ノートPCを手前に傾けることが目的だったので、こんなに大きなものでなくてもよかった……と反省していたら「ノートパソコン用 ボール型スタンド」というものもあるようだ。ラインアップはプラスチック製とシリコンゴム製の2種類。価格もそれぞれ199円、399円とお手ごろだ。
価格の方はさておいて、機能はどうだろうか。PCがどれだけ傾くのか角度を測定してみた。PCの奥に製品を置いた場合を最小の角度、だんだんと手前に製品の設置位置を動かし、PCが安定するギリギリの角度を最大の角度としている(あまり手前に設置するとノートPCが奥に倒れてしまう)。測定PCにはレノボ・ジャパンの「ThinkPad T410i」を使用した。
各製品の角度比較 | ||
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製品 | 最小角度 | 最大角度 |
プラスチック製 | 5.8度 | 7.1度 |
シリコンゴム製 | 4.1度 | 6度 |
(これまでの手段)ティッシュ箱 | 8.4度 | 10.8度 |
測定の結果、なんとティッシュ箱が一番角度が付くことが分かった。ティッシュ箱もなかなか役に立つわけだ。一方、シリコンゴム製ボールは商品自体が滑り止めの役割も果たすため、ノートPCが安定する。プラスチック製ボールの方はすべりやすいが、PCの底面にマジックテープを貼れば、取り付けがとても簡単だった。シリコンゴム製の方はいちいち商品を半球に分解し、取り付ける位置も毎回調整しなければならないのが少々面倒に感じる。
この結果だけ見ればティッシュ箱を即採用したいが、ティッシュ箱は会社の自席でしか使えないという弱点がある。会社の会議で、おもむろにティッシュ箱を取り出してPCの下に設置しようものなら、周りから白い目で見られるに決まっているし、おしゃれなカフェで作業するようなときに、ティッシュ箱など恥ずかしくて出せない(やったことがないので想像上の話だが)に決まっている。
ノートパソコン用 ボール型スタンドの優れているところは持ち運びに適しているということ。プラスチック製ボールのサイズは38ミリ(幅)×24ミリ(高さ)で、重量は19グラム。シリコンゴム製のボールは直径が40ミリ、重量が42グラムと非常に軽くて小さい。バッグにも入れやすいし、場所を問わずに使えるというのは魅力的だ。特にノートPCを持ち歩く人にとっては、持っていると何かと便利だろう。
というわけで、会社のデスクで使うのはノートパソコン用 ボール型スタンドにし、アルミ製ノートパソコンデスクの採用は見送った。こちらは家に持ち帰って使うことに。
家ならばノートPCを傾けるために使う以外にも、高さが最大で58センチになることを利用して、簡易テーブルとして使ったり、ソファーに座りながらノートPCを使うミニデスクとして使ったりと使い方のバリエーションは広がる。ここでは家ならではの使い方として“だらだら”するための使い方を考えよう。
しかし、リラックスした姿勢で使うためにはどのように組み立てればよいのか思いつかない。とりあえず製品の紹介ページに載っている写真をもとに角度を調整した。その角度の組み合わせの一例を載せる。ボタンは左右両側に3個ずつあるので、外側についているボタンから第1関節、第2関節、第3関節とした。数値は合わせる目盛りを示す。
角度の組み合わせ | |||
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用途 | 第1関節 | 第2関節 | 第3関節 |
机上でスタンド代わり | −15〜−30度 | 0度 | 0度 |
(目線が地面と水平になる) | 75度 | 90度 | 0度/15度 |
ソファーでくつろぎながら | 90度 | −60度 | −90〜−120度 |
ミニデスクとして | 90度 | −135度 | −45〜−60度 |
(高さを最高にする場合) | −90度 | 180度 | −90〜−105度 |
ソファーでくつろぎながらノートPCを使うと、非常に心地よい。たまにテレビをみたりしながら、スナック菓子をつまむというスタイルを試してみたが、やはりこういうモンではないかと思う。仕事から帰った平日の夜や、休日にごろごろしながらPCでゲームするために使うことにした。
使い方の幅が広く、どのように使えばいいか迷うこともあったが、自分にぴったりの使いかたや組み立てかたを発見したときの喜びは大きい。“ああ、こんな使い方もアリか”というようなユーザーのちょっとしたニーズに応えてくれる。特に休日に“だらだら”しながらPCをしたい人にはオススメの商品だ。
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