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» 2012年04月04日 20時00分 UPDATE

HDDだが5万円台の“Slimbook”も一緒にチェック:8万円台でCore i7+高速SSD搭載、意外と高コスパ?──オンキヨー初のUltrabook「DR6A-US31C7」検証 (1/2)

薄く、軽く、長時間動作でカッチョエエを追求するのがUltrabook。金属素材と薄型ボディ、そしてCore i7+高速SSDの仕様で展開するオンキヨーのUltrabookのできはどうか、同社独自の“Slimbook”と一緒に実力をチェックする。

[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]

コストパフォーマンスに優れる、14型ワイドサイズのUltrabook

 インテルが提唱するPCの新カテゴリ「Ultrabook」のラインアップがじわじわ増えてきた。

 オンキヨーの「DR6A-US31C7」もその新モデルの1つだ。今回はこのUltrabook DR6A-US31C7と、同一のデザインながらUltrabookではなく同社が独自に“Slimbook”と呼ぶ「DR6A-AS31C3」を一緒に見ていこう。

photophoto オンキヨー「DR6A-US31C7」(Ultrabook 左)と「DR6A-AS31C3」(Slimbook 右)

 なお、DR6A-AS31C3はストレージにHDDを採用する廉価志向モデルである。Ultrabookの基準となる「7秒以内で休止状態から復帰」を満たせない理由から、Slimbookと呼称することにしたようだ。今回は便宜上、UltrabookであるDR6A-US31C7を「Ultrabookモデル」、SlimbookであるDR6A-AS31C3を「Slimbookモデル」として進めていく。

photo アルミ素材を用いた天面パネル

 外観デザインと基本プラットフォームは両モデルとも同じだ。カラーはシルバー調。天面にヘアライン加工を施したアルミニウム素材、底面にマグネシウム合金を採用し、厚さ19.3ミリ(最薄部15.8ミリ)のスリムながらカッチリ強固なボディを実現する。そのミニマルなデザインは一見退屈だが、過度な主張がない分、仕事道具としてのPCにはちょうどよい。

 本体サイズは332(幅)×228(奥行き)×15.8〜19.3(高さ)ミリ。重量は約1.69キロとなる。14型サイズのため横幅はやや大柄な傾向だが、上面、底面ともにフラットな薄型形状なので一般的なビジネスバッグへの収納性は問題ない。

 1.69キロとなる重量は、携帯するとなるといまどきのモバイルPCとしてギリギリ許容できる範囲となるであろう値。とはいえ、1日の業務時間分をまかなうカタログ値約8.6時間の長時間バッテリーにより、ACアダプタも携帯しなければならないシーンは少ないと思われる。

 ディスプレイは2012年4月現在のUltrabookとしては大型の部類になる14型ワイド液晶を採用する。解像度は、残念ながら他社モデルの一部に用意する高解像度パネルではなく、一般的な1366×768ドットとなる。表面は光沢のあるグレア仕上げ。ノングレア仕上げのそれと違い、周囲や天井照明の映り込みは相応にあるものの、コストを考慮すると仕方ないといえる部分か。

 ちなみに、ディスプレイは片側を押さえずとも指1本でスッとスマートに開く。ヒンジもそこそこ強固で、持ち上げてディスプレイがプラプラ揺れる、奥に倒れてしまうといった不快さはない。


photophoto ディスプレイは1366×768ドット表示の14型ワイド。14型サイズであれば、1600×900ドットクラスの解像度も選択できると望ましかった(写真=左)。キーボードはテンキーレスのアイソレーションタイプ、比較的素直な日本語JIS配列だ

 キーボードはテンキーレスのアイソレーションタイプを採用する。キーピッチは標準19ミリの正方ピッチ、ストロークは2ミリで、過度に縮小したキーもない比較的素直な日本語JIS配列だ。ただ、つくりは若干の安っぽさを感じる。キー単体のぐらつきはないが、打鍵感は“パチパチ”風で好みは二分しそう。さらにEnterやBackSpaceキーの右側にHome/PageUp/PageDown/Endキーを独立して配置するので、慣れないうちはEnter、BackSpaceキーの打ち間違いに少し苦労するかもしれない。また、キーボード部のフレームになぜ光沢のある樹脂パーツを用いたのだろう。角度によってそのフレームに天井の照明が反射する。照明数が少なく位置も限られるプライベートルームならある程度対処できるが、天井にずらりと並ぶ一般的なオフィスでは反射がうまく避けられず、かなり不快である。

 タッチパッドは標準的な2ボタン仕様で、Sentelic製ドライバ「Finger Sensing pad Ver 9.2.1.6」を導入する。センサー部は90(横)×56(縦)ミリと大きめで、ホームポジションに構えた中央に配置する。複数本指でのスクロールや拡大/縮小といった基本ジェスチャー操作のほか、キー入力中はタッチパッドを無効にする機能、USBマウス接続時は自動的に無効とする機能なども用意する。

photophotophoto タッチパッド設定ツール「Finger Sensing pad」。マルチタッチジェスチャー操作のほか、キー入力を検出するとタッチパッドを無効にし、誤操作を防ぐ機能なども設定できる

 搭載インタフェースは、左側面にアナログRGB出力、USB 2.0×2、マルチメモリカードリーダー(SDXC対応SDメモリーカード、MMC、PRO対応メモリースティック)、盗難防止ロック(ケンジントンロック)ポート、右側面にDC入力、ギガビット対応有線LAN、HDMI出力、USB 2.0×1、イヤフォン出力兼マイク入力を実装する。背面には排熱口がある。薄型を追求するUltrabookには、アナログRGBや有線LANなど、比較的厚めの部品となる端子はポートリプリケータによる外付け仕様とするモデルもあるが、ビジネスシーンへの導入を想定する本機は、会議+プロジェクター接続の用途を想定し、内蔵としている。一方、USB 3.0がないのはマイナス点だ。

 無線LANは、IEEE802.11b/g/n準拠。モジュールはAtheros「AR9285」を実装する。11nは2.4GHz帯のみ対応で、最大通信速度も150Mbpsにとどまること、そしてWiMAXや3G/LTEといったモバイルデータ通信機能を内蔵しないのは昨今のビジネスPC、そして“いつでもどこでも即座に”をテーマとするUltrabookとしても少し残念。ただ、モバイルデータ通信を望むならスマートフォンやタブレットとも併用できるポータブルルータタイプも使い勝手がよいので、致命的ではないともいえる。

photophoto 薄型フラットなボディは、バッグへの収納性も上々。背面に排熱口がある
photophotophoto 左側面にアナログRGB出力、USB 2.0×2、マルチメモリカードリーダー、右側面にDC入力、ギガビット対応有線LAN、HDMI出力、USB 2.0×1、イヤフォン出力兼マイク入力端子、底面左右にステレオスピーカーを実装する。なお、薄型化の追求するためUSBの上下向きが通常モデル比で逆(本体ポート:接点が下)となっている。回転機構のあるUSBスティック型データ通信端末など、一部USB機器で直差しできない可能性があるのに注意したい。また、オンキヨー製ということで音質劣化の要因となるサウンドミキサーをバイパスし、音声信号をサウンドデバイスにダイレクト転送するという「Pure Direct Audio Path(PDAP)テクノロジー」と独自音楽ソフト「PureSpace MUSIC」をプリインストールし、ハイレゾ音源サイト「e-onkyomusic」のハイレゾ音源も楽しめる
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