Storaの共有フォルダは、FamilyLibrary、MyLibrary、MyComputersの3つ。FamilyLibraryは、Storaに登録されているユーザー間で共有できる共有フォルダ、MyLibrary、MyComputersはユーザ自身のみ利用可能な個人用フォルダだ。
FamilyLibraryとMyLibrary以下には、それぞれ音楽用のFamilyMusic/MyMusic、画像用のFamilyPhotos/MyPhotos、動画用のFamilyVideos/MyVideos、一般用のFamilyDocuments/MyDocumentsがあらかじめ用意されている。MyComputersは一般用途のほか、バックアップ用フォルダとして利用される。
これらStora上のコンテンツは、エクスプローラなどから共有フォルダにアクセスして再生するといった一般的な方法だけでなく、StoraにWebブラウザでアクセスしてWebインタフェース上から再生・閲覧することもできる。また、iTunesから共有したり、Windows Media PlayerやPS3などのDLNA対応ネットワークメディアプレーヤーから再生するなど、さまざまなアクセスが可能だ。MyStora.comにログインすれば、ローカルネットワークと同様に、外出先からWebインタフェースでアクセスできる。スマートフォンの場合は専用アプリ「HipServ」も用意されている。
Storaで特徴的なのがメディアライブラリとアルバムの関係だ。メディアライブラリはファイルシステムとほぼ同義であり、その中の指定フォルダやファイルを集めて名前付けしたものがアルバムとなる。Stora上ではアルバムはリンクとして管理されるため、複数アルバムに同じメディアファイルを登録してもやみくもに容量を消費してしまうことはない。ただし、元ファイルを移動させたり、削除してしまうとアルバムから消えてしまう。
だが、これだけであればアルバムは単なるリンク集に過ぎない。アルバムのもう1つの特徴は、メディアライブラリとは別にアクセス制御ができることだ。メディアライブラリに表示されるメディア/フォルダは、FamilyLibrary以下であればユーザー間で共有、MyLibrary以下であればユーザー自身のみ利用可と、細かいアクセス制御はできないが、内容によっては例外的にほかの人からのアクセスを許可したいこともあるだろう。例えば、知人との旅行の際の写真や動画はMyLibrary以下で個人用として管理しつつ、同行した知人とは共有することができれば便利だ。
アルバムにはデフォルトのユーザー自身のみアクセスを許可するほか、ユーザー間での共有、つまりFamilyLibrary以下と同じ扱いにする「ファミリーアカウント」、Storaにアカウントを持たない友人からのアクセスを許可する「友達」、URLを公開することで誰からでもアクセス可能にする「全員」、DLNA対応メディアプレーヤーでの再生を可能にする「メディアプレーヤー」を任意に選択できる。特に「友達」を選択すると登録したメールアドレスに招待状を送り、招待された人自身でパスワードを設定することもできる。公開期限も設定できるという充実ぶりだ。
もちろん、StoraはNASであり、メディアコンテンツだけを扱うわけではない。デスクトップアプリケーションのDesktop Mirrorを使えば、一定間隔で指定したフォルダ(デフォルトではドキュメント以下)をMyCoumpters以下にミラーリングすることができる。MyComputersはMyStoraから接続したときのメディアソースとして表示されるため、外部からもアクセス可能だ。そのほか、Windows 7のOS標準機能のバックアップの保存先としても利用できる。
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