MedfieldとUltrabookでサプライズの波状攻撃── Intel基調講演2012 International CES(3/3 ページ)

» 2012年01月13日 08時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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第2世代のUltrabookも多数登場

 スマートフォンとタブレットデバイスは、Intelが重視する分野の1つだが、同時に同社は「Ultrabook」という新しいフォームファクタの立ち上げに、多くのマーケティング予算を投じている。成果の一部は2011年9月にドイツのベルリンで開催されたIFA 2011で示しているが、依然として価格が高く、本来のターゲットである999ドル以下で十分なパフォーマンスとバッテリー駆動時間を実現すべく、さらなる製品開発を進めている。

 2012 CESでは、Ultrabook第2弾といえる製品が多数公開されており、その一部が基調講演で取り上げられた。Dellがリリースする「XPS 13」は、アルミニウムとカーボンファイバを組み合わせたボディに、ゴリラガラスで全面を覆った13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載する。また、Intel Smart Connectに対応して、8時間のバッテリー駆動を実現した。先行するASUS、Acer、Lenovo、東芝などに続くタイミングだが、それでもDellが初めて投入したUltrabookということで、来場者が注目している。

 Intelは、ディスプレイを裏返してタブレットPCとしても利用できる、薄型コンバーチブルPCのコンセプトモデルも紹介している。これまでのコンバーチブルPCは、タブレットデバイスとして使うにはボディが厚く、Ultrabookのコンセプトとは相いれないものが多かったが、これを少しでも解消しようという試みだ。

現在Intelが力を入れている「Ultrabook」では、Dellの新製品「XPS 13」を紹介した(写真=左)。Intelが開発した新世代型ノートPCのコンセプトデザインでは、通常はクラムシェル型でも、ディスプレイを回転させるギミックを搭載してタブレットタイプとしても利用できる(写真=中央、右)

 コンセプトモデルでは正式発表前の次世代CPU「Ivy Bridge」を搭載したサンプルPCのデモも行い、Ultrabookであっても3Dゲームの動作に十分なパフォーマンスを発揮することを紹介した。また、MasterCardのPayPassサービスを使ってNFC(Near Field Communications)による安全なセキュアトランザクションを利用するオンラインショッピングの実演など、Ultrabookが目指すべき方向の一端を具体的に示した。

Ultrabookでも最新の3Dゲームを楽しめるというデモ。完璧ではないが、ある程度エフェクトを残したまま十分な速度で動作している(写真=左)。UltrabookとNFCを組み合わせ、Ultrabook本体にMasterCardが発行するPayPassというNFCチップ内蔵のカードをかざすだけで、オンラインショッピングが安全にできる(写真=中央、右)

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