“ゲームコントローラ型”のキーボードということで、やはり仕事などせず、ゲームをしないことには始まらない。しかし、この製品は一体どのようなゲームに向くのだろう。少し考えてみよう。
まずはシューティングゲーム。この手のゲームは方向キーと弾の発射ボタンが押せれば問題ない(あとボムとか低速モードとか)ため、問題なくプレイできそうだ。格ゲーはキーが小さいので厳しい。パズル系は……簡単そうなマインスイーパーを試したが、微細な操作に苦労し、みじめな結果に終わった。
マウス操作もできるのだから、いっそマウスもキーボードも同時に使うゲームの方がこの製品の特徴が生かせそう……だ。そういった操作が必要なゲームは、そう、MMORPGだ。カーソル操作でキャラクターを動かし、キーボード操作で必殺技を使う。このキーボードには理想的なゲームかもしれない。思った以上に使い勝手がよくて驚いた。
今までは右手でマウスを操りながら、左手で十字キーと数字キーを同時に扱う必要があり、あれこれ迷って苦戦する場面が多かった。このキーボードを使うと、十字キーと数字キー操作を左手の親指のみで行えるため、普段とは違う快適な操作感が得られる。もちろん多少の慣れは必要だが、何より“ゲームしている感”が気持ちいい。
では一般的なキーボードとマウスを使った場合と、マウススティック付き Bluetooth キーボードマウスを使った場合で、プレイ時間にどれほど差が出るか比較しよう。同条件で制限時間1時間のダンジョンを攻略し、攻略にかかった時間を比べてみた。
結果はマウスとキーボードを使った場合が28分59秒、マウススティック付き Bluetooth キーボードマウスを使用した場合は35分36秒となり、6分程度の差が付いた。少し遅いのは本機のカーソル操作の関係で移動速度が遅いためで、操作に苦労したわけではない。なによりPCゲームも家庭用ゲームっぽく操作できる感覚、そして楽な姿勢でプレイできるようになる点が大変優れている。
このキーボードの対応OSはWindows XP/Vista/7となっているが、HIDプロファイルを用いたBluetooth接続なので基本的にはiPadでも使える。本体裏のIDボタンを押しながら、iPadでBluetooth機器を登録すると、きちんと認識してくれた。
文字入力の感覚は、やはり標準のソフトウェアキーボードより良好だ。本機はUS配列なので、キー配列設定もそのまま。iPadにおける日本語配列のBluetoothキーボード使用時より(現時点では)使いやすい部分もある。日本語切り替えはWindowsキー+スペースキーで行える。
PCにBluetooth搭載していないから、という人も大丈夫だ。同形状でUSBレシーバー接続スタイルの「マウススティック付き ワイヤレスキーボードマウス」もある。
ともあれ、家庭用ゲーム機やケータイに慣れた「たまねぎIT戦士」としては、周りのオジサン編集者たちとは違うスタイルで、そして出し抜くための攻撃力UPアイテムとして愛用していきたいと思う。
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