そして4つめの特徴としてソニーが挙げているのが「テレビなどさまざまな機器との連携」だ。純正の「DLNA」アプリが用意され、ホームネットワーク上の音楽、写真、動画コンテンツをワイヤレスでSony Tablet Sからアクセスして再生できる(著作権保護されたコンテンツは再生不可)。
また、DLNA、ミュージックプレーヤー、ビデオプレーヤー、ギャラリーといった純正アプリでは、Sony Tablet Sに保存された音楽、写真、動画コンテンツをホームネットワーク上のDLNA対応プレーヤー/テレビなどに配信できる「Throw」機能も持つ。各アプリにはThrowボタンが用意され、これをタップすると対応する機器のアイコンが表示されるので、送信したい機器にコンテンツのサムネイルをドラッグすれば、送信先の機器で再生できるといった仕組みだ。
ただし、Video Unlimitedで購入したコンテンツや著作権保護されたコンテンツはThrowできない。別の機器で再生するには、USBケーブルでSony Tablet SとPCを接続し、Media Goでコンテンツをムーブ/コピーするという手がある。今後はDTCP-IPとより多彩な動画フォーマットへの対応を実現できれば、利用価値が大きく高まるはずだ。
ほかの機器との連携については、リモコン機能を備えているのも面白い。ボディの厚みがある辺の中央に赤外線通信ポートが内蔵されており、さまざまなAV機器の赤外線リモコンを登録することで、Sony Tablet Sをリモコン代わりに使うことができる。
ソニー以外のメーカーも含む主要なAV機器のリモコンコードがプリセットされており、ボタンをタップして操作するフルリモコン機能に加えて、フリックなどのタッチ操作に対応したジェスチャーリモコン機能も持つ。プリセットされているのはAV機器のリモコンコードで、家電には対応しないが、学習リモコン機能を活用すれば、対応するエアコンや部屋の照明までコントロールすることも可能だ。機器側の対応も必要だが、Sony Tablet Sが家庭内のAV機器から家電までコントロールできるリモコンとして使えれば、家庭内で手放せないツールになるだろう。
そのほか、対応するソニー製AV機器を無線LAN経由で操作できる「Media Remote」機能も備えている。
ソニーはSony Tablet本体と同時に多数の純正アクセサリも準備してきた。
Pシリーズと共通のアクセサリとしては、Android専用のショートカットキーが付いたBluetoothキーボード(実売7000円前後)を2011年10月8日に発売する予定だ。
Bluetoothキーボードを導入すれば、長文の入力が楽になり、ソフトウェアキーボードが画面半分を覆うことがなくなるので、画面を広く使える。Sony Tabletはかな入力に対応しないこともあり、英字プリントだけのシンプルなデザインだ。
Sシリーズ専用アクセサリは、本体と同じ9月17日に発売された。
2段階に角度調整が可能でSony Tablet Sをデジタルフォトフレームとして活用できるクレードル(実売4000円前後)、ACアダプタ(実売4000円前後)、液晶保護シート(実売2500円前後)、装着したままクレードルを利用できてスタンド代わりにもなるキャリングカバー(本革製が実売1万円前後、ファブリック製が実売6000円前後)、本革製キャリングケース(実売1万円前後)、デジタルカメラやストレージ接続用のUSBアダプタケーブル(実売1400円前後)を用意する。
Androidタブレットでは、なかなか気に入ったケースなどのオプションが見つからない場合もあるだろうが、Sony Tabletの場合、ソニーらしく純正品が充実しているのはうれしい。
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