昨今はスマートフォンやタブレット端末からのプリント機能も注目されているが、無論MG6230もこれを装備している。iOS端末(iPhone、iPod touch、iPad)とAndroid端末で使える専用アプリの「Easy-PhotoPrint」によって、無線LANのワイヤレス接続で端末内の写真を印刷したり、スキャンしたデータを端末に直接保存することが可能だ。Easy-PhotoPrintは、iOS版ならばApp Storeから、Android版ならばAndroidマーケットから無料でダウンロードできる。
Easy-PhotoPrintは簡易なユーザーインタフェースを採用し、機能もシンプルだ。端末内に保存された写真の印刷は、サムネイルから写真を選択して印刷を開始するだけですみ、PDF文書の印刷にも対応している(Android版はEasy-PhotoPrintで作成したPDFのみ印刷可能)。各種端末からのワイヤレススキャンもサポートし、スキャンしたデータはJPEGまたはPDFとして保存できるほか、メールに直接添付することが可能だ。ただし、他社のようにMicrosoft Office文書の印刷や、オンラインストレージサービスと連動するような機能は用意されていない。
また、アップルが提供する無線LAN経由でのワイヤレス印刷機能「AirPrint」もサポートしている。つまり、iOS端末ではアプリをインストールすることなく、写真やPDFに加えて、メールやWebページなども手軽に印刷することが可能だ。
そのほか、「docomo PRIME series F-01C/09C」では、アプリをダウンロードすることなく、端末内の写真印刷や電話帳のあて名印刷が行える。
プリンタでもトレンドになりつつあるクラウドサービスとの連携については、「PIXUSクラウドリンク」と名付けた新機能を用意。PCを使わずに、プリンタ単体でインターネットにアクセスし、さまざまなデータを印刷できるようになった。PIXUSクラウドリンクは、「オンラインアルバムプリント」「Web定型フォームプリント」「Google Cloud Print」の3つで構成される。
オンラインアルバムプリントはその名の通り、Webの写真共有サイトからデータをダウンロードして印刷を行う機能だ。現状ではCANON iMAGE GATEWAYとPicazaウェブアルバムにアクセスできる。今後は対応するオンラインストレージサービスの拡充などにも期待したい。
Web定型フォームプリントとは、キヤノンのサーバに用意された定型フォームをダウンロードして印刷できる機能だ。便せんや最新版のカレンダー、メモなどのカテゴリを用意しており、今後も定期的にアップデートが実施されるという。
Google Cloud Printは、Google DocsやGmailなど対応したWebアプリからインターネット経由でワイヤレス印刷できる機能だ。AirPrintと同様、印刷のためにプリンタドライバや専用アプリを必要としないため、PCなしで使える。こちらのサービス開始は2012年4月以降を予定している。
PC用のソフトは、写真印刷の「Easy-PhotoPrint EX」、Photoshop CS/Elementsや同社のRAW編集ソフト(Digital Photo Professional)で使える出力プラグイン「Easy-PhotoPrint Pro」、Webページレイアウト印刷の「Easy-WebPrint EX」、入力機能を統合する「MP Navigator EX」、目的別にメニューを並べたユーティリティ「Solution Menu EX」、日本語OCRの「読取革命 Lite」などを用意する。これらはWindows/Mac OS X両対応だ。
2011年モデルの新しいところでは、キヤノンのデジタルカメラで撮影したMOV形式のフルHD動画ファイルから静止画を切り出して印刷できる「フルHD動画プリント」機能に、複数コマを1枚の用紙に並べて印刷する「レイアウト」機能や、複数コマの静止画を1枚に合成する「フレーム合成」機能が追加された。また、写真データを背景ぼかし、ジオラマ風、魚眼風、トイカメラ風、ソフトフォーカスといったフィルターで加工する「お楽しみフィルター」機能も追加されている。
フルHD動画プリントやお楽しみフィルターは、Solution Menu EX、Easy-PhotoPrint EXから利用する仕組みだ。
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