3Dゲーム系のベンチマークテストも良好な結果だ。FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3では、設定の「Low」と「High」でスコアがほとんど変わらず、ほぼ上限と見ることができる。より高負荷のFINAL FANTASY XIV Official Benchmarkは少し厳しいが、低解像度(1280×720ドット)なら「やや快適」(標準的な動作が見込めます。余裕が有れば描画クオリティの調整をお勧めいたします)という結果が得られた。「やや快適」のスコア範囲は3000〜4499だ。
バイオハザード5(DirectX 10)のAverage FPSは、1280×720ドットで94.6(S:すべてのシーンで非常に快適に動作します)、1920×1080ドットで59.3(B:一部動作が重くなりますが問題なく動作します)、モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】のスコアは1280×720ドットで「8149」、1920×1080ドットで「3889」だった。
ColinMcRae:DiRT2 Demoのベンチマークモードは、1280×720ドットのTOTAL FRAMESが18539、AVERAGE FPSが77.3、MINIMUM FPSが60.8、1920×1080ドットのTOTAL FRAMESが12045、AVERAGE FPSが50.8、MINIMUM FPSが42.3といった値だ。
総じて、フルHD解像度(1920×1080ドット)で3Dゲームを存分にプレイするには力不足だが、1280×720ドットなら十分なスコアといえる。これだけのパフォーマンスがあれば、多くの3Dゲームタイトルを快適にプレイできるのではないだろうか。
3Dゲーム系ベンチマークテストのスコア | ||
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ゲームタイトル | 設定 | スコア |
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3 | Low | 10321 |
High | 10252 | |
FINAL FANTASY XIV Official Benchmark | Low | 3112 |
High | 1657 | |
バイオハザード5(DirectX 10) | 1280×720/Average FPS | 94.6(ランクS) |
1920×1080/Average FPS | 59.3(ランクB) | |
ColinMcRae:DiRT2 Demo | 1920×1080/TOTAL FRAMES | 12045 |
1920×1080/AVERAGE FPS | 50.8 | |
1920×1080/MINIMUM FPS | 42.3 | |
モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】 | 1280×720 | 8149 |
1920×1080 | 3889 | |
静音性と発熱についてだが、正直なところ、静かで冷たいとはいえない。特にマシン負荷が高くなると、ファンの回転音がやかましくなり、背面にある2つの排気口からは熱風が吹き出す。前述の通り、パームレストやキーボード面は熱くならないので、その意味ではうまく設計されている。本体の背面に、熱い風が当たると都合が悪いものを置かないようにすればよいだろう。また、集中してゲームのプレイや映像を観賞するには、ヘッドフォンをおすすめする。
従来モデルのG53Jwは、生粋のゲーミングノートPCというより、映像や画像を含めて3D立体視を楽しむ総合エンターテインメントノートという色彩が濃かった。パフォーマンス面でもう少し伸びてほしかったというのが、その理由だ。
対して、上位モデルとなる今回のG73SWは、CPU、メモリ容量、液晶ディスプレイのサイズや解像度をスペックアップすることで、パフォーマンスが大幅に向上している。ベンチマークテストの結果からも分かるように、これだけの3D描画性能があれば、かなりのヘビーゲーマーを除いて、十分に満足できるのではないだろうか。
19万9800円という価格(実売では18万円前後)は、昨今の低価格化が激しいノートPC市場において決して安くないが、性能面はもちろん、G73SWだけでNVIDIA 3D Visionによる3D立体視の環境が整うこと、しかも専用エミッター内蔵で便利なことも考えると、コストパフォーマンスはなかなかのものだ。
3Dゲームを重視しつつ、Blu-ray 3Dなどの映像や画像でも3D立体視を楽しんでみたい人におすすめしたい。単純にパワフルなゲーミングノートPCを探している人にとっても、検討する価値は十分にある。
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