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“第4世代”の進化はホンモノか?――「Let'snote NX1」徹底検証これぞ日本の戦うモバイルPC(2/5 ページ)

» 2012年03月12日 16時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

通常電圧版Sandy Bridgeを搭載したパワフルな基本システム

 CPUは先代機と同じく、通常電圧版のCore i5-2540M vPro(2.6GHz/最大3.3GHz)を採用している。「Sandy Bridge」の開発コード名で呼ばれる第2世代Core iシリーズの中堅モデルだ。

 1キロ台前半のモバイルノートPCでは、放熱設計やバッテリー駆動時間の関係から超低電圧版のCPUが採用されることが多いが、それらは通常電圧版に比べて動作クロックが低く、パフォーマンスも低いデメリットがある。この軽量ボディで通常電圧版CPUを搭載しているのはアドバンテージだ。

 グラフィックス機能はCore i5-2540M vProに内蔵された「Intel HD Graphics 3000」を利用する。第1世代Core iシリーズ内蔵の「Intel HD Graphics」に比べて3D描画性能が向上しているほか、高機能なメディア処理機能「Intel Quick Sync Video」を搭載しているのが特徴だ。対応ソフトを利用することで、HD動画を快適に鑑賞できるだけでなく、ハードウェアエンコーダによる動画変換などの作業も高速に行なえる。

底面にあるネジ止めされた小さいカバーを外すと、1基のSO-DIMMスロットが現れる

 チップセットはIntel QM67 Expressを採用。メモリはPC3-10600 SO-DIMMに対応しており、標準で4Gバイトを搭載している。底面の小さいカバー内に空きのSO-DIMMスロットを装備しており、8Gバイトまで増やせる。データストレージは2.5インチHDD(5400rpm)を採用しており、容量は500Gバイトとなっている。

 通信機能は1000BASE-T準拠の有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN、そしてIEEE802.16e-2005準拠のモバイルWiMAXを標準で装備。先代にはなかったBluetooth 2.1+EDRも標準で搭載している。

 本体装備のインタフェース類は、有線LANのほか、2基のUSB 3.0とUSB 2.0、HDMI出力、SDXC対応SDメモリーカードスロット、TPMセキュリティチップ(TCG V1.2準拠)など、このクラスのモバイルノートPCとしては十分な装備だ。従来モデルに比べると、PCカードスロットが省かれた一方、USB 2.0が1基減ったぶんUSB 3.0が2基に増え、液晶フレームの上部にWebカメラを追加し、マイクも内蔵している。

前面に緑色に光る電源スイッチとワイヤレス通信のスイッチ、音声入出力の端子を用意(写真=左)。軽量バッテリー装着時の背面はスッキリとした外観だ(写真=右)

左側面には2基のUSB 3.0、HDMI出力、アナログRGB出力、セキュリティロック、排気口が並ぶ(写真=左)。右側面に有線LAN、USB 2.0、SDXC対応SDメモリーカードスロット、ACアダプタ接続用のDC入力を備える(写真=右)

Let'snote NX1店頭向けモデル(CF-NX1GEADR)のデバイスマネージャ画面。HDDは7ミリ厚/5400rpmの500GバイトHDD「Hitachi HTS545050A7E380」とある。無線LAN/WiMAXモジュールはIntel Centrino Advanced-N+WiMAX 6250だ

スマートフォン連携機能を後日提供

 プリインストールOSには64ビット版Windows 7 Professional(SP1)を採用。Microsoft Officeは搭載しない。

 付属ソフトについては、電源管理やウィンドウ整理といった独自のユーティリティ群を備えているほか、スマートフォン連携アプリが後日提供される予定だ。このアプリを使うことで、PCとスマートフォンの特定フォルダを同期したり、PCのデータをスマートフォンで閲覧・編集が可能になる。

左側のUSB 3.0ポートは、スリープ時や電源オフ時でも各種USB機器の充電に利用でき、ユーティリティで設定できる。また、ポートの出力電流を強化し、急速充電を行う機能も備える

デスクトップ上のショートカットから起動できる「Dashboard for Panasonic」ユーティリティを使えば、解像度やテキストサイズの変更を含め、各種設定に簡単にアクセス可能だ

Dashboard for Panasonicからアクセスできるピークシフト制御ユーティリティ(画面=左)。充電を自動的に停止し、バッテリー駆動することで、指定時間帯の消費電力を抑えられる。Dashboard for Panasonicからアクセスできる電源プラン拡張ユーティリティ(画面=右)。OSの電源プラン設定にない細かい部分やLet'snote独特の機能についても電源プランと連動して変更できる

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