ジャンルの垣根を越えてブースを眺めると、今年はやはり「節電」をキーワードにするアイテムが多くの観衆を集めているようだ。クーラーマスターのブースで注目されていたのは、15〜19型ノートPC向けの冷却台「CM Storm SF19」。14センチファン2基を備えているのが特徴だ。
個性的なデザインながら、冷却台がPCパーツイベントで注目を集めるのは珍しい。今回の傾向について、同ブースのスタッフは「今年は会社も家庭も節電する傾向から、エアコンの設定温度が高くなっています。そのため、熱がこもりやすいノートPCを使っている方が関心を寄せられているのかなと思います」と話していた。
NOFENのブースも終日人だかりができていた。基幹パーツのブース以外では一番の混み具合だったが、その目玉は巨大なファンレスCPUクーラーを搭載したケースセットモデル「NOFEN Set A43/A40」だ。直径222ミリのCPUファン「CR-132」が装着できるケースと、ファンレス電源をセットにしている。
A43はMicro ATX向け、A40はATXサイズのマザーまで対応可能で、グラフィックスボードが挿せる空間的な余裕も大きい。同社スタッフは「環境にもよりますが、TDP100ワットまでのCPUに対応できます。ファンレスで静かなだけでなく、ホコリもたまりにくいので、メンテナンスも楽になると思いますよ」とプッシュしていた。
また、GEILブースでは、80 PLUS GOLD認証の800ワット電源「THUNDERBOLT PLUS 1」が人気を集めていた。電力変換効率や電圧、温度、ファンの回転数などを表示する5インチベイモニターを付属しているのが特徴。「80 PLUSといっても、電気変換効率をユーザーさんが実感できる機会はなかなかありません。モニターによって常に状況がチェックできるようになれば、静音性だけでなく節電意識を高められると思います」(同社スタッフ)。
そのほかにも、PCI Express x1スロットに接続するマルチインタフェースユニット「USB 3.0 Card Reader+4Port HUB」や、レーザーポインター付きのペン型マウス「P&M-Dolphin」など、アクセサリーや周辺機器類のユニークな新モデルも話題を呼んでいた。ここで注目されたモデルが市場に出回って、新たなブームを作るのは何カ月先か? そう考えながらアキバの各ショップを回るのも一興だろう。
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