、小数点以下の消費電力を表示できないため、2次電源オフでも0ワットとなっている。実際はゼロコンマ数ワットの消費電力と予想されるが、2次電源をオフにすることで非常に高い節電効果が得られることが分かった。

 2次電源はオフタイマーでもオン/オフが行えるので、実際の運用としてはオフタイマーを活用したほうが手間がかからないはずだ。しかし、オフタイマーの設定時間が長いと、離席して戻ってきてもまだ画面が表示されているなど、節電のタイミングを逸してしまうかもしれない。かといって、設定時間を短くすると、画面の前で少し手を休めて考え込む度に電源が落ちてしまうことになる。一番確実なのは、離席の際に自分で2次電源を切る習慣を身に付けることではないだろうか。

結論――未使用時はスクリーンセーバーを使うより、電源を積極的に切ろう

  • 有効な節電テク1:オフタイマーの活用で、2次電源をこまめに切る
  • 有効な節電テク2:離席の度に電源をオフにできれば、節電効果はさらに高い


Check Point!――人感センサーで2次電源をインテリジェントに切る

 電源をこまめに切れば節電になるのは分かりやすい話だが、実際のところ、ちょっとした離席の度に電源ボタンをポチポチ押すのはしんどい。そこで注目したいのが、FlexScan EV2313W-BTに搭載された人感センサーの「EcoView Sense」だ。赤外線でユーザーの離席状況を検知し、オフタイマーよりも賢く2次電源を自動的にオン/オフできる。

FlexScan EV2313W-BTの正面には赤外線の人感センサー「EcoView Sense」が設けられている(写真=左)。EcoView Senseの設定は、Auto EcoView機能と同じメニューからオン/オフを切り替えられる(写真=右)

 こうしたセンサーは、動きの少ないユーザーやイスの背もたれのような静物を正しく判定するのが難しいものだが、EcoView Senseでは誤認識しないように、一定時間動きがない場合は電源オフの前に警告アイコンを15秒間表示して、一貫して動きが検出されない場合に、2次電源がオフになる仕組みとなっている。

 EcoView Senseにより、ユーザーが意識しなくても、2次電源のオフ/オンが自動できめ細かく行われるため、導入するだけで直ちに節電とバックライトの劣化抑制を実現できるのはありがたい。家庭はもとより、オフィスの一括導入などではより有効な節電対策となるだろう。

まとめ――ちょっとした工夫で液晶ディスプレイはもっと節電できる

 以上、実際に消費電力を計測しながら、液晶ディスプレイの正しい節電の仕方についてチェックした。液晶ディスプレイはもともとの消費電力が高くないので、大型の家電やオフィス機器ほど省電力を意識する必要はないかもしれないが、ちょっとした調整や工夫だけで、効果的に節電できることが確認できた。

 今回のテストで示したワット数の差はそれほど大きくないが、これが数カ月や1年、それ以上の長期で運用するとなると、トータルで抑えられる消費電力や電気代は決して侮れないレベルになる。ましてやオフィスでの複数台の運用となると、かなりの効果が期待でき、企業に強く求められている社会貢献にも通じるはずだ。

 最後に、この手の節約で最も重要なのは何よりも継続する意思だが、テストに使ったFlexScan EV2313W-BTであれば、利便性をしっかり維持したまま、普通に使っているだけで効果的な節電が行えるため、ユーザーの負担が極めて少なくて済む。東日本大震災後は節電やエコをより重視して電気製品を選ぶのが当たり前になりつつあるが、液晶ディスプレイを購入する場合は、こうした省エネ設計のモデルを積極的に検討したいところだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:株式会社ナナオ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2012年3月31日