GIGABYTE、“Intel 22nm CPUs”対応マザーボードを5モデルも!2012 International CES(1/2 ページ)

» 2012年01月12日 20時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

Z77なマザーでは、mSATAスロットを全面搭載

 MSI、ASUS、そして、GIGABYTEの台湾PCパーツベンダーは、2012 CESで公式の展示ブースを設けず、会場に隣接するホテルに関係者のみが入室でいるプライベートブースを用意した。ノートPCや液晶一体型PC、タブレットデバイスの展示が中心だが、ASUSとGIGABYTEは、PCパーツのために別室を用意している。

 2012年1月のタイミングで、GPUでは、AMDのRadeon HD 7970がすでに発売済み、NVIDIAの次世代GPUを搭載した未発表サンプルが姿を見せるかと思われたが、いずれのPCパーツベンダーとも、「まだ、その時期でない」ということで、展示の中心はマザーボードになる。すでに、MSIの展示で紹介したように、インテルが発表していない「Intel Z77 Express」チップセットを搭載したマザーボードのサンプルをGIGABYTEのプライベートブースでも公開している。

 GIGABYTEが用意した“Z77なマザー”は、「GA-Z77X-UD5H」「GA-Z77X-UD3」「G1.Sniper 3」「G1.Sniper M3」の4モデルだ。GIGABYTEのスタッフは、Intelのチップセット発表に合わせて、さらに多くのマザーボードを投入する計画と語っている。

 GIGABYTEの説明ボードによると、これらのIntel Z77 Expressチップセットを搭載したマザーボードは、LGA 1155を搭載し、利用できるCPUには「Intel 22nm CPUs and 2nd Gen」と記載している。また、拡張スロットが第3世代のPCI Expressに対応したほか、「USB 3.0とSerial ATA 6Gbpsのコントロールはチップセットがネイティブに行う」とスタッフは説明する。

 GIGABYTEの一部のマザーボードで搭載していたmSATAスロットは、今回展示していたすべてのモデルで実装している。ここに組み込んだ小容量SSDをHDDのキャッシュとして使うことで、データ転送速度の高速化と大容量ストレージを低コストで構成できる。GIGABYTEの独自開発の「EZ Smart Response」に対応するほか、ボードの刻印には「Intel Smart Response Technology」と記載されており、Intel Z77 Expressチップセットによるプラットフォームでこの機能をサポートすることがうかがえる。

説明ボードには“Intel 22nm CPSs”と記載がある(写真=左)。搭載モデルが一気に増えるmSATAスロット(写真=右)

GIGABYTEの品質基準は“X79”マザーと同等に

 GA-Z77X-UD5とGA-Z77X-UD3は、それぞれ従来のUDシリーズにおける位置づけと同じで、どちらも、GIGABYTEが機能と品質を訴求する独自基準「333 Acceleration」(USB 3.0、Serial ATA 3.0、3倍のUSB供給電流の対応)を導入するほか、上位モデルのGA-Z77X-UD5では、デジタル電力制御チップを導入して安定した電力供給を可能にする「3D Power」とグラフィカルユーザーインタフェース対応の設定メニューと「3D BIOS」などのIntel X79 Express搭載マザーボードなどでも採用した機能を利用できる。

GA-Z77X-UD5

 GA-Z77X-UD5は、4基のメモリスロットを備え、拡張スロットには3基のPCI Express x16対応と3基のPCI Exress x1対応のほかに、PCI対応スロットも用意する。Serial ATAインタフェースは、4基のSerial ATA 3Gbpsと4基のSerial ATA 6Gbpsを搭載。Serial ATA 6Gbpsは2基ごとに異なるコントローラで制御する。なお、Serial ATAインタフェースと隣接した場所にSerial ATA対応電源コネクタを設けているが、これは、グラフィックスカードに給電するPCI Express向け電源コネクタとして利用する。

 バックパネルには、サウンド端子や4基のUSB 3.0、2基のUSB 2.0、IEEE 1394、eSATAのほかに、2基の有線LAN、さらに、アナログRGB、DVI、HDMI、そして、DisplayPortといった映像出力インタフェースを搭載している。

「GA-Z77X-UD5」のバックパネル搭載インタフェースの構成と(写真=左)、Serial ATAインタフェースの構成(写真=右)

 オンボードに電源ボタンとリセットボタン、CMOSクリアボタンを有するほか、POSTインジケータ、CPUのVCOREやVTT、PLL、メモリのVTT、チップセットI/Oそれぞれの駆動電圧を測定できるテスターインタフェースなど、チューニング作業で使える機能もそろえている。

 オンボードで搭載するコントローラでは、IEEE 1394を制御する「VT6308P」、サウンドコントローラの「ALC893」、インテルのギガビットイーサコントローラ「WG82579V」のほかに、USB 3.0コントローラとしてVLIの「VL810-Q8」を2基、そして、HDMIとDVIの映像転送チップとして2基の「ASM1442」が展示しているマザーボードの上に目視できる範囲で確認できた。

オンボードに用意した各種ボタン(写真=左)とUSB 3.0コントローラ「VL810-Q8」(写真=中央)、そして、IEEE 1394を制御する「VT6308P」(写真=右)

サウンドコントローラの「ALC893」(写真=左)にギガビットイーサコントローラの「WG82579V」(写真=中央)、HDMIとDVIの映像転送チップ「ASM1442」(写真=右)

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