液晶ディスプレイは13.3型ワイド、解像度は1366×768ドットと標準的だ。液晶パネルは光沢仕様なので、設置場所によって映り込みは発生する。輝度は11段階に調整でき、最大輝度はかなり明るい。黒の締まりはもうひとつで、色味はややあっさりしているが、モバイルノートPCとして視認性は及第点といえる。ノートPC用のTNパネルなので、上下方向の視野角はやや狭いが、液晶ディスプレイのチルト角度を正しく調整すれば問題ない。
サウンド面にもこだわっており、内蔵ステレオスピーカーの容量不足を補うため、高音質化技術の「Dolby Advanced Audio」を組み合わせている。実際、薄型軽量ノートPCの内蔵スピーカーとしてはかなり音量が大きく、この手の製品のスピーカーにありがちなチープさはない。Ultrabookではスピーカーが底面側に内蔵され、ボディ表面に開口部がないような製品もあるが、HP Folio 13-1000はスピーカーを液晶ディスプレイのヒンジ部に内蔵しているため、こもった感じがしないのもポイントだ。
キーボードは同社が「浮き石型」と呼ぶアイソレーションデザインを採用する。主要キーのキーピッチは約19×19ミリ、キートップは約15×15ミリ、キーストロークは約1.7ミリと十分なサイズだ。キートップが白く光る視認性の高いキーボードバックライトを装備しているのはありがたい。
最上段のF1〜F12キーは、ディスプレイ輝度やキーボードバックライト、音量、無線通信、外部ディスプレイ出力、ヘルプのショートカットキーになっており、fnキーと同時に押すことでファンクションキーとしての機能を利用できる(BIOSセットアップでfnキーと同時押しでショートカットキーを使うように設定変更も可能)。
日本語配列のフルサイズキーボードはレイアウトに無理がなく、右下の上下カーソルキーが細くなっている以外は問題ない。海外製Ultrabookの中には、日本語キーボードのレイアウトに難があるものも見られるが、この辺のローカライズがしっかりしているのはさすがHPだ。
キーの反発はやや軽めで、力を入れなくても楽に入力できる。キートップはふらつかずに安定して押すことが可能だ。強い力で入力するとキーボード中央部が少しへこむものの、通常は気にならないレベルといえる。総じて入力しやすい。
タッチパッドは左右のボタンを一体化した、いわゆるクリックパッドだ。パッドの下方を押し込むことで、左右のクリックが行える。タッチパッドの操作中に誤ってクリックさせないためか、ボタンはやや硬めだ。タッチパッドのサイズは100(横)×62(縦)ミリと広く、表面はスルスルと指の滑りがよい。外付けマウス利用時などは、タッチパッド左上のマークをダブルタップすることで、タッチパッドを無効にできる。
タッチパッドにはシナプティクスの多機能ドライバが導入されている。2本指を使った上下/左右のスクロール、画像の回転、拡大/縮小、3本指を使った進む/戻る、登録したアプリケーションの起動、4本指を使ったアプリケーション切り替えなどのマルチタッチジェスチャーを利用可能だ。
レビューの後編では、パフォーマンスやバッテリー駆動時間、ボディの発熱、騒音といったテストを中心にお届けする予定だ。
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モバイルに新たな快適性をお届けする、Ultrabook。価格は7万9800円(税込)〜
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