特集
» 2011年11月11日 00時00分 UPDATE

知って得する「ビジネスプリンタ」ワード:「低価格A4カラーページプリンタ」――1万円台から高品位な普通紙カラー印刷を実現

カラーページプリンタは高いでしょ? いえいえ、そんなことはありません。2011年はかつての常識を覆すような低価格の製品が続々と販売されているのだ。

[小川夏樹,ITmedia]

→特集:2011年秋冬のビジネスプリンタ

→前回記事:「エコ設定」――紙もインクも節約しながら賢く印刷すべし

気が付けば、A4カラーページプリンタもこんなに安く……

 ビジネス向けプリンタ市場において、ここ1年間で製品数が増加し、注目度がグッと高まっているのが、実売価格で3万円を切るような低価格帯のA4カラーページプリンタだ。

 例えば、2011年に発売されて現状(2011年11月11日現在)で実売価格3万円以下の製品を見ても、NECの「MultiWriter 5600C」エプソンの「Offirio LP-S520」キヤノンの「Satera LBP7010C」リコーの「IPSiO SP C230L」と数が多い。これらの主なスペックと価格を下表にまとめてみた。

tm_1111_a4c_01.jpgtm_1111_a4c_02.jpgtm_1111_a4c_03.jpgtm_1111_a4c_04.jpg 左から、NECの「MultiWriter 5600C」、エプソン「Offirio LP-S520」、キヤノンの「Satera LBP7010C」、リコー「IPSiO SP C230L」

2011年に発売された主な低価格A4ページプリンタ
メーカー名 NEC エプソン キヤノン リコー
製品名 MultiWriter 5600C Offirio LP-S520 Satera LBP7010C IPSiO SP C230L
印刷方式 LED+乾式電子写真方式 LED+乾式電子写真方式 半導体レーザー+乾式電子写真方式 半導体レーザー+乾式電子写真方式
最大印刷解像度 1200×2400dpi相当 1200×2400dpi相当 2400dpi相当 9600dpi相当×600dpi
プリント速度(A4カラー片面、A4モノクロ片面) 10枚/分、12枚/分 10枚/分、12枚/分 4枚/分、16枚/分 16枚/分、16枚/分
プリント速度(A4カラー両面、A4モノクロ両面) 11ページ/分、11ページ/分
ファーストプリント速度(A4カラー片面、A4モノクロ片面) 17.3秒、15秒 17.3秒、15秒 24.7秒、13.6秒 14秒、14秒
インタフェース USB 2.0 USB 2.0 USB 2.0 USB 2.0、有線LAN
給紙枚数(標準) 150枚 150枚 150枚 251枚
増設給紙カセット 500枚
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) 394×304×234ミリ 394×304×234ミリ 400×398×223ミリ 400×450×320ミリ
重量 約10.6キロ(消耗品含む) 約10.6キロ(消耗品含む) 約10.7キロ(本体のみ) 約23.8キロ(消耗品含む)
消費電力 最大:790ワット、印刷時:平均265ワット、節電モード時:4ワット 最大:790ワット、印刷時:平均265ワット、待機時:平均63ワット、スリープ時:8ワット、ディープスリープ時:4ワット 最大:714ワット、印刷時:カラー平均約150ワット以下、モノクロ平均約260ワット以下、待機時:約6ワット/約0.9ワット 最大:1300ワット、余熱モード時:80ワット、省エネモード時:5ワット
TEC値 1.00kWh 1.00kWh 0.48kWh 2.08kWh
実売価格 1万円台前半〜4万円台半ば 2万円台前半〜3万円前後 2万円強〜2万円台半ば 2万円台後半〜3万円台半ば
トナー種別(印刷枚数) 標準(各色700枚)、大容量(カラー各色1400枚、黒2000枚) S(各色700枚)、M(カラー各色1400枚、黒2000枚)、環境推進(カラー各色1400枚、黒2000枚) 標準(カラー各色1000枚、黒1200枚) 標準(各色2000枚)
ランニングコスト(A4カラー/A4モノクロ) 約18.1円/3.3円 約18.6円/4.3円 約21.2円/4.2円 約16.4円/3.7円

 カラーの印刷速度は4枚/分〜16枚/分とページプリンタとしてはエントリークラスなので、幅広いオフィス環境におすすめできるわけではないが、カラーの印刷ボリュームが多くない職場では必要十分な出力性能ではないだろうか。

 例えば、SOHOやSMB環境でモノクロレーザー複合機を導入していたり、A3対応で高速出力が可能なモノクロページプリンタを導入しているようなケースでは、こうした低価格A4カラーページプリンタを「既存の印刷環境に追加する」という導入方法が有効だろう。

 通常の文書印刷はモノクロ機での高速出力や自動両面などを駆使して行い、たまに必要なカラー印刷には低価格A4カラーページプリンタを利用するという使い分けであれば、低コストで業務効率アップが狙えるはずだ。

tm_1111_a4c_05.jpg MultiWriter 5600CとOffirio LP-S520は、印刷枚数が約700ページの小容量トナーを用意している。写真はMultiWriter 5600C

 本体が安いので導入コストを抑えられることに加えて、運用面でも安価な小容量トナーを用意し、印刷ボリュームの少ない環境に配慮している製品があるのも見逃せない(ランニングコストは大容量トナーのほうが抑えられる)。

 本体サイズがコンパクトなことから、デスクの下やちょっとしたスペースに設置できるのもポイントだ。機能面はシンプルにまとまっているが、この価格帯で自動両面印刷や有線LANまで装備した製品もあって、なかなか侮れない。

 ここで「低コストでカラー印刷をしたいなら、インクジェットプリンタがある」と思う人もいるかもしれないが、ビジネス用途で普通紙に高品位なカラー印刷を行いたい場合は、レーザー/LED方式のページプリンタが有利だ。昨今は顔料インクの採用で普通紙への印刷品質を高めたビジネス向けインクジェットプリンタも増えているが、レーザー/LED方式のページプリンタは文字や図版がくっきりとシャープに出て、視認性の高いカラー印刷が平滑に安定して行えるうえ、一般に本体の耐久性も高い。

 インクジェットプリンタは導入コストが低いというメリットもあるが、上記のA4カラーページプリンタの実売価格を見ると、もはやインクジェットプリンタと大して変わらない予算で導入できてしまう。SOHOなどで頻繁にカラー印刷をしない場合、普段は電源をオフにしておけば、待機電力などの電力消費がかさむことを気にすることもない(ウォームアップに時間はかかるが)。

 低予算で普通紙にキレイなカラー印刷をしたいと考えている多くのSOHO/SMB環境において、こうした低価格A4カラーページプリンタは満足度の高い買物になりそうだ。

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.