グラフィックスカードの新製品も多かった。特に11月2日に発売される人気FPSゲーム(一人称視点シューティングゲーム)「バトルフィールド3」(以下、BF3)に向けて、ハイエンドクラスのカードが好調に売れているという。先週各ショップで売り切れ続出だったのは、ギガバイトのGeForce GTX 590カード「GV-N590D5-3GD-B」だ。価格は7万円弱。
グラフィックスカード自体は標準仕様ながら、同社のゲーミングマウス「M8000X」を同梱しており、特製のミリタリー風ツールボックスに封入しているのが特徴だ。ドスパラ パーツ館は「海外メーカーは、ゲーミングパーツのパッケージにすごくこだわる傾向があります。日本ではオマケのマウスが付いてくるのに普通のGTX 590カードと同じ価格でお得、という点が評価されているみたいです」と評価していた。
ハイエンドクラスが王道的に売れる一方で、ミドルレンジクラスはユニークな機能を持つ新製品が着実にヒットを飛ばしていた。XFXのRadeon HD 6770カード「HD-677X-Z5F3+MA-AP01-MD2K set」で、価格は1万6000円前後。1スロット占有タイプの薄いクーラーを採用しており、背面ブラケットに5基のmini-DPポートを並べているのが特徴だ。
AMDのマルチ画面技術「Eyefinty」により最大5画面を構築できるが、通常Eyefinityに必要なDisplayPort入力対応のディスプレイは現在も入手困難な状態が続いている。ツートップ秋葉原本店は「そこでEyefiniyがDVI入力でも利用できる、アクティブタイプのmini-DP/DVI変換ケーブルを含むケーブルセットを付属したというわけです」と話していた。ただし、セットの残りはmini-DisplayPort/HDMI変換と、mini-DisplayPort/DisplayPort変換の各1本なので、DisplayPort入力なしでEyefinityを組むなら、別途変換アダプタを追加する必要がある。
ちなみに、mini-DPポートを5基そろえる1スロット型のカードは、2010年8月にRadeon HD 5770搭載の「HD-577X-Z5F3」が2万円前後で出回っていた。某ショップは「DisplayPortしか使えないカードだけで売っていた昨年の5770カードに比べれば、今年の6770カードのほうが断然良心的です。DisplayPortの普及は当面期待できないので、Eyefinityで遊ぶならアクティブタイプの変換ケーブルはほぼ必須ですから」と話していた。
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