「芸術の秋」っていうし、絵でも描こうぜ――10万円で始めるお絵かきマシンショップのダメ出し!(4/4 ページ)

» 2011年10月25日 11時35分 公開
[吉川慧(ぜせ),ITmedia]
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グラフィックス入門者はソフト付属のものがベター

 周辺機器へのダメ出しとして、まずペンタブレットをPTB-S1BKからワコムの「CTH-670/K2」に。佐々木氏は「PCで絵を描くとなると、ペンタブレットはほぼ必須です。そして入門者には、ハードだけではなくソフトも必要です。ただ、描画ソフトは別途購入すると高価ですし、種類も多くて選ぶのも大変なんですよね」と話す。

 続けて「そこで、ワコム“Bambooシリーズ”のペンタブレットを選びました。ワコムはペンタブレットのメーカーとしても定番ですし、何よりこのシリーズの一部製品には画像描画ソフトがバンドルされるものがあるのです。今回は漫画用として『COMIC STUDIO mini』がついてくるCTH-670/K2をチョイスしました。これならソフトをあれこれ選ばず、すぐに描き始めることができるのでオススメですよ」とコメント。

 そして最後はディスプレイだ。RDT233WLXから、価格が1万円ほどやすいLG電子の「IPS226V-PN」に変更された。佐々木氏は「IPS液晶で、解像度がフルHD(1920×1080ピクセル)をサポートするという点は意識してもいいと思います。ただ、初めたばかりの人はまず“描くこと”の楽しみを覚えたほうがいいんじゃないかなぁと。まぁ、ここら辺は人によって意見が違うと思いますが、周辺機器はPC本体と違って買い替えが容易ですし、今回は予算もあるのでIPS226V-PNを選択しました」とまとめてくれた。

ワコム「CTH-670/K2」。Bambooシリーズの“COMIC”製品で「COMIC STUDIO mini」のほか、いくつかペイントソフトも付属する。同シリーズには「Adobe Photoshop Elements 9」がバンドルする“FUN”製品などもラインアップされている(写真=左)。LG電子「IPS226V-PN」。IPS液晶を採用した21.5型ディスプレイ。表示色は約1670万色をサポートする(写真=右)

ダメ出し完了――“すぐに描ける”マシンへ変化

佐々木氏より赤入れをもらった元の構成表

 佐々木氏よりもらったダメ出しは以上となる。ダメ出し後の構成表は以下の通り。価格は10月中旬のフェイス秋葉原本店の店舗価格を参考にしている。

 画像描画や編集ソフトを使うことを想定し、メモリ回りを強化。無駄を極力省き、バランスのよい将来性のある構成となった。加えて、画像描画ソフトがバンドルされたペンタブレットを導入したことにより、本当の意味で“組んですぐ描ける自作マシン”へと変化した。

ダメ出しされた構成表(★印が変更点)
パーツ 製品名 メーカー 価格
CPU A8-3850 AMD 1万2770円
マザーボード★ GA-A75M-UD2H GIGABYTE 1万470円
メモリ★ W3U1600F-4G(OSとセット) CFD販売 -
HDD★ 0S03385 日立GST 4970円
光学ドライブ iHAS324-27 LITEON 1880円
グラフィックスカード - - -
PCケース★ SST-TJ08B-E シルバーストーン 9970円
電源★ RS450-ACAAD3-JP クーラーマスター 4970円
OS★ Windows 7 Professional 64bit SP1 DSP版(メモリとセット) マイクロソフト 1万7080円
液晶ディスプレイ★ IPS226V-PN LG電子 1万5970円
スピーカー MS-87BK エレコム 880円
キーボード/マウス Wired Desktop 600 Black/APB-00023 マイクロソフト 1980円
ペンタブレット★ CTH-670/K2 ワコム 1万8980円
佐々木氏ダメ出し後のパーツ構成表。計9万9920円となっている。価格は10月中旬のフェイス秋葉原本店の店舗価格を元にしているため参考まで

 ダメ出しを終えた佐々木氏は、予算がもう少しあればということで「今回の構成は2Dのイラストや漫画を描く用途ならば十分な構成だと思います。ただ、3Dグラフィックスを制作したくなった場合は、CPUパワーが必要となるので、CPUのラインアップが上位まで豊富なインテル系のプラットフォームを視野に入れるのもいいですね」とコメント。

 加えて、「今後Adobe系のソフトを使うのであれば、作業効率の向上を考えてハードウェアアクセラレーションに対応したグラフィックスカードを挿すのもアリだと思います。あとは制作環境として、ワイヤレスのマウスやキーボードの導入。これは絵を描く時に、作業スペースを手軽に確保できるのでオススメですよ」と1歩先のアドバイスで締めくくってくれた。

オススメされたELSA「GD520-1GERGL」。NVIDIA「GeForce GT 520」のGPUを搭載したグラフィックスカードだ。取材当時の店舗価格は6970円(写真=左)。マイクロソフト「Wireless Desktop 2000」。ワイヤレスマウスとキーボードがセットになっている製品。こちらの価格は3980円だった(写真=右)

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