このところ、リファレンスのUSBケーブルにアコースティックリヴァイブ「USB-1.0SP」を使用しているのだが、こちらがちょっとユニークな製品で、音質を向上させる目的のため、信号ケーブルと電力ケーブルを完全分離しているほか、A型端子が2つ付属している(外付けBD-RドライブなどのようにUSB端子をPC側に2つ差し込む必要がある)その電力ケーブル側をUSB充電器に差し込み、信号ケーブル側をカメラコネクションキット経由で新型iPadに差し込んだところ、これまで認識されなかったiBasso「D5 Hj」が認識されるようになった。
ただし、同じくiBassoの「D12 Hj」は同じつなぎ方でもダメだったので、すべてOKになるというわけではない様子だ。どちらかというと、USBハブ(ACアダプター付き)経由で接続すると、さらに多くのUSB DACが使用可能になるはずなので、皆さんはぜひ、こちらの方でいろいろ試してほしいと思う。
さて、肝心のサウンドはというと、iPad2に対して大きな差はないものの、多少よくなったという印象は持つことができた。ヘッドフォン出力、ドック出力、(カメラコネクションキットを使った)デジタル出力の3つを試してみたが、総じてS/N感がよくなったイメージ。ノイズ感が多少抑えられた、といったほうが正確かもしれない。おかげで、(特にiPad2のヘッドフォン出力が顕著だが)落ち着きのないザワついた音がだいぶ聴きやすいイメージになった。また、ドック出力に関しても、ヘッドフォン出力とのクオリティー差がiPad2以上にはっきり分かるようになった。この点に関しては、素直に喜びたい。
とはいえ、相変わらず第3世代iPod touthにも大きく水をあけられるレベルであることは変わらない。その差を埋めるためにも、デジタル出力をメインに活用することが、新型iPadの正しい使い方になるだろう。そう、AirPlayとのセットが、“オーディオデバイスとして”新型iPadを有効活用する最良の手段といえる。それがはっきり確認できただけでも、オーディオデバイスとして充分使える製品だといえる。
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