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» 2011年06月17日 14時00分 UPDATE

もし、在宅業務することになったらどうするか:PCフリーライターが普段実践する、モバイルオフィス環境──「電源の確保」編 (1/2)

モバイルオフィス環境を実践する5カ条として、電源、ネットワーク、データ、コミュニケーション、セキュリティを挙げた。今回はその1つめである「電源の確保」をテーマにモバイルオフィス環境に必要な手段とコツを紹介する。

[石川ひさよし,ITmedia]

業務に必要な道具であるPCは、「電源」がなければ動かない

 「電源」は、業務に必要な道具であるPCの動作に必要不可欠なものだ。停電時、バックアップ電源を持たないデスクトップPCはさておき、ノートPCもバッテリーが尽きてしまうとそこで業務がストップしてしまう。

 では、モバイルオフィス環境をできるだけ長時間持続させるにはどうすればよいか。1つめは大容量バッテリーやスペアのバッテリーを用意すること。これは誰でも分かると思うが、今回はそれでもバッテリーが尽きてしまった”その後”の対策も含めておさらいしよう。

 ノートPCは、普段であればAC 100ボルトの家庭用電源ソケット(コンセント)より電力を得て、同時にバッテリーにも電力を蓄える。今回取り組むモバイルオフィス環境の時間延長策としても、大きく分ければこの2つの手法のどちらか、あるいは両方を応用することになる。

【手段.1】電源が使える店舗を探す

photo “電源カフェ”であれば、バッテリー残量を気にすることがなくなる

 モバイル環境での電源、まずは電源を利用できる店舗を調べて確保してみてはいかがだろう。

 筆者が普段“モバイルオフィス”として利用するのは、東京・秋葉原の「リナックスカフェ秋葉原店」、銀座ルノアール系列の「ルノアール」「ニューヨーカーズ・カフェ」「カフェ・ミヤマ」などだ。このほかに「マクドナルド」も比較的多くの店舗が店舗利用時に電源を利用できる。

 ほかにもチェーン店、個人経営店含めて電源を利用できる店舗は調べるとかなりある。電源を利用できる店舗情報をまとめた便利なサイトも数多くあるので「電源カフェ」といった検索ワードで探してみてほしい。「電源が使えるカフェ」などの地域情報を検索できるiPhoneアプリなども存在する。

 1つ、飲食店で電源を使用させてもらう場合の注意点を。筆者はいわゆる“電源カフェ”であっても、明確に「電源使用OK/ご自由にお使いください」などと案内されている場合を除いて「店舗スタッフに確認してから電源を使用する」ことを心がけている。仮に電源ソケットがあっても店舗業務用(清掃用など)の場合があり、以前は電源サービスをしていたものの、何らかの理由で中止/休止している可能性があるためだ。ちなみに、電源の無断使用により“窃盗の疑いで警察の事情聴取を受けた”という事例もある。このほか店舗が定める顧客サービス範囲外──いわゆる“これは迷惑”と思う利用・行為ももちろん厳禁だ。その店舗が末永くサービスを続けられるよう支援すべきと思いたい。

 もう少し長時間利用したい場合は、時間単位でスペースを貸し出すような業種──例えば電源が利用できるインターネットカフェやまんが喫茶などを利用するもの手段の1つだ。時間単位でコストが発生するが、周囲の目を気にすることなく仕事が進められる。発生コストに対してそれに見合う業務進捗が得られるかは人それぞれだが、いざという時にこうした選択肢が思いつくか、どこに店舗があるか、どう調べるかの手段を把握しておくことが重要ということだ。


  【手段.1】電源が使える店舗を探す
省電力 ☆(PC単体で考慮すると変わらない)
初期コスト ☆☆☆☆☆(基本的に必要なし)
ランニングコスト ☆☆☆(飲食代、利用料金が発生する)
重量 ☆☆(ACアダプタを携帯する必要あり)
動作時間 ☆☆☆☆(バッテリー動作時間は考慮せずに済むが、長居には少々気にする必要あり)
(※星が多いほど効果あり/良好 を示す。満点:☆☆☆☆☆)

【手段.2】クルマを使う

photo DC−ACインバーター+モバイル通信環境+簡易テーブル程度の工夫で実践できる

 クルマは「移動できる自家発電機搭載のオフィス」でもある(地球温暖化や環境問題の観点だと勧めにくいが、今回はモバイルオフィス環境を実現する一例ということで了承願いたい)。

 一般自家用車は、シガーライターソケットを経由してDC(直流)12ボルトの電源が得られる(一部大型車はDC 24ボルト)。「DC−ACインバーター」という機器を用意すると、このDC 12ボルトを普段のAC(交流)100ボルトの電源として使用できるようになる(最近はトランク部などにAC 100ボルトの電源ソケットを標準で備える車種もあるようだ。もちろんそのようなクルマであれば不要だ)。

 ここで紹介するDC−ACインバーターという機器は、カー用品店や家電量販店、ディスカウントストアなどで購入できるので入手性はそこそこ容易だ。ただ、出力容量や品質に応じてかなり多くの製品があり、数百円から千円前後より入手できる携帯電話の充電対応──あたりの仕様の製品では出力容量が足りないので注意したい。

 ノートPCで使うには、ノートPCのACアダプタの出力電力:ワット(W)の仕様がいかほどかを指針にするとよい。ちなみに電力:ワット(W)は、電圧:ボルト(V)×電流:アンペア(A)でも算出できる。モバイルノートPCのACアダプタは60〜90ワットほどのものが多いので、ひとまず定格出力100〜120ワット以上の性能を最低限備える製品がよいかと思われる。

 DC−ACインバーターのほかに、メーカーオプション品などのDC/DCアダプタを入手する方法でもよいだろう。例えばレノボ・ジャパンのThinkPadシリーズには「90W ウルトラスリム AC/DC コンボ・アダプター」というオプション品があり、家庭用AC電源ソケットとクルマのDCシガーライターソケットを使い分けられる(さらに、一部航空機の機内電源でも使用可能)。

 ちなみに、「クルマを使う」方法はレンタカーサービスやカーシェアリングサービスを利用してもいい。免許さえあればクルマを所有していなくても実現可能である。


  【手段.2】クルマを使う
省電力 ☆☆☆☆(ただ、エコかどうか、ガソリン精製に必要な電力……などは別問題とさせてください)
初期コスト ☆☆☆(それほど高額ではないが、インバーターの購入費用)
ランニングコスト ☆☆(クルマの燃費とガソリン価格次第、レンタカーなどを使うならその利用費も)
重量 ☆☆☆☆☆(クルマ積んでしまえば気にならない)
動作時間 ☆☆☆☆(ガソリン残量次第。居住性は屋内より劣る傾向か)
(※星が多いほど効果あり/良好 を示す。満点:☆☆☆☆☆)

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