ソニーらしさはAndroidタブレットでも健在か?――「Sony Tablet S」徹底検証発売記念・特大レビュー(5/9 ページ)

» 2011年09月17日 19時00分 公開

“Exmor for mobile”CMOS搭載のカメラを内蔵

 内蔵カメラは前面が有効画素数30万画素、背面が有効画素数511万画素(“Exmor for mobile”CMOSセンサー搭載)だ。背面カメラは最大2592×1944ドットの静止画、最大1280×720ドット/30fpsの動画が撮影できる。純正の「カメラ」アプリで背面カメラ利用時に選択できる解像度の設定は下表にまとめた。

 機能としては、デジタルズームやGPSの位置情報記録、露出補正、ホワイトバランス、シーンモード、フォーカスモード、動画の低速度撮影といった設定が可能だ。タブレットの内蔵カメラということもあり、静止画と動画の画質については特に高品位ではなく、携帯端末レベルといったところだった。

液晶パネルの上部に有効画素数30万画素のカメラを内蔵(写真=左)。背面のカメラは有効画素数511万画素で、“Exmor for mobile”CMOSセンサーを搭載する(写真=中央)。前面のカメラはExmor for mobileではない普通のCMOSセンサーだ。背面のカメラで実際に撮影した静止画のサンプル(写真=右)

背面カメラの静止画撮影メニュー(画面=左)と動画撮影メニュー(画面=中央)。撮影した写真に位置情報が付加されている場合、Googleマップの地図と同時に表示できる(画面=右)

背面カメラ撮影時に選択できる解像度(静止画)
モード 5M 3.6M 2M 2M VGA
アスペクト比 4:3 16:9 4:3 16:9 4:3
解像度 2592×1944 2560×1440 1632×1224 1920×1080 640×480

背面カメラ撮影時に選択できる解像度(動画)
モード High Low YouTube
アスペクト比 16:9 4:3 16:9
解像度 1280×720 640×480 1280×720
フレームレート 30fps 30fps 30fps

ホーム画面は標準的だが、アプリランチャーに独自性

Android 3.1の標準に近いホーム画面

 ホーム画面は意外にもAndroid 3.1の標準にかなり近い見た目だ。独自の壁紙を適用し、純正アプリはアイコンのデザインを統一するなどの工夫は見られるが、派手なウィジェットなどは一切配置されておらず、シンプルにまとまっている。

 ほかのAndroid 3.xタブレットと同様、ホーム画面は5ページに分かれており、左右のフリックで画面間の移動が可能だ。この5ページの移動を高速に行えるよう、フリックする指を長押しすると、通常の5倍の速さで画面をスクロールできる「クイックスクロール」機能を備えているのは、ソニーならではの追加機能となる。クイックスクロール中は、画面上部に現在位置を確認できるガイドも表示される仕組みだ。

5ページに分かれたホーム画面を移動する場合、フリックする指を長押しすると、「クイックスクロール」機能によって通常の5倍の速さで画面をスクロールできる

 一方、ユーザーに目的のアプリを探して起動してもらうという操作においては、かなり作り込んでいる。画面右上の「Apps」ボタンを押すと、利用できる全アプリのアイコンを縦横に並べて表示する独自の「アプリランチャー」が起動。アイコンの並びを新規順、アルファベット順、任意に整理できるほか、グループ化やデスクトップ配置といった操作もまとめて行える。長期利用で増えすぎたアプリを整理するのにも役立つだろう。

Appsボタンを押すと起動する「アプリランチャー」(画面=左)。アルファベット順や新規順に並べ替えも可能(画面=中央)。ランチャー画面に区切りを入れて、ユーザーの好みに整理することもできる(写真=右)

 加えて、Appsボタンの左には「Favorites」ボタンもあり、これを押すと、よく閲覧するWebページ、動画、写真、音楽、本、ゲームなどをタイル状に配置した独自のメニュー画面が表示される。あらかじめ設定しておいたお気に入りのコンテンツが一覧できるため、何度もアプリを切り替えることなく、見たいコンテンツをタップすれば対応するアプリで視聴できて便利だ。

好みのコンテンツをタイル状のメニューにまとめて表示できる「Favorites」(画面=左)。タイル状のメニューには、よく閲覧するWebページ、動画、写真、音楽、本、ゲームを配置できる(画面=中央/右)。ただし、コンテンツは「最近の再生」や「最近の追加」といった選択肢で、特定の動画ファイルや音楽ファイルを指定するといった細かなカスタマイズに対応しないのは惜しい

 アプリランチャーとFavoritesにより、アプリからも、好みのコンテンツからも、やりたい操作にたどり着きやすいよう工夫しているのは好印象だ。

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