クオリティは価格以上、“ポータブルプレーヤーを自宅で”向けのデジタルアンプ──上海問屋「DN-68360」野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review(2/2 ページ)

» 2012年03月21日 17時00分 公開
[ITmedia]
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繊細で表現力のあるサウンド、コストパフォーマンスは高い

photo 入力はアナログRCAを1系統のみ。バナナプラグ対応のスピーカー端子が備わる

 ではブックシェルフスピーカーのELAC「BS52.2」とともに試聴しよう。

 本機はClass TとうたうデジタルパワーアンプIC「TA2021B」を採用するということで、当初はキレやスピード感に優れた特性かと勝手に想像していたが、まったく違う方向性だ。ていねいで繊細さに優れ、メリハリや勢いよりも表現力のあるサウンドを淡々と聴かせてくれる印象を受けた。デジタルアンプにありがちな、過剰な荒々しさや冷静すぎておもしろみのないサウンドには陥らず、なかなか優れたまとまり方だ。

 一方、駆動力はそれほど高くないため、BS52.2はギリギリ鳴ってくれるというレベルとなる。そもそもBS52.2はパワーアンプの駆動力が高ければ高いほどより生き生きとした音が出てくるモデルなので、こちらとは別のデスクトップ向けスピーカーと組み合わせるのもいいだろう。

 本機は、4499円で購入できるとは思えない上々のクオリティを有したコストパフォーマンスの高さが光る。ポータブル音楽プレーヤーを自宅では外部スピーカーに出力して楽しみたい人や、PC用として手持ちのパッシブスピーカーを活用したい人のステップアップとして、好みのスピーカーとともに使ってみてほしい。


photophoto 本連載では、ブックシェルフスピーカーのELAC「BS52.2」とモニターヘッドフォンのAKG「Q701」を試聴のベース機器に用いている
音質評価  
解像度感 (粗い−−−○−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−○−−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−○−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−○−質感重視)


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