ブラザーは、スマートフォンやタブレット端末、クラウドサービスとの連携にも熱心だ。スマートフォン/タブレット用のアプリとして「Brother iPrint&Scan」を用意している。その名の通り、スマートフォンやタブレットから無線LAN経由で直接プリントやスキャンを行うためのアプリだ。iPhoneやiPod touch、iPadで使えるiOS版はApp Storeから、Android版はAndroidマーケットから無償でダウンロードできる。
プリント機能はシンプルなユーザーインタフェースで、端末内の写真データやPDFファイルを選択して、印刷ボタンを押すだけだ。誰でも迷うことなく手軽に印刷ができるだろう。ただし、シンプルなだけに機能も絞られており、現状(Ver.2.2)では複数コマの一括印刷ができないのは惜しい。せめて、iPad版では複数コマの印刷に対応してほしいところだ。
スキャン機能では、スキャン結果を端末の写真アルバムに保存したり、メールに添付して送信できる。保存形式はJPEGとPDFの両対応だ。また、ほかのアプリに直接渡して開くことも可能と、シンプルながら機能面に不満はない。
また、アップルが提供する無線LAN経由でのワイヤレス印刷機能「Air Print」もサポートしているので、iOS端末ならばわざわざ専用アプリをインストールしなくても、写真やWebページが手軽に印刷できる。同様にGoogleの「Google Cloud Print」もサポートしており、スマートフォンやタブレット、あるいはPCのGoogle対応アプリケーション(GmailやGoogle Docsなど)からインターネット経由での印刷が可能だ。
Air PrintとGoogle Cloud Printの対応は2011年12月に配布された新ファームウェアによるものだが、さらにクラウドサービスとの連携機能が大幅に強化されたのは注目に値する。
具体的には、Facebook、Evernote、DropBox、Picasa Web Album、Flickr、Google Docsといった主要なクラウドサービスと連携することが可能だ。PCのWebサイトで設定を済ました後、「クラウド」メニューにアクセスすると、各種クラウドサービスのメニューが表示され、各サービスで対応しているプリント/スキャン/データ転送といった機能にアクセスできる(利用できる機能はクラウドサービスによって異なる)。
例えば、Picasaに保存してある写真をダウンロードして印刷したり、スキャンした画像をアップロードすることがPCレスで行える。また、メモリカードやUSBメモリ内の写真データをDCP-J925Nで読み込んで、直接アップロードするといった機能も持つ。
PCいらずに本体だけでここまで多くの主要クラウドサービスと連携できる複合機は他社にも見られないMyMio 2011年モデルの特徴だ。
一方、PC用のソフトは、プリントやスキャンといった操作を手軽に行うための入出力統合ソフト「Control Center」、スキャンした文書のOCR機能や画像管理の機能を備えた「Presto! Page Manager」、Blu-ray/DVD/CDレーベル印刷用の「NewSoft CD Labeler」、Webページレイアウト印刷用の「ホームページぷりんと2」、画像編集用アプリなど、シンプルながら重要度の高いものが用意されている。
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