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» 2011年11月10日 17時52分 UPDATE

「コンシューマー化ギャップ」を埋めるインテルのセキュリティアプローチ (1/2)

かつて、IT技術は企業向けから民生向けに下ってきた。しかし、民生技術が進化した現代ではそうもいかない。新しい時代の企業内セキュリティはどう守る?

[長浜和也,ITmedia]

エンタープライズ・プライベート・クラウドが進める管理リソースの抑制

 インテルは、11月10日に同社の情報システムを管轄するインテルIT 最高技術責任者 兼 情報戦略本部長のエドワード・コールドマン氏が、同社のIT部門が現在取り組んでいる課題とその成果について紹介した。

 2011年4月の時点で、インテルのIT部門は、世界56拠点で6300人が所属し、世界150拠点で活動する9万人以上の同社社員が使用する社内情報システムを管理している。そのデバイスの数は約12万台で、そのうち9万台がPC、さらにその80%がノートPCという。さらに、ハンドヘルドデバイスも2万7000台以上が利用されていて、その半数近くが社員所有となっている。これらのクライアントデバイスを支えるサーバセンターは、世界中で91カ所に設けられ、サーバ総台数は約7万5000台に、データセンターの総床面積は4万2614平方メートルに達するという。

 インテルのIT部門は、社内業務を「開発」「オフィス」「製造」「基幹業務」「(社外向け)サービス」というカテゴリーに分けて管理している。最もリソースをかけているのは開発関連で、インテルが設けているサーバの約70%が、このために使われているという(そのほかのカテゴリーは残り30%で済んでいる)。IT部門が管理の対象とするコンピューティングリソースは依然として増えており、前年比で開発用演算処理で45%、ストレージ容量で35%、ネットワーク帯域幅で53%の増加となった。

 需要が増えても管理コストを抑制するのが、IT部門の重要目標で、ゴールドマン氏は、2010年の実績は2006年と比較してサーバ数が15分の1となり、エネルギーコストは90%削減を実現したと説明する。

 現在、インテルのIT部門では、オフィスカテゴリーと基幹業務カテゴリーの管理コストを抑制するため、仮想化を推進しており、現在63%の仮想化が実現して最終的には75%まで進めていく予定だという。なお、100%の仮想化とならない理由として、ゴールドマン氏は開発部門などでは仮想化に適さないためとしている。

kn_atintel_01.jpgkn_atintel_02.jpg インテルのIT部門は同社の事業を5つのカテゴリーに分けて、それぞれに適したサービスとシステム形態を提供する(写真=左)。データセンターの管理コスト削減によって、2014年には6億5000万ドルの価格還元を実現する見込みだ(写真=右)

 また、インテルでは、自社でクラウドシステムを用意してクライアントなど社内システムを連携する「エンタープライズ・プライベート・クラウド」の導入も進めている。エンタープライズ・プライベート・クラウドの導入を促進する「迅速性」「効率性」「セキュリティー」「可溶性」の各要素において、インテルの業務カテゴリーごとに適正なレベルで適用していくとゴールドマン氏は述べている。

 ゴールドマン氏は、エンタープライズ・プライベート・クラウドの導入による効果として、オンデマンド・セルフサービス・ポータルの例を紹介した。従来、ユーザーからのリクエストを受け付けてからサービス提供まで90日を要していたのを、3時間で可能にするまで短縮し、現在はサービス提供を数時間でできるように改善を進めているという。さらに、将来はこのタイムラグを数分にするという目標を掲げている。

kn_atintel_03.jpgkn_atintel_04.jpg オフィスと基幹業務のカテゴリーでは仮想化を進めており、最終的には75%まで仮想化マシン上で処理を行う予定だ(写真=左)。エンタープライズ・プライベート・クラウドの導入で、オンデマンド・セルフサービス・ポータルでは、リクエストからサービス提供まで従来の90日から3時間に短縮できた(写真=右)

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