ビジネス、コンシューマーに特化したAndroidタブレットをアピールタブレットなのにキーボードの打ち心地?(1/2 ページ)

» 2011年08月02日 21時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

日本のユーザーに特化したタブレットも検討中

 この説明会には、レノボ本社が2011年1月に設立した新しい事業部「Mobile Internet & Digital Home」(MIDH)のタブレット事業担当ジェネラルマネージャーのシャオ・タオ氏が、レノボのモバイル事業について現状とこれから展開を説明した。

 タオ氏は、スマートフォン、タブレットデバイス、スマートTVとSTBの組み合わせの売り上げが、これから2015年にかけて全世界で14%の成長が期待でき、レノボもその市場に注力するために新規事業を立ち上げたとした。その活動は、2009年11月にレノボが以前売却していたモバイル事業を買い戻すことから始まり、2010年5月の中国におけるスマートフォン「LePhone」の発売、2011年1月のMIDH事業部の設立、2011年3月の中国におけるタブレットデバイス「LePad」の出荷、そして、今回の全世界市場における「IdeaPad Tablet K1」「ThinkPad Tablet」の発表と事業を進めている。

 タオ氏は、レノボがモバイル事業に進出するにあたって、同社が培ってきた高いユーザー・エクスペリエンスと最先端の技術が同社の強みであると述べたほか、レノボの製品は、アプリケーションの選択に苦労するユーザーをサポートし、また、多くのポータルサイトやSNSの利用が簡単にできるアプリケーションを用意することで、競合する製品の中での差別化ができていると主張した。「日本のユーザーにも特化したアプリケーションを用意することも検討している」(タオ氏)

レノボはスマートフォン、タブレットデバイス、スマートTVの売り上げが今後5年間で14%成長すると予測する(写真=左)。その成長が期待される市場に進出するため、2009年から準備を進めてきた(写真=中央)。オリジナルのユーザーインタフェースを導入するなど、差別化が難しいAndroidタブレットデバイスでレノボの独自性を実現する(写真=右)

レノボ独自のチューニングで性能も向上

 レノボ・ジャパン コンシューマー事業担当常務執行役員の大岩憲三氏は、当社のコンシューマー市場におけるタブレットデバイスの戦略を説明した。大岩氏は、日本市場におけるタブレットデバイスOSのシェア推移予測を示しながら、2010年に17.9%に過ぎなかったAndroid搭載デバイスが、2011年には45.4%に伸び、2013年になるとiOSを抑えて50%を超えるという見方を示した。

 このように、成長が期待されるAndroidタブレットデバイスに投入するIdeaPad Tablet K1について、大岩氏は、「差別化できないといわれるAndroidタブレットデバイスにおいて、IdeaPad Tablet K1は、チューニングを進めることでパフォーマンスの最適化を行い、各種ベンチマークテストで高い結果を示している」とアピールする。

 また、ユーザーインタフェースでも、レノボが独自に考案した「4 in 1 Optical Finger Navigationボタン」(4 in 1 OFN ボタン)を実装して、このボタン1つでメニュー:アップ、ダウン:戻る、Home、スクリーンキャプチャーを実行できる。また、Androidのホーム画面では、4つのマスを並べたアプリケーションラウンチャーを用意し、使う回数の多いアプリケーションを4つの分野に整理して、使いたいアプリケーションをすぐに起動できるようなユーザーインタフェースを実現した。この4マスをタップすると、事前に設定したアプリケーションが起動するだけでなく、ユーザーがアプリケーションを割り当てることも可能だ。

レノボが独自に行ったチューニングで性能も競合他社製品の上回ることをベンチマークテストの結果で示した(写真=左)。IdeaPad Tablet K1はUSBインタフェースを持たない。PCとは付属する専用ケーブルでドッキングポートとPC側のUSBを接続する(写真=中央)。オプションで急速充電対応チャージャードックやスクリーンプロテクター、ケースカバーを用意する(写真=右)

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