製品発表会では、エプソン販売 取締役 販売推進本部長の中野修義氏が登壇し、昨今のプロジェクター市場について説明した。2011年5月に文部科学省から「教材整備指針」が公表され、学校の普通教室にプロジェクターと電子黒板の設置を義務づけることが明らかになり、文教向け市場にプロジェクター販売のチャンスがあるという。
全国にある教室の数は46万。そのうちプロジェクターは16万台、電子黒板は6万台しかまだ普及していない。ここに70万台の需要があると中野氏は強調し「プロジェクターの年間売り上げが18万台程度だということを考えれば、単純に計算すると4年分近くの需要がある」と述べた。
続いて、中野氏は新製品のコンセプトについて説明した。EB-485WTなど4機種において、壁掛け以外にも多様な設置方法を可能とした理由について「壁掛けはハードルが高い。壁の補強などが必要になってくるため、ユーザーが限られてしまう。新製品では、設置の自由度を確保した」と述べた。
EH-TW400については、ローエンドマーケットの拡大という狙いがある。エプソンの調査によれば、ビジネスプロジェクターでも、ユーザーの1割から2割はホームシアター用途に使用しているとのことで「必要十分で低価格、という商品を出すことでエントリー層に訴求し、大画面プロジェクターの普及率拡大を目指したい」(中野氏)のだという。
エプソンは新製品の販売目標を今後1年で2万台としている。「需要は70万台もあるのに2万台とは少ないのでは」という問いに対し中野氏は「指針の公表が5月だったこともあり、まだ各自治体に予算が付いていないはず。設置の期限なども不明なので、今年は文教向け市場に対して大きな目標を設定しない」という。販売目標の2万台のうち、文教向け市場の販売台数は約5000台だと述べた。
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