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» 2011年06月09日 11時30分 UPDATE

待望の高解像度化、外装もグレードアップ:「VAIO S(SA)」徹底検証――直販限定×高級志向の13.3型モバイルノート (1/6)

「VAIO Z」が販売終了となり、代わりに出てきた「VAIO S」の上位モデル「VAIO S(SA)」は、どれほどの実力を秘めているのか。じっくり、こってりと試してみた。

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

「VAIO S」に直販限定のハイパフォーマンスモデルが登場

tm_1106vaiossa_01.jpg 2011年夏モデルで追加されたハイスペックモデル「VAIO S(SA)」。モデル名は「VPCSA2AJ」

 ソニーの「VAIO S」は、13.3型ワイド液晶ディスプレイと光学ドライブを搭載した薄型のモバイルノートPC。性能、使い勝手、携帯性のバランスを重視した「オールインワンモバイル」と呼ばれるタイプのノートPCだ。

 2011年春モデルでは大幅にリニューアルし、厚さ24ミリを切るフルフラットボディにハイスペックを詰め込んだ「VAIO S(SB)」として、本格派のモバイルマシンに生まれ変わったことは記憶に新しい。

 6月7日に発表された2011年夏モデルでは、よりハイエンドな仕様の「VAIO S(SA)」(モデル名:VPCSA2AJ)がソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルに加わり、VAIO Sシリーズ全体のラインアップが再編成されている。

 ここでは2011年6月11日の発売を前にVAIO S(SA)を入手したので、いつものように性能や使い勝手、バッテリー駆動時間などを検証していこう。なお、試用したのは発売前の試作機なので、実際の製品とは異なる場合がある。

完成度の高いオールインワンモバイルを磨き上げたVAIO S(SA)

 2011年春モデルで登場したVAIO S(SB)は、「VAIOのテクノロジーをすべての人に」をテーマとして、従来のVAIO Sのオールインワンモバイルとしてのバランス感覚と比較的入手しやすい価格帯をベースに、パフォーマンス、バッテリー駆動時間、携帯性、ボディデザインなど、それぞれに「VAIO Z」などで培ってきた最先端の技術を惜しげもなく注ぎ込んでいる。

 第2世代のCore iシリーズと最新のグラフィックス切り替え機能を採用することで、高性能と長時間のバッテリー駆動を高水準で両立させるとともに、オプションの拡張バッテリーまで含めて携帯しやすい「フルフラット」なスタイルを貫いているのが特徴だ。

 また、天面と底面に強度のあるマグネシウム合金を使用し、断面を六角形の構造にして堅牢性を確保した「ヘキサシェル」デザイン、アルミニウムの1枚板から成形した美しいパームレスト/キーボード一体化ベゼル、使用中に正面から液晶ディスプレイのヒンジが見えない「コンシールドヒンジ」デザインなど、細かい部分のデザインや質感に至るまで、徹底して作り込んだ意欲作といえる。

 その詳細は以下のレビュー記事と分解・インタビュー記事を参照してほしい。

 2011年夏モデルからVAIO S(SB)の上位に加わったこのVAIO S(SA)も、それと共通の基本設計を採用した製品だが、マグネシウム合金のシャシーを薄型化することで、本体の厚みを0.6ミリ薄くし、23.3ミリまで絞り込んでいる。

 具体的なボディサイズは331(幅)×224.5(奥行き)×23.3(高さ)ミリで、重さは最軽量の構成で約1.54キロだ。今回入手したかなりハイスペックな構成の評価機を実測したところ、約1.64キロだった(詳しいスペックは後述)。

tm_1106vaiossa_02.jpgtm_1106vaiossa_03.jpg 左がVAIO S(SA)、右がVAIO S(SB)の側面から見た様子。厚さの差は0.6ミリと小さいので、遠目には同じ厚さに見えるが、近くでよく見ると左のVAIO S(SA)のほうがほんの少しだけ薄い

 さらに、2011年春モデルのVAIO S(SB)でCTOメニューに用意していた上位グレードの外部GPUやクアッドSSDのオプションを2011年夏モデルのVAIO S(SB)ではやめ、これらをVAIO S(SA)のみの特典とし、さらに液晶ディスプレイの解像度を1366×768ドットから1600×900ドットに高めるなど、基本スペックでも上位と下位のすみ分けを明確にしている。主な違いは下表にまとめた通りだ。

