Ivy BridgeはZ68、P67、H67などでも使えますCeBIT 2012(2/2 ページ)

» 2012年03月09日 10時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]
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液晶一体型PCに特化したThin Mini-ITX

 Intelが、2011年に提唱したUltrabookコンセプトにおいて、彼らは長期的な視野でUltrabookが実現する目標を設定している。その目標実現のためにプラットフォームの開発を進めているが、2011年に登場したSandy Bridge世代のCPUはUntrabookの市場を開き、2012年に登場するIvy BridgeでUltrabookは市場の主流となるとしている。

 2012年に登場する第2世代のUltrabookでは、「ベースライン」の条件として、バッテリー駆動時間は5時間以上、7秒以内の起動、本体の厚さは14型以上のディスプレイを搭載するモデルで21ミリ以下、14型未満のディスプレイを搭載するモデルで18ミリ以下を掲げる。推奨条件では、Intel Anti-Theft TechnologyとIntel Identify Protection Technologyの導入、8時間以上のバッテリー駆動時間が求められる。

IntelがUltrabookのゴールとして掲げている目標の実現には、CPUの進化も必要だ(写真=左)。Ivy Bridgeの登場でUltrabookはノートPCの主流となる(写真=中央)。Ultrabookのコンセプトを満たすベースラインの条件で、バッテリー駆動時間を5時間以上に設定している(写真=右)

 Intelは、Ivy Bridgeを搭載するUltrabookの優位性として、CPUソケットを用いないことによる本体の薄型化の実現を挙げている。従来は1.26インチ(約32ミリ)ほどある本体の厚さが、Ivy Bridgeを搭載するUltrabookでは各部の薄型化によって17.8ミリとなる、「インチからミリメートル」をキーワードとして訴求する。

 これは、Intelだけでなく、Ultrabookを構成するパーツを供給するベンダーの協力も必要で、本体、ディスプレイ、HDD、光学ドライブ、バッテリーのそれぞれで小型薄型を進めている。また、ユーザーインタフェースでも、タッチパネルを搭載したUltrabookによるタッチ操作を訴求する。Windows 8ではなく、Windows 7を導入したリファレンスデザインのUltrabookで、これまでマウスで行っていたボインティングカーソルの移動やドラックアンドドロップを要する操作をタッチパネルで行い、その簡単で自然な操作が多くのユーザーに対してUltrabookを使いやすくすると説明する。

Ivy Bridge搭載のUltrabookでは、本体の各部で薄型化が進むが、それには、部材供給ベンダーの協力も必要だ。そのため、IntelはUntrabookの開発にかかわるベンチャーを支援するファンドも用意した。さらに、タッチパネルの搭載も多くのユーザーの利便性を向上させるという

 デスクトップPCでは、従来の汎用的なタワー型PCから、ユーザーの目的に合わせて本体の形態が変化しており、特に家庭内でも利用が増えている液晶一体型PCは、使う目的に合わせて本体デザインの分化がさらに進んでいる。このように、多種多様なPCデザインに対応すべく、Intelは液晶一体型PC向けの新しいフォームファクタとして、「Thin Mini-ITX」を提唱している。TDPの低いCPUを搭載し、ストレージデバイスには3.5インチHDD、2.5インチHDD、または、SSDを搭載することで、新しいデザインを可能にするとIntelは説明している。

利用目的に合わせてその形を分化させたデスクトップPC。特に、液晶一体型PCは、多彩なボディデザインが求められる。その需要に応える新しいフォームファクタとして、Intelは「Thin Mini-ITX」フォームファクタを提案する

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