現行プラットフォームのマザーボードで注目を集めていたのは、ASRockのX79マザー「X79 Extreme9」だ。同社のX79マザーのうち最上位に位置するモデルで、8基のDDR3スロットのほか、5基のPCI Express x16スロット(うちx8動作3基)を搭載し、サウンドチップとLANチップを搭載した独自の拡張カード「ASRock Game Blaster」を付属しているのが特徴だ。価格は3万5000円前後。
X79 Extreme9の売れ行きはまずまずという。X79マザーのハイエンドクラスは、12月に登場したASUSTeKの「RAMPAGE IV EXTREME」(4万5000円前後)やギガバイトの「GA-X79-UD7」(4万円前後)が人気だが、PC DIY SHOP FreeTはそれらと被らないところで支持されていると分析していた。「サウンドとLANを1枚のカードにまとめて、マシンのリソースを整えるあたり、ゲームユーザーに向いた仕様といえそうです。同じハイエンド系でもオーバークロック向きという要素はそれほど強くないので、すみ分けができていくのかなと思います」という。
なお、DDR3スロットが8基ある点を評価する声もあったが、同時に8スロットを埋めることに警戒する声もあり、8スロットマザー全般についてさまざまな考えが混在している様子だ。某ショップは「X79は本来メモリ4スロットで動作する作りなので、8スロットにするとメモリ本来のパフォーマンスが出ないという声をよく聞きます。メーカーが用意するブリッジチップなどの精度が向上すれば問題なくなると思いますが、まだ不安定な部分は残っているのかなと思いますね。まあ、性能を限界まで利用しようと思ったら、ありえないトラブルと直面することもあります。それにワクワクしない人は、無難な構成にしたほうがいいと思いますよ」と話していた。
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