「2012年度は反転攻勢、販売台数を1.4倍に」――OKI、“世界最薄”のA4カラーLEDプリンタを発表洪水でシェア半減、再び10%目指す(2/2 ページ)

» 2012年04月25日 00時00分 公開
[池田憲弘,ITmedia]
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2012年度は“販売台数の拡大”を優先

 同日行われた製品発表会では、同社取締役社長の平本隆夫氏が登壇し、2011年度の振り返りと2012年度の経営方針について説明した。平本氏は、東日本大震災やタイで発生した洪水の被害で止まっていた生産ラインが復旧し、製品の供給体制が整ったことに触れ、「今年は反転攻勢の年にしたい。全世界での目標販売台数は昨年比で140%に設定した」と強気な姿勢を見せた。

photophotophoto 同社取締役社長の平本隆夫氏(写真=左)。製品の供給体制は整ったと強調した(写真=中央)。震災や洪水の被害はあったものの、2011年度の売り上げは落ちなかったという(写真=右)

 また、「タイの洪水被害で生産ラインが滞ったこともあり、2011年度の第3四半期では、シェアは4%に半減した。2012年度では再びシェア10%を目指す」と平本氏は宣言した。同社は、新製品の販売目標を年間で2万5000台(複合機7000台/プリンタ1万8000台)としている。

photophotophoto OA機器の変遷、特にクラウドがOA機器に与える影響を発表会で説明した(写真=左)。全世界での目標販売台数は昨年比で140%に設定(写真=中央)、タイ洪水被害で半減したシェアを再び10%に戻すと平本氏は宣言した(写真=右)

 平本氏に続いて、同社商品企画推進部部長の野中広知氏が登壇し、新製品の特徴について説明した。国内におけるビジネスプリンタのニーズについて「部署のグループ単位で使えるようなA4タイプの需要が増えている」と述べ、オフィス内に多く設置できるよう価格を抑えたエントリーモデルのC301dnをラインアップに投入したと説明した。

photophotophoto 同社商品企画推進部部長の野中広知氏。新製品の特徴について説明したほか、2011年11月に発表したA3カラーLEDプリンタ「C841dn」と「C811dn」がA3カラープリンタ製品の中では過去最高の出荷台数になったとアピールした(写真=左)。国内のビジネスプリンタ市場では、A4機が台数を伸ばしている(写真=中央)。エントリー機の「C301dn」は低価格で高品質を目指した製品で、現在の市場にはないタイプの製品だという(写真=右)
photophotophoto C301dnは他社のエントリー機と比べて高性能だとアピール

 日本国内における販売数増加の戦略については、国内営業本部長の栗本清氏が説明した。販売数増加は2つの施策を通じて実現するという。「1つは商品関連の施策。低価格帯モデルの投入、ラインアップの強化を通じて既存チャネルでの売り上げを拡大する。もう1つはチャネルの幅を広げる施策だ。販売店数の拡充を通じて、コンシューマチャネルを強化する」と栗本氏は述べた。

 チャネルを1.4倍に、製品ごとの売り上げを1.4倍に。この2つを組み合わせることで、販売台数を2011年度比で2倍にすることを目指す。「1.4×1.4≒2」ということで、同社はこの施策を「ルート2作戦」と名付けた。

photophotophoto 販売数増加戦略を説明した、国内営業本部長の栗本清氏。今年度は「売って、売って、売りまくる」と宣言(写真=左)。ルート2作戦の概要(写真=中央)。2012年5月から「お客様紹介キャンペーン」を実施する。製品購入者の紹介で、COREFIDOシリーズを購入すると紹介者と購入者それぞれに現金がプレゼントされる(写真=右)
photophoto 発表会会場に展示されていた「C301dn」(写真=左)と「MC562dn」(写真=右)
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