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» 2011年09月08日 22時00分 UPDATE

「Xiの不安要素を廃した」ドコモ──LTEタブ+テザリングでWiMAX猛追の構え (1/2)

NTTドコモがLTE内蔵タブレットを投入。高速なLTEサービスとAndroidタブレットのメリットを「動画サービス」軸に一般層にもアピールする。同時に「タブレットをポータブルルータに」とする訴求策もあるようだ。

[岩城俊介,ITmedia]

初のLTEタブレット、LTEテザリングにも対応

photo 初のXi内蔵タブレットを掲げるNTTドコモの山田隆持社長

 NTTドコモは9月8日、新世代のデータ通信規格「LTE(サービス名:Xi)」対応モジュールを内蔵する10.1型タブレットデバイス2機種「GALAXY Tab 10.1 LTE」(Samsung電子製)と「ARROWS Tab LTE」(富士通製)を発表、2011年10月上旬より順次発売する。

 それぞれOSにAndroid 3.2、10.1型ワイドの静電タッチパネルディスプレイを搭載するタブレット型ボディを採用し、通信機能に2GHz帯のLTEサービス「Xi」対応モジュールを内蔵した初のタブレットデバイスとして展開する。GALAXY Tab 10.1 LTEは薄型・ハイスペックな傾向で1.5GHz動作のデュアルコアCPU(APQ 8060)を搭載、ARROWS Tab LTEは防水仕様(IPX5/IPX7準拠)でワンセグチューナーを内蔵する仕様とし、ユーザーニーズに応じた独自の特徴をそれぞれ備えた。


photophotophoto Samsung電子製「GALAXY Tab 10.1 LTE(SC-01D)」。1280×800ドット表示の10.1型静電容量方式タッチパネル付き液晶ディスプレイ、CPUはデュアルコアのAPQ 8060/1.5GHz、16Gバイトストレージ/1Gバイトメモリ、2.4G/5GHz帯・IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth 3.0+EDR(HID・A2DPプロファイルなどにも対応)などを搭載する。本体サイズは257(幅)×175(高さ)×8.6(厚さ)ミリ、重量は約565グラム。写真のクレードルは別売りオプション(価格は未定、数千円程度とのこと)、別途クレードル接続端子に直接差せるmicroSDメモリーカードリーダーが試供品として同梱される予定。7000mAhのバッテリーを内蔵し、無線LAN/USB接続でのテザリング機能、DTCP-IPサーバ/クライアント機能などに対応する
photophotophoto 富士通製「ARROWS Tab LTE(F-01D)」。防水+ワンセグに対応。1280×800ドット表示の10.1型静電容量方式タッチパネル付き液晶ディスプレイ、CPUはデュアルコアのOMAP4/1GHzで、16Gバイトストレージ/1Gバイトメモリ、2.4GHz帯無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRなどを搭載する。本体サイズは262(幅)×181(高さ)×11.3(厚さ)ミリ、重量は約597グラム。写真のクレードルも付属する。充電端子はMicro USB、6560mAhのバッテリーを内蔵、無線LAN/USB接続でのテザリング機能、DLNA連携機能なども備える

 Xiは、2010年12月に開始した「高速、大容量、低遅延」を特徴とする新世代のデータ通信サービス。これまで国内ではUSBモデム型、ポータブル無線LANルータ型、ノートPC内蔵型(ソニー「VAIO Z」)が存在するが、タブレットデバイスへのモジュール内蔵は初めてとなる。

 Xiの通信速度は屋外エリアで下り最大37.5Mbps/上り最大12.5Mbps、屋内施設の一部で下り最大75Mbps/上り最大25Mbpsで、契約数は2011年8月末時点で29万6200(8月月間純増数は9万500)。2011年末までに全国の県庁所在地・政令指定都市まで拡充、かつ新幹線東京−博多間の全駅構内対応とするサービスエリア計画がなされている。なお、Xiサービスエリア外でも下り最大14Mbps/上り最大5.7Mbps(GALAXY Tab 10.1 LTEの場合)とする人口カバー率100%の3Gデータ通信サービス(FOMAハイスピード)も併用できる。1つの契約で、高速なLTEと広エリアの3Gデータ通信サービスを一緒に利用できる点がポイントだ。

photophotophoto 参考テストとして、発表会会場のザ・プリンスパークタワー東京地下2階ボールルームにおいてLTEデータ通信速度を計測。LTEはPING値37ms/下り12.85Mbps/上り6.81Mbps(画像=中央)、同じ場所でFOMA 3G網を用いた無線LANルータでの無線LAN接続経由ではPING値20ms/下り2.54Mbps/上り2.41Mbpsだった(SPEEDTEST.NETアプリを使用)

 この高速、大容量、低遅延の通信機能と大型画面のタブレットデバイスで、NTTドコモが主に訴求するのは「動画・映像コンテンツ」。先日日本での展開を発表したオンデマンド動画配信サービスの「Hulu」、バラエティ動画配信サービス「よしもとケータイバラエティJOOKEY」、動画チャット/コンテンツシェアリングサービス「Qikビデオ」、クラウド技術によるオンライン・マルチデバイス対応ゲームサービス「G CLOUD」などと連携し、防水仕様のARROWS Tab LTEは「お風呂テレビ」としての利用シーンなどを訴求する。

 手法としては、これまでの携帯電話サービスにおける通信速度の向上とともにアピールされてきたものと似通う印象だが「LTE×タブレットの組み合わせは、これまでよりリッチで多機能、より快適。タブレットとLTEの可能性とともに、ユーザーの生活シーンも新たなものに変えられる可能性を持っている」と自信を見せた。

photophotophoto 高速・大容量・低遅延のXi+タブレットは、動画配信・映像コミュニケーション・オンラインゲームといった利用シーンとともに一般層へ訴求したい考え。Xiタブレット購入者にHulu月額利用料3カ月無料(Huluは一部ドコモスマートフォンも対象)、G CLOUDはゲーム限定提供+先着5000人に3000円分クーポン提供といった特典も用意する
photophotophoto 防水ワンセグテレビ機能も備えるARROWS Tab LTEは、濡れた手でも触れずにチャンネル切り替えやボリューム調整操作が行えるジェスチャーコントロールもサポートする。DTCP-IP/DLNAサーバ・クライアント機能もサポートし、自宅の対応テレビやレコーダーで録画した番組を無線LAN接続したタブレットで再生するシーンのほか(写真=中央)、Twonkyはその逆に、YouTube動画(の対応コンテンツ)やJOOKEY上のWeb動画コンテンツをDLNA DMR(Digital Media Renderer)をサポートするLAN内のテレビ(最近のソニー「BRAVIA」、パナソニック「VIERA」シリーズの一部モデルで対応するという)へ直接出力して楽しむ利用シーンも訴求する(写真=右)

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