VAIO S(SA)/(SB)の主な違い(VAIOオーナーメードモデル)
製品名 VAIO S(SA) VAIO S(SB)
最低CPU Core i5-2410M(2.3GHz/最大2.9GHz) Core i3-2310M(2.1GHz)
チップセット Intel HM67 Express Intel HM65 Express
外部GPU AMD Radeon HD 6630M(1Gバイト) AMD Radeon HD 6470M(512Mバイト)
画面解像度 1600×900ドット 1366×768ドット
選択可能なSSD 1Tバイト(256Gバイト×4)、512Gバイト(128Gバイト×4)、256Gバイト(64Gバイト×4)、128Gバイト(128Gバイト×1) 128Gバイト(128Gバイト×1)
内蔵Webカメラ 有効131万画素(Exmor CMOSセンサー) 有効31万画素
パームレストのVAIOロゴ バッジ埋め込み プリント
無線WAN 選択可能
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) 331×224.5×23.3ミリ 331×224.5×23.9ミリ
ボディカラー グロッシーブラウン、オールブラック、ライトシルバー ブラック、ホワイト、ブルー、ピンク、シルバー

上位機種らしく高級感に配慮した新しいボディカラー

 VAIO S(SA)のボディカラーは、グロッシーブラウン、オールブラック、ライトシルバーの3種類を用意。今回入手したのは最も凝ったカラーリングのグロッシーブラウンで、ほかのカラーより5000円高い価格設定だ。

 ほかと価格差があるプレミアムなカラーだけあって、光沢ある濃いブラウンの天面とマットなブラウンの底面、そして内側のパームレスト/キーボード一体化ベゼルにゴールドとカッパーの中間のようなメタリックカラーと細かな模様をあしらった、ゴージャスかつ個性的な仕上がりが目立つ。天面のVAIOロゴも「VAIO X」のようなゴールド仕様となっており、所有欲をくすぐられる。

 また、VAIO S(SB)ではプリントしているパームレスト部のVAIOロゴを金属バッジの埋め込みで仕上げるなどして、よりハイエンドモデルらしい演出を施している。また、タッチパッド下の左右ボタンもVAIO S(SB)とは違う光沢仕上げだ。ただし、VAIO S(SB)に比べて、天面やボタンに指紋が付きやすい点が気になる人もいるだろう。

tm_1106vaiossa_04.jpgtm_1106vaiossa_05.jpgtm_1106vaiossa_06.jpg グロッシーブラウンの天面にはしっとりとした光沢があり、光の反射によって表情を変える(写真=左)。特徴的な背面のヒンジもゴールドのカラーを採用する(写真=中央)。パームレスト左のVAIOロゴは金属バッジの埋め込みになっており、アルミニウムの1枚板から成形したパームレスト/キーボード一体化ベゼルには小さな円と直線を組み合わせたような細かい模様が刻まれている(写真=右)。パームレストは非光沢で、細かい模様がサラッとした心地よい手触りを生んでいる

tm_1106vaiossa_07.jpgtm_1106vaiossa_08.jpgtm_1106vaiossa_09.jpg 背面に細長いヒンジを設けることで、使用中に正面から液晶ディスプレイと本体の接合部が見えない「コンシールドヒンジ」デザインは、キーボードと画面の視点移動を少なくし、画面に集中しやすくする効果を狙っている(写真=左/中央)。タッチパッドにもパームレストと同じ模様が施されており、その下の左右ボタンは光沢仕上げとなっている(写真=右)

 ほかの2種類のカラーはほぼ単色のマット調で統一されているが、パームレスト部のVAIOロゴなどはグロッシーブラウンと同じ高級感を強調した光沢仕上げで、VAIO S(SB)のラインアップとは印象が異なる。

tm_1106vaiossa_10.jpgtm_1106vaiossa_11.jpg オールブラック(写真=左)とライトシルバー(写真=右)は、天面がマット調で落ち着いた雰囲気だ

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