同日行われた製品発表会では、同社取締役社長の平本隆夫氏が登壇し、2011年度の振り返りと2012年度の経営方針について説明した。平本氏は、東日本大震災やタイで発生した洪水の被害で止まっていた生産ラインが復旧し、製品の供給体制が整ったことに触れ、「今年は反転攻勢の年にしたい。全世界での目標販売台数は昨年比で140%に設定した」と強気な姿勢を見せた。
また、「タイの洪水被害で生産ラインが滞ったこともあり、2011年度の第3四半期では、シェアは4%に半減した。2012年度では再びシェア10%を目指す」と平本氏は宣言した。同社は、新製品の販売目標を年間で2万5000台(複合機7000台/プリンタ1万8000台)としている。
平本氏に続いて、同社商品企画推進部部長の野中広知氏が登壇し、新製品の特徴について説明した。国内におけるビジネスプリンタのニーズについて「部署のグループ単位で使えるようなA4タイプの需要が増えている」と述べ、オフィス内に多く設置できるよう価格を抑えたエントリーモデルのC301dnをラインアップに投入したと説明した。
日本国内における販売数増加の戦略については、国内営業本部長の栗本清氏が説明した。販売数増加は2つの施策を通じて実現するという。「1つは商品関連の施策。低価格帯モデルの投入、ラインアップの強化を通じて既存チャネルでの売り上げを拡大する。もう1つはチャネルの幅を広げる施策だ。販売店数の拡充を通じて、コンシューマチャネルを強化する」と栗本氏は述べた。
チャネルを1.4倍に、製品ごとの売り上げを1.4倍に。この2つを組み合わせることで、販売台数を2011年度比で2倍にすることを目指す。「1.4×1.4≒2」ということで、同社はこの施策を「ルート2作戦」と名付けた。
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