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» 2012年05月09日 23時24分 UPDATE

そろそろWindows PCにも「Thunderbolt」搭載へ──普及/周辺機器拡充に期待

Thunderbolt技術およびハイクラスストレージ機器のトップクラスベンダー ATTOがプロ向けThunderbolt変換ユニットを日本で公開。新世代の高速接続インタフェース「Thunderbolt」に普及の兆しがあるという。

[岩城俊介,ITmedia]

MacBookでおなじみ「Thunderbolt」、Windows PCにもそろそろ……か

photo Thnderboltの特徴

 最大10Gbpsとする新世代の高速接続インタフェース「Thnuderbolt」が普及の兆しを見せている。

 Thunderbolt(Technology)は、開発コード名:Light Peakと呼ばれたインテル開発の新インタフェース技術。主に、

  • 最大10Gbps/デュアルチャネル可能
  • 双方向通信対応
  • PCI ExpressとDisplay Portのデュアルプロトコル対応(データ転送/ストレージ用だけでなく、ディスプレイ接続などにも同じインタフェースで活用できる)
  • 6台までデイジーチェーン接続が可能

 などの特徴がある。すべての対応製品で互換性が保たれ、端子形状も統一する決まりとなっている。


photo Thnderboltを搭載するMacbook Airと、Thunderbolt対応周辺機器(ディスプレイとストレージ)。ストレージもディスプレイも、そのままデイジーチェーン接続できるのは便利だ

 コンシューマー機器としてはアップル「MacBook Pro」や「MacBook Air」への標準搭載がよく知られ、対応機器もディスプレイ「Apple Thunderbolt Display」、外付けストレージなどが登場している。

 ではWindows搭載PCではどうか。(基本技術はソニー「VAIO Z」のPower Media Dock接続用インタフェースにも用いられているが)こちらはThunderboltをサポートしたIvy Bridgeプラットフォームの普及とともに対応機機が増えると予想される。「2012年6月〜9月にかけてThunderbolt搭載Windows PCがグワッと増えるだろう──例えば、東芝やソニー、Acerなどは自社ノートPCに内蔵してくると思う。PCへの標準搭載化は普及のカギになる」(ATTO Technology インターナショナルセールスマネージャのカート・バイヤー氏)。


photophoto ATTO TechnologyのクレインCEO(左)、バイヤー インターナショナルセールスマネージャ(右)

 米ATTO Technologyは、Thnuderbolt変換ユニット「Thunderbolt Desklink」シリーズを投入するストレージベンダー。5月9日に開催された第9回情報セキュリティEXPO春に合わせて同社ティモシー・J・クレインCEOが来日し、国内同社代理店であるASKと共同でThunderbolt対応の新製品「ThunderLink」「ThnderStream」をアピールした。

 ATTOのThunderLink/ThnderStreamは、ストレージやディスプレイといった単体機器ではなく、PCと各種機器をThunderboltインタフェースで中継する──いわゆるThunderbolt変換器として機能する機器だ。ThunderLinkは、Thunderboltとファイバーチャネル/SAS(Serial Attached SCSI)/イーサネット/eSATAの変換を行う機能を、ThnderStreamはDAS(Direct Attached Storage)間RAIDを構築できる機能を備える。

ThunderLinkシリーズ TLFC-1082 TLSH-1068 TLNT-1102 TLNS-1101
接続タイプ ファイバーチャネル向け SAS向け 10GBASE-Tイーサネット向け SFP+イーサネット向け
入力インタフェース 10Gbps Thunderbolt×2
出力インタフェース 8Gbpsファイバーチャネル×2 (LC SFP+) 6Gbps SAS/eSATA×2 (SFF-8088) 10GbE×2(RJ45) 10GbE×1(LC SFP+)
最大転送速度 800Mバイト/秒
価格 オープン(想定10万円前後)

ThnderStreamシリーズ TSSC-3808D TSSC-3808E
製品タイプ ボックス 組み込み
入力インタフェース 10Gbps Thunderbolt×2
出力インタフェース 6Gb SAS/SATA RAID×8(2 Mini-SAS/SFF-8088)
機器サポート数 8
最大転送速度 850Mバイト/秒
価格 オープン(想定15万円前後)

photophoto ATTO Disklinkシリーズの導入例、接続例

 ThunderLinkシリーズの価格は10万円前後、IP-SAN(IP-Storage Area Network)やRAIDストレージを使用したストレージ環境の構築を含め、既存ハードウェア資源を活用したいと考えるデジタルコンテンツを制作するプロフェッショナル、プロシューマー以上、Mac/PCを活用するSMB層をターゲットにする。

 高解像度のコンテンツを扱う編集現場においては、Mac/Windows/Linux各種OSを載せたデスクトップPCを高速伝送をサポートする10GbE増設アダプタ+高速ネットワークストレージ環境で素材管理・運用する例がある。これまでこの環境へノートPCを含めるのは既存インタフェースの限界値により困難だったが、Thunderbolt搭載ノートPCも既存のネットワークストレージ環境にそのまま組み込めるようにするのがDesklinkシリーズの狙いだ。「このような現場環境向けのストレージにおいて、本シリーズでThunderbolt接続の10GbEネットワークを主流化させたい」(クレインCEO)

photophotophoto ケース入りのThnderStream TSSC-3808Dと基板むき出し版の組み込み機器向けTSSC-3808E(写真=左)。Mac BookとThunderLinkシリーズをThunderboltケーブルで接続。Thunderboltの端子形状は統一となる(写真=中央)

 ThunderLink/ThnderStreamシリーズともに一般コンシューマー向けではないが、「単に転送速度が速い」だけではないThnuderboltの可能性を示している。コンシューマー向けとしても、Windows PCへの標準搭載が進むならば、ストレージやディスプレイ/グラフィックス拡張系機器など周辺機器も今後さらに拡充してきそうだ。

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