夏は海やプール、お祭りに花火とアウトドアなイベントが目白押しだ。きっと、エネルギッシュで探究心旺盛なPC USERの読者は、燃えるような熱い夏を満喫しているのだろう。しかし、残念なことに筆者は暑さに弱いため、特にこの時期はガッチガチのインドア派として、家に引きこもってPCゲームをしている。
これまでは、シュミレーションゲームやMMORPGといった分類の、比較的アクション性の低いゲームを主にやってきたが、ゲームイベントに参加したり、友人からすすめられたりして、最近はFPS(一人称視点のシューティングゲーム)などのアクション性の高いゲームにも興味を持ってきた。
ただ、せっかくやるならこの機会にハードの部分から学んでプレイしたい! というわけで今回の「ショップのダメ出し!」では、ゲーミングマシンの何たるかを学ぶため、PCゲーム関連アイテムを数多く取りそろえる、パソコンショップ・アークの村上氏にダメ出しをもらいに行った。
今回のテーマは「予算10万円でサクサク動くゲーミングマシンを組みたい」だ。サクサクといっても、高いスペックを要求するゲームをスムーズに動かすには予算的に難しいので、中程度のスペックを要求するFPSがストレスなく遊べる入門用マシンを組むことを目的とした。以下の表が今回考えた構成である。
提出した構成表 | |||
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カテゴリ | 製品名 | メーカー | 単価 |
CPU | A8-3850 | AMD | 1万2780円 |
マザーボード | A75MA-G55 | MSI | 9480円 |
メモリ | GEC38GB1333C9DC | GeIL | 3680円 |
HDD | WD10EARX | ウエスタンデジタル | 4380円 |
SSD | CT064M4SSD2 | Crucial | 9240円 |
光学ドライブ | GH24NS70B-B | LG電子 | 2280円 |
グラフィックスカード | EAH6670/DIS/1GD5 | ASUSTeK | 1万470円 |
PCケース | DF-10 | Antec | 5950円 |
電源 | KAZANE450 | ハントキー | 5479円 |
OS | Windows7 Home Premium 64bit DSP版 | マイクロソフト | 1万980円 |
液晶ディスプレイ | E2260V-PN | LG電子 | 1万4800円 |
スピーカー | Z120 | ロジクール | 1270円 |
マウス | X-718BK-JP | A4TECH | 2980円 |
キーボード | SideWinder X4 Keyboard | マイクロソフト | 5495円 |
CPUには、7月上旬に発売されたばかりのグラフィックス機能(GPU)を統合した、AMDのデスクトップ向けFusion APU「AMD A」シリーズの現行最上位モデル「A8-3850」を採用。同CPUに統合されているGPU「Radeon HD 6550D」は、DirectX 11をサポートし、ミドルレンジクラスに近いパフォーマンスを期待できるというものだ。
また、外部のGPUと連携、並列処理を行うことで、描画能力を向上させる「AMD Dual Graphics」という技術を利用できるため、グラフィックスには、同技術に対応するAMDのエントリー向けGPU「Radeon HD 6670」を搭載したカードを導入し、コストパフォーマンスも考慮した。
そのほか、操作時のレスポンスに影響する、解像度やレポートレートの数値が設定できるマウス、多数のキー同時押しができるキーボードを採用するなど、デバイス回りにも気を使った。また、OSや液晶といった周辺機器も含め、組めばすぐに使えるような全部込みの構成としている。
今回の主旨を聞き、構成表を見た村上氏は「予算が10万円で、それなりのゲームを快適に動かしたいなら、現在はA8-3850を使ったシステムがベストです。ただ、このCPUを使うなら、グラフィックスカードを別個挿す必要はあまり感じられません。約1万円使うなら、マウスを強化するといったように、デバイスを変更するほうがより効果的だと思いますよ」と、アドバイスを開始してくれた。
次ページでは、具体的なダメ出しを聞いていく。
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